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TREND COLOR (トレンドカラー):我楽多ボックス|POPな見た目に隠されたゲーマーズスピリッツ。ファッショントレンドの流れをうまく掴み、人気デザイナーになろう!

TREND COLOR (トレンドカラー) 

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プレイ人数3〜4人
対象年齢:8歳
プレイ時間:30〜45分

デザイナー:ピサミン🎲我楽多ボックス (@psamin58) | Twitter

 

今日は我楽多ボックスさん2019春の作品「TREND COLOR(トレンドカラー)」のご紹介だ。あえて先に宣言しよう。「TREND COLOR」はゲーマーズゲームだ。まちがいない。ライトゲームでは決してない、ジレンマたっぷりのゲームだ。

先日デザイナーのピサミンさんに詳しくお話を伺えたので、その時の様子も含めて「TREND COLOR」の魅力について掘り下げてみたいと思うぞ。

 

TEREND COLORって?

TREND COLORとは、業界が各シーズンで抑えておくべきキーカラーの事だ。ファッションの業界でももちろん毎年トレンドが変わっていく。プレイヤーはそのブームを仕掛けるファッションデザイナーとなり、イケてる人気デザイナーの地位を確固たるものにしていくというゲームなのだ。

ふむ。。。イケてるファッションデザイナーだとっ(`ФωФ') カッ

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ギーロッポンでデルモのチャンネーと夜景の見えるバーでシーヘネ飲んでるナウとか、多分そんなヤツだろ?そうだな?(大いなる間違い)

まぁイケてる感溢れる業界とは無縁でそれなりに乾いた生活を送っている自負はある訳だが、TREND COLORで遊べばそんなイケてる妄想に浸れるかもしれないという訳だな?かなり勝手な極めて個人的願望を織り込みつつ、いったいどのようなゲームなのかピサミンさんのコメントを挟みつつその魅力を説明してみたい。(ベストエフォートな。)

 

コンポーネントについて

TREND COLOR (トレンドカラー)のコンポーネントはポップだ。そこにダークさやオタクっぽさはない。オサレだ。

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得点をトラックするキューブ1つとっても綺麗である。

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自然光の差し込むカフェなんぞでプレイすると、もはや業界のデザイナー感たっぷりかもしれない。横に美しいモデルさんが座っていれば尚更だ。(居ない)

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個人的に好きなのはお抱えのモデルを示すカードたち。右を向いても左を向いても、なぜだかリアルでこう言う人たちが身近にいた記憶があまりアレ....(以下自粛)

そう、このゲームではプレイヤーはデザイナーなのだ。彼女たちが身にまとう衣装のカラーが今年の流行になるように、プレイ中にあれこれ画策していく。勝ち残るためには迷いと決断に交互に襲われる。それはきっと美しいだけでは済まされない苛烈な業界を体験すると言う事なのかもしれない。ギーロッポンでチャンネーどころでは無い。

モデルカード

8色のテーマカラーをまとったモデルたち。

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カードをプレイすることはないのだが、手元に置いた2人のモデルカラーは最終的に得点が倍になる。必然的にゲーム中なんども眺める事になる。はぁ、可愛い...

トレンドチップ

モデルカードの色に対応したファッションアイテムがチップになっているのだね。

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これらをショップに卸し、トレンドを作っていく事になる。各色9枚あるチップをどのように納めていくかがトレンドを支配するためのキモ。

ショップカード

トレンドアイテムを販売するショップカードは、それぞれチップを配置できる数が異なるよ。

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ショップカードに配置できるラストアイテム(最後のエリア)を置いた時点で、カード上のチップをトレンドを示す中央のメインボードと手元に移す。手元に置くチップは得点源となるのでトレンドを抑えつつどのタイミングで獲得するべきか検討する事になるのだな。

メインボード

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全体のトレンド傾向を表すボード。左右4色づつの計8色は左右で対となり、2色の合計が一番多かったペアカラーが映えあるトレンドカラーとなる。2色がトレンドに選ばれるというところがまたポイントだ。それは他のプレイヤーの狙った色かもしれない。

 

TREND COLORの遊び方

手番の流れをざっくりと。アクション自体はチップを引いて、ショップカードに配置するだけ。なのですべき事はとてもシンプルだ。ただし細かな処理と配点については諸条件の設定があるので、プレイする時はルールをしっかり確認しながら遊ぶのが良い。

ゲームの流れ

手番では各色のアイテムが入ったバッグからチップを引き、トレンドを左右するショップ(カード)にアイテムを配置していく。カードごと既定のアイテム数が配置されると、そのシーズンのトレンドの傾向を示すメインボードにチップを移していくのが基本的な流れだ。その過程で得たチップが最終的に得点になるよ。

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獲得できるチップ数もショップによって異なるよ!(獲得2 / 配置2)

得点計算

5ラウンドが終了した時に、ボード上に配置されたチップの数でそのシーズンのトレンドが決まる。手元に獲得したチップは色別のトレンドランクに応じた得点をもたらしてくれる。

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もし緑がトレンドカラーになったなら....モデルカラーと一致するので得点が2倍に

さらに自分のところに所属しているモデルがそのシーズンのトレンドカラーを身にまとっていた場合、配点が倍になるボーナスももたらされる。
移ろいやすいファッションの世界でそのシーズンを制するために、計画的にアイテムを収め、トレンドを操作し、名声を得ると言う、とても大人の世界を垣間見れるゲームである。

 

TREND COLORの魅力

ゲーマーズゲーム? 

