ども。アダルティコモノです。
「あ?誰やお前!」と思われた方、まぁちょっとお待ちください。あまりアピールはしていませんが、実はコモノは立派に成人しておりまして、なんならもうはや老◯とか言われかねないお年頃です。(今更感)ブログ開設から◯年が過ぎ、そろろろキャーキャーいうのも疲れる夜ってのもある訳です。わかってくださいますよね?
唐突に始まった深夜のボドゲシリーズはそんな大人な自分を振り返ってボドゲを愛でる夜に送るモノローグ。完全妄想型ボドゲ紹介のお時間です。とはいえまぁまぁほどほどに。大人なので。
初回にご紹介するのは名作アグリコラです。以前もアグリコラ劇場と意気込んでキャーキャーご紹介した名作。あれから○年経って、今なお夜のぼっちボドゲのお供に顔をだす名作ボドゲです。勝ち負けにこだらない独りで愛でるアグリコラから、妄想に振り切った疲れたおっさん大人のモノローグをお楽しみください。
アグリコラ:リバイズドエディション
プレイ人数:1〜4人
プレイ時間:約90分
対象年齢:12歳以上
スローライフというささやかな幻想
いわゆる定年という歳の頃が少しだけ現実味を帯びてきた。WEBニュースにはFIRE(経済的自立)を盛んに煽る記事が躍っている。多分そんなのが目につくようになったのは、それだけ株価や資産系のニュースを自分のブラウザでみているからだって事実に気が付いては気が滅入る。20代はそんなことどっちだってよかったのに。ただ人生の折り返し時点をすぎると、そうも行かない現実にはしっかり向き合わなければならない。
アグリコラの流れ
1)準備フェイズ
2)労働フェイズ
3)帰宅フェイズ
4)収穫フェイズ(4・7・9・11・13・14ラウンドのみ)
a:畑フェイズ
b:食料供給フェイズ
c家畜繁殖フェイズ
アグリコラを初めて遊んだ時には「こんな生活も楽しいのかな?」ってゲームをしながら考えていた。小麦を育ててパンを焼く。農場を訪れた人々に力を借りながら、その日の生活をちょっとだけ豊かにする。
職業カードをプレイするには授業アクション(食料1つ)
切り取ってフォーカスすれば、それはとっても人間的で素晴らしい事のように思える。
でも実際は毎日食べる食事の確保に躍起になったり、羊や豚の世話だってある。自然相手にままならない事だらけだろう。それが毎日終わることなく繰り返されていく。
アクションスペースはラウンド進行にそって新しく解放されていく
今の僕らはとても情報化された社会に生活していて、意識せずとも便利な環境に埋もれて生きている。仮にスローライフに身を投じてしまったら自分が想像する以上に不便を感じるだろうし苦労するなんてわかり切っている。
片手にスマホを持っている僕らには、憧れたスローライフってやつが案外楽ではないことなんてアグリコラを遊んでいても分かるのだ。でも憧れちゃうんだよ。
アクションのポイントは農場ボードの開発
- 家の建設と家族計画(増改築・ワーカーの増員)
- 家畜の飼育(厩・柵の設置)
- 耕作(畑の開墾・種まき)
アクションボードで木材を手に入れるためにコマを動かす。鬱蒼とした森林に入って枯れ木を切って持ち帰る妄想。どんよりとした曇り空が重く頭上に広がっていて、帰り道は雨に降られるかもしれない。いやもしかしたらよく晴れた空が美しいオレンジ色の夕方で、夕食のスープを楽しみにしている日かもしれない。明日も晴れるかな?なんて想像しながら家族の待つ家に帰る。そんな天気で気分が左右されるような毎日なら、ちょっとは不便でも楽しいのだろうか?
