ども。コモノです。
本日はファイユーム(バネスト取扱名はファイユム)をご紹介しますよ!緑が大好きデザイナーのフリードマン・フリーゼ2020年新作で、古代エジプトのファイユームの地をより豊かな穀倉地帯へ発展させるべく、王の顧問としてカードデッキを駆使し成功を収めんとするゲームです。
昨今のボドゲ買いすぎ事情から本当はしばらく手を出さないつもりだったファイユーム。バネストさんで取り扱っているのは知っていたものの、入荷お知らせをもらってからカートを見にいくと毎回売り切れいたのですよね。資金もカツカツだし、丁度いいかと思っていた2月某日。同じように入荷お知らせからカートに行ってみるとまさかの在庫有り...(✧ω✧)!
その時、なぜか衝動的に右手の人差し指がポチッと...何故なのか。
カードのプレイ順が大事になるというちょっと変わったルールが特徴のファイユーム。フリーゼ作品なので色々な意味で一筋縄ではいかないかもしれない本作、ドキドキしつつご紹介したいと思います!
【注】本記事は和訳付き輸入版(バネスト)を元にした記事です
ファイユーム(Faiyum)
プレイ人数:1〜5人
対象年齢 :12歳以上
プレイ時間:110〜140分
国内取り扱いショップ:ファイユーム 完全日本語版 | ArclightGames Official
Boardgamegeek
ファイユーム(ファイユム)ってどんなゲームなの?
デザイナーのフリードマン・フリーゼは「鬼才」と呼ばれる事もある、ちょっと変わったボドゲのデザインをすることで有名な御方。名作「電力会社」のような正統派のゲームデザインもできるけれど、メカニクスを自分で組合わせて遊ぶ「504」のようなちょっと変わったボドゲも作っちゃうのです。個人的にもフリーゼ作品は好きなのと苦手なのと混在してるのですよね。なので...ファイユームはどうなのよ?ってめっちゃ気になってました。
ファイユームはフリーゼ作品の中でも割と正統派よりの印象。デッキというか、カードのプレイ順をコントロールしながら効率よくアクションをおこなっていく事がポイントのゲームです。ファイユームの地を豊かな穀倉地帯へと変貌させていくためにカードをプレイするわけですけども、ここに特徴が詰まっています。
1▶︎2▶︎3▶︎4と場にプレイしたカードはその順番で捨て札の山に重ねられていきます。そして捨て札の山をシャッフルすることはできません。手札はいずれ途切れるため管理アクションで手札に戻すのですが戻せるのは捨て山の上から3枚のみ(コスト払えば追加で戻せるよ)。最後にプレイしたカードから数えて3枚遡ることになる訳ですな。
そのため繰り返し使いたい手札をどの順番でプレイするのか、そしていつ手札に回収するのか悩ましい事になるのですよ。フンフン言いながら調子に乗ってカードをプレイしてると、意外と使いたいカードが深いとこまで沈んでしまっていて回収に余計なコストを払う羽目になったりね。。。
これはワニである。決してちょっとスリムな豚ではない。
ふんわり悩ましいメカニクスをシンプルかつエレガントなコンポーネントが支えており、中でもワニがとてもいい味を出してる!正統派ユーロの緊張感を少し和ませる遊び心が存在するところもファイユームの魅力であります。
コンポーネント
ボードとカードとお金タイル、あとは木製コマ。何気にコマの種類が多いです。特に有限として扱うコマと無制限のコマに分かれるので、あらかじめ整理して収納しておくと良さそう。
メインボード
これがファイユームの地であります。この一帯を開発し、豊かに発展させるのです。なお開発前はワニだらけです。
カード
摩訶不思議なアイコンが並ぶアクションカード。初期手札と数字の記載された青枠のカードと、衰退や終りを告げる黄枠のカードに分かれてます。
黄枠のカードはプレイ人数によって使用するカードが変わるよ。
木製コマ
写真左が有限、右が無制限の資源コマ。中央の緑色したコマはワニであります。建造物や労働者コマは有限で、コマが尽きたらそれ以上は使用できないのです。資源コマは無制限なので、足りなくなったら何か別ものもで代用しましょう。
ファイユームの遊び方とルール
準備はそんなに難しくないよ。アクションカードの山札の作り方と市場へカードを配置する細則があるけれど、他は基本的に初期手札を配ってコマを並べて終り。
