ども。コモノです。
今日はIUNUという変わった名前を持つボドゲをご紹介しますよ。変わった名前なんだけど読めない...見た目は超好みで、もう見た目&古代エジプトがテーマということだけでポチったIUNU。程よく抽象化されたエジプトの民のイラストがめっちゃ刺さったんですよね。で、綺麗に積み上げていたと(反省)
発音はやはりよくわからないのですがIUNUはどうやら古代エジプトのヘリオポリスを指す言葉。そのヘリオポリスでよりよき王朝とするべく政務の担当として奮闘し、来世での地位を獲得しようとするゲーム。つまり我がいかに古代エジプトで有能な政治家であったかの証明をするということですな?パンを民に与え、神官たちと祭事を行い、農民と土地を耕す。カードゲームなのだけど王朝の統治というフレーバーがしっかり感じられるIUNU、ご紹介したいと思います!
IUNU
プレイ人数:1〜4人
対象年齢 :10歳以上
プレイ時間:30分
Boardgamegeek
IUNUってどんなゲーム?
何度見ても最初に「イヌ」って読んじゃいます(違います)が、見た目的には超シンプル&エレガントな雰囲気漂うエジプトテーマのカードゲームです。ゲーム自体がリリースされたのは2013年と結構前ですが、2017年にコンポーネントを新たにしたKickstarterプロジェクトがありました。デザインは先日ご紹介したMr. Cabbagehead's Gardenと同じTodd Sanders氏。この方、ソロでプレイできるボドゲを結構な数デザインされているデザイナーさんで、他にも気になるタイトルがちらほら...どこかで遊ぶ機会を狙っておこう。
IUNUでプレイヤーたちは自分の王朝を取り仕切る政務担当としてカードを手元にプレイします。1枚、または2枚のカードをプレイしながら、カードに描かれた勝利点をより多く獲得するためにあれこれ悩むことになるよ。1枚のカードをプレイするだけならコストはかからないものの、追加でもう1枚配置するならコインが必要。さらにカードの能力にはコストが必要になるものもあり、どのカードをどの順番でプレイするのかのマネジメントがこのゲームの悩みどころ。神官の祭事では死後の世界カードという神々の恩恵でポイントが入る目的カードを獲得することも出来てフレーバー感もバッチリ。
勝利点を伸ばすにはカードの能力をうまく使い分けていく必要があるけど、カードにはマジョリティポイント(終了時にそのカード枚数が最多だともらえるポイント)という侮れない数値がある。自分の王朝にどの市民たちを招くのかも重要ながら、他のプレイヤーにマジョリティを取られないよう常に共有ディスプレイにあるカードや、他のプレイヤーが配置したカード枚数など意識しなければならない。。。敵の兵士に農民が連れ去れれてしまったり、神官の祭事にはコストがかかったりと、王朝の統治って難しいということを思い知らされるのです。
IUNUのコンポーネント
IUNUのKickstarterプロジェクトではデラックス版とトラベル版という2種類が用意されていたけど、こちらはデラックス版。トラベル版は携帯性を上げたカードのみの構成だけど、デラックス版ではコイン(デベン)とパントークンが木製。あと4面体サイコロが3つ付いてくるよ。
IUNUの遊び方・ルール
IUNUは2017年のリリースの際にルール改訂が入っているみたいで、BGGにアップされている基本ルールは初期のもの。現在流通しているバージョンのルールはKickstarterのプロジェクトページにリンクがあります。最初気が付かなくて初期ルールを和訳してたけど注意しましょう。
ゲームの準備
今回は2017年に新たに追加されたソロルールの準備です。マルチプレイではダミープレイヤーの準備以外は然程変わらないよ。
- 市民カードをひとまとめにしてシャッフルし、8枚をランダムに引いて箱に戻す
- 市民カードの山札からプレイヤーは4枚カードを引いて手札とする
- プレイヤーは3テベンを受け取る
- ダミープレイヤーのオシリスは6枚の市民カードを公開して並べる
- 死後の世界カードをひとまとめにしてシャッフルし5枚を選んで伏せて山札にする
- 市民カードの山札から5枚を公開し、横一列に配置してディスプレイとする
- 4面体サイコロを振り、ディスプレイの1番右のカードの上に置く
さらにオシリス王朝のカード(公開した6枚)に以下の処理を行うよ。
- 公開されたパン屋1枚につき、パントークンを1つとる
- 王朝カード内でパンの追加得点が最高値のカードを探しパントークンを置く(繰り返す)
- 公開された各商人はサイコロの最大値に等しいデベンを受け取る
- 公開された各貴族は3つのサイコロの合計値に等しいデベンを受け取る
- 最後に全てのサイコロの値を1個づつ減らす
