ども。コモノです。
今日ご紹介するのはCUZCO(クスコ)です。たぶんこのタイトルだけだとピンとこない方もいるかもしれませんが、クラマー&キースリング作品の怖い顔三部作として語り継がれている第2作目『ジャワ』といえば分かる方は多いかもしれません。
そのジャワが、1作品だけ東南アジアじゃん?っていう理由から舞台を南米ペルーの地に移し、Cuzco(クスコ)としてリメイクされました。本当にその理由なの?って思ったんですけど、でもそうみたいです。
色々気になっていたクスコ、ようやく入手できたのでワクワクしながら本日は開封してみたいと思いますよん!
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CUZCO(クスコ)和訳付き輸入版
プレイ人数:2〜4人
対象年齢 :12歳以上
プレイ時間:90分
Boardgamegeek
CUZCO(クスコ)ってどんなゲーム?
リメイクされたジャワ。広大なるCuzco(クスコ)の地を開拓し、都市を築き、祈りを捧げていく...というロマン溢れるボドゲなのです。新たなる舞台のCuzco(クスコ)は古代インカ帝国の首都ですな。そう、このクスコはインカ文明発祥の地を開拓してくボドゲなのです。リメイクされて与えられたテーマは壮大....(ΦωΦ)フフフ
初版は2000年に出版された「ジャワ(Java)」というボードゲーム。2018年にフランスのパブリッシャーであるスーパーミープルが舞台を東南アジアのジャワから南米のクスコ(Cuzco)に移し、豪華なコンポーネントと共にリリースしたのが本作。
ゲームはアクションポイントを用いたエリアマジョリティ(陣取り)で、タイルで構成された都市エリアにインカ人コマを配置し、得点源となる都市を確保していくゲーム。タイルは積み重ねることが出来るため、高低差も考慮したインカ人コマの配置を求められるところがとても悩ましく楽しいゲームだよ。
デザイナーは?
クラマー&キースリングというコンビ名みたいになってる2人のデザイナーによる共作。それぞれが巨匠といって差し支えない2人。クラマーは長く愛されるゲームを数多く手がけるデザイナーで、ニムトやエルグランドなど発売からかなりの年数が経ってもファンがいるゲームが思い浮かぶ。キースリングは意欲的な作品をバシバシだしていて、最近ではアズールのダブルクラウン受賞も記憶に新しい。
そんな2人がコンビを組んでリリースした作品は、数も多くまた評価も高いのが特徴。本作を含む「ティカル」「ジャワ」「メキシカ」という3作品はMask Torilogyと呼ばれている。国内ではそのボックスアートから怖い顔三部作と呼ばれているのです。
怖い顔三部作「ジャワ」のリメイク!
ジャワとの違いについては、テンデイズゲームズのタナカマさんがツイートしてるのをみつけました。結構タイルの色とか変わってますな。
「ジャワ」と「クスコ」の比較画像はこちら。2000年の「ジャワ」、「見づらい!状況がわかりにくいし、遊びにくい!!」と、このコンポーネントに起因して割と切ない言われ方をしていたので、今回の「クスコ」で評価が上がって欲しい。本当に「怖い顔三部作」は、どれもいい。 pic.twitter.com/lnfJpvuvbO
— タナカ マコト (@tanakama) 2019年6月22日
ゲームのルールなどは変更なくコンポーネントなどのリメイクが行われているので、 見た目が刷新され豪華な立体コマなどが導入されているのが嬉しい。
CUZCO(クスコ)のコンポーネント
豪華なのですが、そんなに複雑というか煩雑ではないのが嬉しい。
メインボードはこれから開拓されていくクスコの地。ティカルと同じく2×3閉じのでかいボードです。遊ぶ場所には気をつけませう。
都市です。この遺跡みたいなのを積み上げると都市になります。
インカ人です。アフロです。可愛いです。
今回コンポーネントチェックをしていて気が付いたのだけど、赤と青のインカ人コマにそれぞれ1人だけ髪の毛がちょっとヤレたコマが混じってた。なんか並べてみると1人だけ寝癖つけた残念な子みたいでめちゃキュートです。
よくあるエラー(海外製品ではちょいちょいある)なのだけど、アフロヘアに寝癖だとなんだか可愛さ三倍増。ほっこりします。
CUZCO(クスコ)の遊び方・ルール
ルールも難しくなく、把握は楽な方だと思う。ただ得点への道は結構幅が広いので色々考えを巡らせる必要があるよ。
ゲームの準備
各プレイヤーに配られるのは以下のセット。
- 各プレイヤーに初期のセットを配布(写真参照)
- メインボードの灌漑地エリアに灌漑地タイルを1枚ずつ配置
- 都市コマ・3へクスタイル・太陽マーカーをサプライとしてまとめておく
- 祝祭カードの山札を作り、1枚公開して配置
以上でゲームの準備は完了です。簡単!
