スノープランナー(Snow planner)
「白銀のゲレンデ」ってなんか懐かしい響き....あなたはホテルのオーナーから依頼を受け、ホテルリゾートとしての魅力を最大限引き上げるプランナーです。数あるホテルの中でも群を抜いた魅力あふれるリゾートを作ることが出来るのか?プレイヤーたちの経営手腕が問われていますよ!
プレイ人数:1〜4人
対象年齢 :12歳以上
プレイ時間:40〜120分
国内発行元:14games
Boardgamegeek
【注意事項】
本レビューは14games様より製品版サンプルの提供を受けて記事を作成いたしました。
スノープランナーってどんなゲーム?
スノープランナーは14Games(デザイン) & ソラガメスタジオ(アートワーク)のタッグが手がけた中〜重量級くらいのユーロゲーム。ダイスをワーカーの代わりに使うダイスプレイスメントを採用しているゲームです。プレイヤーたちは自らのホテルにゲストを呼び、彼らのニーズを満たすべくホテルをより魅力ある場所にするための投資を行い、従業員を教育し、タレントの能力を駆使しながらリゾートホテル経営の腕を競います。
Kickstarterで大成功!
スノープランナーはKickstarterでプロジェクトを行い、なんと目標金額に対して1400%もの資金を集める結果を納めたボードゲームです。2023年の秋頃に当ブログでも気になるプロジェクトとしてピックアップしていました。
白銀の世界に佇む、とあるホテルをプロデュース
素晴らしいホテルリゾートとしての名声を得るには様々な仕事でより良い結果を出さなければなりません。各プレイヤーは異なった能力を持つタレントカードを起用し、彼らの能力を上手く活用しながらホテルの魅力を高めるためアクションを実行します。
ホテルへの投資(色窓タイルの配置)はタレントの能力をより高めるだけでなく、経営を助けてくれる様々な恩恵をもたらします。ホテルの助けとなるイベントやゴールカード、VIPゲストの獲得など勝利点を得るための方法も多岐に用意されているので、自分の選択した方向性でプレイを作り上げていく楽しみが感じられるゲームです。
品のあるアートワークに包まれたダイスプレイスメント
ブルーを基調とした品を漂わせるアートワークは、白銀のリゾート感を感じさせてくれますよ!白い三峰の描かれたメインボードは、子供の頃に行ったサンアルピナという名のついたスキー場を思い出しちゃいました。
ちょいちょい個人的なノスタルジーを感じてしまう思い出補正もありまして、とても好きな感じなのです。
【朗報】まもなく拡張のプロジェクトが!
スノープランナーがお好きな方には朗報です。まもなく待望の拡張「NEW SEASON」のプロジェクトが始まりますよ!
画像引用:Snow Planner Expansion / スノープランナー拡張 by 14games — Kickstarter
事前登録を絶賛受付中なので、気になる人はしっかりチェックしておくのです。雪ダルマ超可愛いな。
スノープランナーのコンポーネント
箱の大きさはアグリコラとかと同じくらいの中箱サイズ。コンポーネントはスッキリしていて全体的にクールです。あとタイル類は最初から小分けされているのですぐに遊び始められる状態なのは嬉しい。
ゲームの展開に華を添えるイベントカードは、入手したカードによってあれこれ悩むことになります。中をチラ見してたら用意されているイベントがホテル経営の気分を盛り上げてくれるものばかり。準備中にカードを眺めてあれこれ妄想してましたけど、それだけでも結構楽しかったのよ。。。
スノープランナーのルール・遊び方
詳しいルールや手順はしっかりルールブックを読んでいただくとしてざっくりとご紹介しておきます。プレイヤーはホテルの経営を通して勝利点を集めます。
「山のアイコン」が勝利点もらえるところ
勝利点を集める方法はゲストの宿泊やプロジェクトカードの達成などの他、ボード上のそこかしこに得点可能なところがあるのでよくよく考える必要があるのです。
得られるリソースはチケット・雪・クロワッサン。ダイスの目を上げたり、支払いにつかったり、得点へつなげる過程で必要になることが多いのでリソースマネジメントも重要になりますよ。
手番の流れ
1)アナウンスフェイズラウンドカードを公開します。解決フェイズの内容が記載されていますがこのフェイズではカードを公開するだけなので注意しましょう。
2)メインフェイズスノープランナーのキモとなるフェイズです。手番順に手元のダイスをアクションエリアに配置していきます。ダイスは1つ配置したら次のプレイヤーに手番が移り、全員のダイスが配置されるまで順番に繰り返します。
3)解決フェイズ
アナウンスフェイズで公開されている内容を解決します。LOW SEASONはリソースを得ることが出来ますが、HIGHT SEASONになるとお支払いが始まります....
4)精算フェイズ自分のホテルに泊まっているゲストから収益を得ます。誰もゲストがいない場合はペナルティとして勝利点がマイナス3されます....