以上でソロプレイの準備は完了だ。
手番の流れ
ゲームは2つのフェーズに分かれているよ。各プレイヤーが順に2つのフェーズをプレイして、次のプレイヤーに手番が移るタイプ。ソロプレイではプレイヤーとオシリスそれぞれで処理の内容が少し異なる上、参照するカードの効果も少し異なるので、ルールを参照しながらのプレイ推奨ですよ。
王朝フェーズ(プレイヤー)
手札から1枚カードを自分の手元(王朝)にプレイ。その後カードの効果を処理する。同じ種類の市民カードであれば追加で1デベンを支払うことで同時にプレイは可能。ただし発動する効果は1回のみなので注意しよう。
再生フェーズ(プレイヤー)
プレイヤーは残った手札から1枚を共有ディスプレイの1番右に配置し、新たにディスプレイから2枚を手札に獲得する。手札の枚数が4枚以下である場合、市民カードの山札から4枚になるまでカードを補充するよ。
王朝フェーズ(オシリス)
オシリスは共有ディスプレイの1番左端にあるカードを獲得し、オシリスの王朝に配置する。同じカードであれば2枚まで同時に獲得しても良い。その後そのカードの効果を1回処理する。注意としてはオシリスのカード処理では専用のカード能力を参照するという事。大きく能力が異なるわけではないのだけど、ダミープレイヤーとしての調整が入ったカード効果なので、ルールはしっかり見ながらプレイした方が良い。
再生フェーズ(オシリス)
オシリスは自分の獲得した枚数(1枚または2枚)と同じ枚数のカードを市民カードの山札から公開しディスプレイに配置する。
4面体サイコロ?
市民カードの集うディスプレイでサイコロが乗ったカードは基本的に獲得することができない。ソロプレイではオシリスへの忠誠を誓ったカードとして扱われ、カードの上のサイコロが無くならない限りはプレイヤーが獲得することはないのです。
またサイコロはゲーム中にその値を減らすことがあります。1以下になった場合、そのサイコロは1次的にゲームから除外され、再びオシリスがサイコロを振るとカードの上に復活するのだよ。
サイコロを振り直すタイミング
4面体サイコロは以下の状態になった時に振りなおされ、新たにディスプレイの1番右側のカード上に配置されるよ。
- カード上から全てのサイコロが取り除かれた場合
- オシリスによってサイコロが乗ったカードが王朝に配置された場合
なお、オシリスがサイコロを乗せたカードを獲得した場合、そのカード効果を処理する前にサイコロを振り直し、新たなカード上に配置しましょう。
IUNUの感想・まとめ
もう少しサクサクしたプレイ感を想像していたんだけど、意外に悩めるカードゲームです。特にカードのマジョリティはしっかり獲得しないと勝てない要素なので常に残り枚数や手札を意識する事になりますな。。。平和に自らの王朝を伸ばすことに没頭するというよりも他の王朝と比較しながら自分が常に一歩リードするような采配が求められるゲーム。そのため多人数でプレイする場合も、積極的に他のプレイヤーに先んじてカードをゲット&プレイという競争激しいプレイになるんではないかと。
あまりバチバチするのが好きではない方には向かないので、あえて2人プレイとして割り切って遊ぶ方がこのゲームには合ってる気がしないでもないねぇ。無論ソロプレイであればその辺りは気になくてOK。オシリスをひたすら牽制しながらあーでもないこーでもないと、手札をコネコネ悩ましいプレイが楽しめるよ。
カードのデザインはデザイン優先なのでちょっとアイコンが分かりづらい気もしますが、、慣れかな?雰囲気は満点なので、古代エジプト感溢れるカードで自分の王朝を発展させていくのはかなり楽しい。特に配置する市民がその能力を発揮すると、まさに自分の王朝のために働いてくれてるような愛着すら湧きます。
なので兵士に農民を連れ去られたりすると、、、戦争じゃぁぁぁ!って気分になるのよ。当時の政務官たちも、きっと同じ思いであったでしょう。そうでしょう。
エジプトフレーバーのカードゲームの中ではかなりお気に入りになりました。カードのマジョリティ争いは結構悩ましく、わずかに働く運の要素がこれまた良い感じ。カードゲームの基本的な特徴を生かしながらうまくリソースを使わないと勝てない感じも好き。アートワークも好き。つまり、、、好き。
あまり拡大再生産のような気持ち的伸びやかさとかコンボのような要素はないのでプレイ中にテンションが上がるタイプではないんだけど、市民の働きがなんかこう王朝運営してまっす!って感じにさせてくれるゲームですよ。
いいじゃんIUNU(読めないけど)!積んでてごめん。
【IUNUの販売情報】
国内では取扱なさそう。気になる方は海外で販売しているサイトを探しましょう。
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