勝利条件
全員が得点計算を終え、1番得点が高かったプレイヤーの勝利。得点計算は最後の3ヘックスタイルを配置したプレイヤーのあと、各自1回だけ手番を行い得点計算をするよ。
ゲーム中の得点条件
ゲーム内で得点出来るのはいくつか方法があるよ。
灌漑地
灌漑地の周囲を囲むと灌漑地1へクスにつき3点を得られる。2つ繋がった灌漑地を囲めば6点。
都市の配置・増設
自分のインカ人コマを配置した村エリアに都市コマを配置すると、その都市コマの価値の半分の点数を得られる。配置する都市コマの価値は繋がった村エリアのへクス数を越えることができない点に注意。また都市コマは1つの繋がった村エリア内に1つしか配置できない点も注意。
※村が10へクス繋がっているエリアなら10価値の都市を配置出来る(5段)
一度配置した都市コマは、後から増設(価値を向上)することも可能。村エリアをタイル配置で拡張して、より都市を繁栄させるのだ。
祝祭
都市エリアに自身のインカ人コマを配置している場合は、手番の最後に祝祭を行うことが可能。祝祭は公開されている祝祭カードのシンボルを合わせて手札をプレイし、参加したプレイヤー同士のシンボルの数を比べる。単独または同点複数で1位となったプレイヤーはその都市の価値の半分の点数を得る。
手番の流れ
ティカルでも採用されていたアクションポイント制で各手番を行うよ。基本ポイントは6ポイントで、各アクションにそれぞれ必要ポイントが設定されている。
また各手番では最初に必ずタイルを配置する(要1AP)必要があり、手番の最後には任意で祝祭を開催する(0AP)ことが出来る点も注意だ。初期アイテムとして配布されているAPトークンを1つ破棄するとその手番では1APを追加で受け取ることが出来る。
アクションの種類
サマリータイルもついてるので安心です。
タイル配置:1AP
タイルを1枚配置する。1または2へクスタイルは手元から、3へクスタイルはストックから配置する。重ねて配置する際には以下の注意点があるよ。
・2枚以上のタイルに重なるように配置する
・タイルの下に空洞が出来てはならない
インカ人コマの配置と回収:1AP/2AP
外周に接している村または草原エリアにインカ人コマを配置/回収する。接している外周が森林なら1AP・崖なら2APが必要。
インカ人コマの移動:0AP/1AP
繋がっている同じ種類のエリアを移動する場合は0AP(距離は無関係)。異なる種類のエリアに入る場合は1APが必要。なお、インカ人コマは飛び越えたりすり抜けたりが出来ない点に注意しよう。
都市コマの配置・増設:1AP
村エリアに都市コマを配置する場合は1AP、すでに配置している都市コマを増設する場合も1AP必要。1アクションで連続する村エリアのへクス数以下の価値まで配置・増設が可能。
祝祭カードの獲得:1〜2AP
最大2枚までの祝祭カードを山札から獲得する。1枚につき1AP必要。
最終得点計算
終了条件となる最後の3へクスタイルが配置された場合、その後1回づつ手番をプレイして得点計算となる。各都市のあるエリアに配置されているインカ人コマを確認し、そのエリアの1番高い段に配置されたインカ人コマを持つプレイヤーはその都市の価値と同数の点数を得るよ。2番目に高い位置にコマを配置しているプレイヤーは都市の価値の半分の点数を得る。
自分の得点計算が終わったら、そのエリアのコマを横倒しにして計算が終了していることを忘れないようにしよう。
CUZCO(クスコ)の魅力は?
可愛いだけではもちろんありません。
高さという概念がもたらす悩み
ゲームとしても覚えやすく初見でも把握しやすいルール。中でもインカ人の配置で影響力を決める高さという概念はタイルの配置に違った悩みを与えてくれるのだ。タイルの向きと重ねた時の高さという3次元的な悩みは複雑すぎずかつ単調にならず、最初から最後まで悩ましい時間が過ごせる。インタラクションはしっかりあるので、とてもボードゲームらしいプレイ感を得られるよ。
とは言ってもコンポーネントも素晴らしい
やはりこの美しいコンポーネントも素晴らしいのです。ゲームの途中でニヤニヤしてしまうくらい可愛いのです。アフロヘア(違います)のインカ人コマをポチポチ配置しているだけで気分がいいのです。
CUZCO(クスコ)はソロプレイ可能?
はい、出来ませんっ!(分かってた)ソロプレイは出来ませんし、向きません。他のプレイヤーと都市への影響力を競う事が最大の魅力なのです。ただし。1人2役などでテストプレイしててもアタシは楽しいよ?そして結構しっかり悩んだ方が上手くなるタイプのゲームだと思うので、1人でじっくり戦略を確認するのはアリだと思う。
CUZCO(クスコ)のまとめ
なにも知らない、(いわゆるユーロ系の)ボードゲームを遊んだことがない、という人は、ティカルやこのクスコを遊ぶのは本当にオススメだと思う。プレイの展開はサクサク早く、長くても90分くらいで本当に終わるプレイ時間はゲームに没頭しずらい初心者の人が遊んでもちょうど良いくらいの時間で魅力的。
メカニクス的に複雑なひねりがない分、ストレートに悩むポイントが伝わるし、連鎖的な得点条件が薄いので初心者が遊んでも正解を導ける確率が高い。ゲーム内で自己解決したという達成感を得やすいと思うのだよね。
重量級で最適解を導き出すことに喜びを感じるようなゲーマーの方には物足りない部分はあると思うのだけど、ライトゲームから本格的なユーロ系ゲームへのステップアップには最適な気がします。クスコ、あまり遊ばれている感想を見かけることが少ない気もしますが良いですぞ!
ティカル・クスコとも好き!ということは、残る怖い顔三部作のメキシカ。やはりメキシカも手に取って見ねばならないな....
CUZCO(クスコ)の販売情報