5)ボーナスフェイズホテルへの投資の結果を確認してボーナスを受け取ります。
6)チェックアウトフェイズホテルへの投資(窓の設置)が連泊条件を満たしている場合、そのゲストは連泊してくれますよ。3連泊したか、連泊条件が満たされなかったゲストはチェックアウトしていきます。ありがとうございました。
7)清掃フェイズ最後にダイス類を個人ボードに戻し、手番順チェックを行うなど次のラウンドの準備をします。サプライにあるゲストカードの入れ替えも忘れずにしましょう。
メインアクション
メインとなるアクションはダイス(従業員)を配置して行います。アルバイトも活用しながら効率の良いホテル経営を目指しましょう。
どのアクションエリアにも共通していますが、ダイスの目は大きい方が効果が高くなっています。またマイナスアイコンがついているエリアはダイス目に補正がかかるので早くおいた方が有利です。
このダイスは最初2個しかありませんが、一定数の勝利点を獲得することで3個まで増えます。3人の従業員を上手く使いこなすバランスもいい感じなのです。
ソロプレイはできる?
スノープランナーにはソロ用のアクションカードデッキが用意されていますよ!ソロプレイは目標得点をクリアするタイプのゲームで、ソロオートマは勝利点を集めることなく粛々と我が行先を妨害し続けます。
置こうと思ってたエリアにシュピッとダイスを置いていくあのいやらしさたるや...アルバイトダイスを持って行かれた時のあの悔しさたるや....なかなか熱い戦いが待っています。
初めて遊んだ時はゴールカード&VIPカードを全て奪われるという悲しさしか漂わない結果になりましたが、なんとか最低目標点は超えることが出来ました。ルールによると全てのタレントカードで最高水準の得点を出すことができればソロクリアだそうです。なかなか遊びごたえのあるソロプレイが楽しめますよ!
スノープランナーの感想・まとめ
最初ちょっとルール理解に戸惑うところありましたが、一度流して遊んでみればもう問題なし。アイコンの意味を理解するのにちょっと時間かかっちゃったな。で、遊んでみた感想としましては。
スノープランナーは....繰り返し遊ぶべし(遊びたい)。
ルールがしっかり頭に入ってそれからやっと楽しみが伝わるといいますか。ホテル運営なんだけど、しっとり味わいが沁み渡るボドゲよね。ゲストを招いてお代を頂戴する。イベントをこなし、VIPを迎えられるようホテルへの投資を惜しまず、連泊をしてもらえるように...などなど。繰り返し遊ぶことで次はもっと上手くできるはず!と思わせてくれるゲームでした。
実際にホテルで働いたことないんですがそういうことやるんだろうなぁ...と妄想できちゃうプレイ感。あと迷ったらゲスト呼ぶ!みたいに迷子にならないとこも良いです。ルールブックの記述とアイコンの意味を把握するのにちょっと時間がかかったのは、多分忙しかったからだと思いたい。きっと歳のせいじゃ無いはず。
基本路線はゲストをホテルに泊めて収入(リソース)を得ること。リソースをホテルへの投資や従業員の教育にあて、アクションの効率を上げて勝利点へと繋げていきます。イベントカードでは投資効果を上げるエンジンを作ったり、VIPやゴールカードを得たりできるので戦略にも幅が出て実際に経営をしている気分もしっかり味わえます。
ゲストを迎え送り出すことが何度も繰り返されるんですが、連泊ニーズを満たせずにお見送りするとなんかちょっと申し訳ない気分になっちゃったりもします。ホテルへの投資が間に合わず、お見送りりするたびに「なんかすんません....」ってなるのも楽しい。
今回のプレイでは「リーダーシップ」というタレントを起用していたので文字通り従業員の教育に最初から力を入れつつ、いちはやく3人目の従業員(ダイス)を獲得する方針でプレイしました。最初のLow SEASONはなんとなくうまく行っていた感じがあったんだけど....
Hight SEASONになってからは思うようには回らず。投資も足りない、広告もたりない、従業員のレベルも中途半端でいまいちゲスト連泊に繋げることができないという、とてももどかしさ漂うプレイに。
でもそんなモヤモヤを持ちつつも毎ラウンドなんとかゲストを迎え、送り出し、手元でプレイできなかったイベントカードの束をながめながら「ああしとけば良かったのか??」なんて1人反省会をしていました。
この反省会が結構楽しかった。
次はこうしてみよう、ああしてみようとプレイ後に思えるゲーム性の良さが、また遊びたいなと思っちゃうポイントです。ソロでも結構その感じ味わえます。
マルチプレイであればインタラクションもはっきり出るメカニクスなのでこういう方向性の検討や戦略を考えるのもかなり楽しいのでは無いかしら。
ダイスプレイスメントの楽しさがしっかり味わえる少し重めの中量級。昭和世代のスキーブーム経験者ならそれ以外にも若かりし頃を思い出しつつ存分に楽しめるボドゲです。あの頃あのゲレンデで、めっちゃカッコつけて立っていた自分に赤面すること間違いなし。なにも知らなかった若かりし頃って無敵よな。(勘違い大反省中)
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