アグリコラには天気の概念はないんだよな。それでもこのゲームの好きなところは、コンポーネントが程よく抽象化されていて妄想の入り込む余地があるから。人型の木製コマを手に持っていじりながら、村の様子や毎日の情景を思い浮かべる自由がある。アグリコラの初版は無機質な丸いディスクだったようなので、ゲーム性に情緒的な楽しみを見出した人がきっといたのではないだろうか。うん、情緒って大事だよね。
収穫フェイズ(4・7・9・11・13・14ラウンド)では家族1人につき食料2が必要(ソロプレイは3つ必要)
今が辛い、大変、だからFIRE、だからスローライフ、という選択ならばきっと幸せにはならないんだろう。繰り返されるかもしれない毎日の退屈なルーティンや、雨風に怯える心配事も受け入れてなおその生活を楽しめないのであれば、きっと楽しくない。大事なのはきっとそういう現実を受け入れる覚悟。
アクションスペースには1つのワーカーしか置けない
いや、FIREとスローライフはそもそも違うか...経済的自立が叶うならボドゲ買いまくっちゃう。森の中の小屋を建てハイテク装備をこれでもかと詰め込んで、見た目はほったて小屋なのに超快適なボドゲ小屋を作る妄想。ヘンゼルとグレーテルが訪れた魔女の小屋のように帰りたくない小屋。で、生活はその周辺でスローな感じ。湖なんかもあるといい。東北の白神山地とか、長野のアルプスとか少し寒さがあるようなところ。
深夜のヒトリコラを遊びながらそんなことを考えている。取り止めのない考えを巡らせながら、あっている間違っているも関係なく盤上のコマを動かす時間。そうなってもいいし、そうならなくてもいい妄想。
アグリコラが部屋の棚にあるという事
アグリコラは面白い、このゲームを棚に置く理由はそれで十分なんだけど、僕が手放せないと思うのは情緒的な遊び心を満たしてくれるから。昨日の自分の得点よりも、少しはマシな明日だとなお良いのだけど。やっぱり食料の管理がなぁ....
厩は柵がない場所でも家畜を飼う事ができる
畑を耕し、動物を飼うにも人手がいる。人手が増えれば食料はより多く必要で、食べさせるためには育てた小麦や野菜を食べなければならない。時には肉だって食べたいから貴重な動物たちを売らずに食べなければならない。
小さな進捗カードにはプレイ条件が設定されている場合がある
スローライフを夢見ていたはずなのに、現実は生きていくだけで精一杯になってしまう農場での暮らし。しばらく妄想の世界に浸っていると、あれよあれよと苦しいゲーム展開になってる事に気がついて自分の行動を振り返ったりする。幸運はただ暮らしているだけではやってこない。知恵を絞り手を動かしてこそ得られる生きているという実感。
農場ボードの空き地はマイナス点になる
ただのゲームなのに普段の生活より頭を使うかもしれない。アグリコラが手放せない理由のひとつはゲームをうまく運ぶために考える事が、17世紀の農村で生きていくために人々が考えていただろう事に思えるからだ。ただのゲームなのに、誰かの人生を追体験しているような気分にさせてくれる。
ボードゲームはただの遊びであり余暇に楽しむものだと思っている。ゲームだからこそ勝ち負けにも拘りたいし、どうやったら勝てるか考え抜く事が楽しい。アグリコラは手札となるカードが毎回ランダムになるため、ゲームを遊ぶたびに考える事が生まれる。このゲームを思い通りにプレイできるようになるには、一体何回遊んだら良いのだろう?終わりが見えない知的好奇心をくすぐられるのもアグリコラの魅力だと思う。
すこしは上手くなったんじゃないかな?と思っていてもプレイが終わってみれば、大体思うように行かない。ああすれば良かったかも、こうすれば良かった?なんて一人で静かに反省会をしつつ、家族も増えて少し豊かになったボードを眺めて「悪くないかも」と思ったりする。
たまに酷く飢えさせてしまって家族に申し訳ないような気持ちになることもあるんだけど、やはりアグリコラは「生活する」という事を愛おしく感じさせてくれる。結局のところ毎日を大事に働いていくしかない。
深夜に独り、黙々とコマを動かし盤上と向き合う時間。
日々大変なこともあるけど、また頑張ろうと思えるアグリコラ。
だからアグリコラ好きっ(●ↀωↀ●)✧
ヒトリコラも結構ええんやで?
FIRE出来るなら、したいけどねぇ...w
アグリコラ(リバイズドエディション)シリーズ
さ、大人買いしよか?
アグリコラ:リバイズドエディション
アグリコラ15周年記念版(ブーブルクス・アルティフェクスデッキ同梱)
アグリコラ:泥沼からの出発(リバイズドエディション拡張
アグリコラ:5-6人用拡張セット
アグリコラ:ドゥルチナリアデッキ
アグリコラ:コルバリウスデッキ
アグリコラ:ブーブルクスデッキ(15周年記念ボックスには同梱)
アグリコラ:アルティフェクスデッキ(15周年記念ボックスには同梱)
アグリコラ:動物の牧場たち THE BIG BOX(2人用ゲーム)
アグリコラ:ファミリーバージョン(8歳から楽しめる)
深夜のボドゲシリーズはコチラ
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