カード右上に「S」の文字が書かれた初期手札は全プレイヤー共通の内容。
ゲームの終了条件
アクションカードの山札が尽きたら最終手番の山札(別に用意するのです)に切り替えます。そしてその山札から4枚の災害カード(黄枠)が市場に並んだ時点で、管理アクションが行えなくなります。各プレイヤーは残った手札をプレイし続け、全員が何も行えなくなる(投了する)とゲームは終了しますよ。
手番の流れ
手番では以下の3つのうちから1つを選んで実行するよ。
a)カードのプレイ
手札から1枚カードを選んでプレイする。プレイしたカードは表向きの山札として配置し、新しいカードをプレイした場合は自分の捨て札の山の1番上に重ねるルール。
b)カードの購入
公開されているのは全部で8枚あるのだけど、左端(数字の小さい方)から4枚のカードしか購入することが出来ない。市場のカードは左から小さなナンバー順に並ぶので、数字の大きなカードはなかなか購入可能にならない事も起きうる。
c )管理アクション
管理アクションは全部で3つのステップに分かれているよ。
1・手札枚数-「3」の差分のお金をサプライから得る
例)手札4枚の場合は「4-3=1」なので1金をもらえるよ
2・捨て札の山の上から3枚を無料で手札に戻す
3・追加で山札の上からカードを戻す場合は1枚/1金を支払う
4・カード市場のセット(詳細はルールブック参照)
手札の補充やカード市場のセットなど、管理アクションをどこで行うかは結構重要な気がする。
ソロプレイについて
ファイユームはソロプレイも可能。セットアップや手順に大きな変更はないけれど管理アクションの一部などに変更があるので注意しましょう。
■ソロプレイの変更点
- 割引トークンを使用しない
- 4金を持ってゲームスタート
- 管理アクションで捨て山からカードを戻す際のコスト変更
>>3枚:無料/4枚目:1金/5枚目:2金/6枚目:3金....というように増額
- カード市場の補充>2枚選んで箱に戻し、2枚引いて昇順に並べ替えて補充
ルールブックにはファラオからの課題をクリアしていくキャンペーンも用意されている。最初の課題は名声150点を獲得するところからスタートするのだけど、 徐々に厳しい課題を突きつけられていく。全体を通してルールに大きな変更がないので、カード効果を把握するための予習としてもソロプレイは活用できそう。
ファイユームのまとめ
お試しでソロプレイを遊んでみたのだけど、まず最初はカードのアイコンが理解できなくてルールブックとにらめっこしながらプレイしておりました。初めのうちは難解....と思ってたのだけども数ラウンドをすぎるとなんとなく意味がわかるようになってくるのが不思議よね。カードの効果を把握できるようになると、目的のために市場でどのカードを獲得すれば良いのかわかるようになって来ますが、そうなると楽しさがガクッと増えたよ。
全体としてはインタラクションは薄めで、あまり他のプレイヤーとバチバチやることはなくゲームは進行していく感じ。カードの山札が尽きるまでゲームは終了しないので、かなりの長丁場になる。この辺りは好き嫌いが出そうかなと思います。
マップに出た労働者や入植地は全員が等しく使用して良いため、狙っていた得点を他のプレイヤーに抑えられてしまう事は起きるでしょう。ゲーム終了までに割と長い時間がかかるし1名声点が勝敗を分けるような感じではないため、全体をしっかり見通して名声を集めていく工夫が求められてくるような印象です。
ワニだらけだった土地が開発されていく様は結構みていて楽しく、ゲーム終盤に豊かになったファイユームがボードに現れるのがいい感じ。ワニ退治で1金もらえたり、工房や建築物を建てることで名声が得られるルールも如何にも古代エジプトを開発してる気分にさせてくれるので満足感高い。なんかこう滋味深い雰囲気漂う感じが良いよね。「うぉぉぉぉ!ファイユーム超好き!!!大好き!」という感じではなくて「え...あ、ファイユームですか?大好きですよ?」みたいな感じといいましょうか。
派手さは無いけど、良いの(●ↀωↀ●)✧
いやちょっとフリーゼさん、いいじゃないですか。渋いっす!じっくり繰り返し遊びたい感じのボードゲームでした。カード効果は把握すべしだな。
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