「TREND COLOR(トレンドカラー)」を、なにゆえにゲーマーズゲームだと思ったのか。ゲーマーズの定義は色々あるとは思うが個人的には複数の要素に対して常に思考を巡らさなければ、思いどりの結果を得られないゲームがゲーマーズゲームだと思っている。つまり偶然勝てた、が発生しにくく実力が反映されやすいゲームだ。

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では、どんなところにゲーマーズ感を感じたのか?全身全霊をもってお伝えしたいと思う。。。(=ↀωↀ=)

ドラフト

最初に行われるモデル達のドラフト。プレイヤーは2名のモデルを手元に持つ。

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1枚はドラフトで入手するので右隣のプレイヤーには把握される。もう1枚は秘匿情報だ。最初に配布された2枚のうち1枚と、右隣のプレイヤーから回ってきたモデルが手元に残る。

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緑を残して、右隣から1枚受け取る。左隣のプレイヤーは青のモデルを必ず持っている事がわかる。

自分の手の内の半分が誰かに知られている。そうなった時の読み合いというのは、何も知らない時よりも深くなるものだ。ドラフトにより2名が決まった時というのは、トレンドの読み合いが運任せから意識的なものになる瞬間だ。

チップのドロー

トレンドを支配するカラーチップは、ドローバッグの中に入っている。

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毎手番バッグから引いて配置するが、各色9枚しかないということは公開情報なのだ。場に配置されたカラーチップの数と、バッグの中に残っているチップの数は数える事が出来る。

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場に4枚のオレンジチップがある。バッグの中には5枚残っている事になる。

他のプレイヤーが自分の狙ったチップを引いた時のあのなんとも言えない感覚。他人によって自分の戦略を変化させなければならないのも悩ましさを倍増させる。

トレンドの消滅

自らの手にあるチップをどこに配置するのか。トレンドを維持するのは厳しいのだ。

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左隣のプレイヤーは青のモデルを持っている。緑をトレンドから落とさなかった時にどうなる???手元に確保しているチップの数次第では、モデルがいても負ける事がある。

市場に溢れすぎた色は敏感なファッションリーダー達に飽きられてしまう。5個目のチップを置いた時に、そのトレンドを消滅させるアクションを選択する事が出来る。どうすべきか、よく考える必要がある。

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その他にも、小さな得点を得られる仕掛けが色々ある。希少色配点やラウンドカードのボーナスなどだ。それは場に出ているコンポーネントで確認できるのに、ゲームのプレイ中は見ている余裕がないものばかり。気がつけばうっかり見落としていたりするような得点源があったり、細心の注意が必要なゲームなのだ。

果たして、つ、伝わるだろうか。

|ω・`).....チラッ 

 

デザイナーズインタビュー

9月某日。デザイナーのピサミンさんから指定された打ち合わせ場所は都内のボードゲームカフェの中でも名店の誉れ高い上野コロコロ堂であった。TREND COLORの記事制作のお打ち合わせという本来の目的を一瞬忘れかける(ダメなやつ)

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浮かれていた気持ちをいったん切り替え、穏やかそうな人となりのピサミンさんにTREND COLOR(トレンドカラー)について色々お話を伺った。コンポーネントへの配慮、デザイン発注についての苦労話など、インディーズならではの話題はとても興味深いものばかり。ルールの説明を受け、戦略的な部分について実際にチップを動かしながら解説もしていただいたぞ。

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TREND COLORを制作するにあたり、ピサミンさんには「明快にこうしたインタラクションを感じて欲しい」という意図があり出来上がったルールだという話を聞けた。事実インストを受けてるだけでも、その通りのジレンマがフツフツと湧いてくるのがわかる。。。狙い通りの感覚になるとか、もはやよく判らない体験だ。

デザイナーさんの頭の中ってどうなってるのか本当にマジわからなくなった。こういう感覚想起を意図してできるのってすごいと思うのだ。

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また、勝つためのノウハウや基本的な考え方を伺っていた時に印象的なエピソードも聞けた。テストプレイ会などを通して他の方が遊ぶ様子を見ていた時に、制作中には思いつかなかった戦術がある事に気がついたのだそうだ。ピサミンさん曰くそういうテストプレイの体験を経て、さらにTREND COLORで負ける事が少なくなったと。

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プレイ人数が3人〜になっているのも、楽しんで欲しいインタラクションを大事にした結果。

お話を伺いながらも、なるほど!ゲームのデザイナーさんでもそう言う事があるのか!と目から鱗な話。多くのユーザーのプレイ体験と共に熟成されていくゲーム性はまさにゲーマーズゲームならではのもの。ポップな外見をまといながらも、非常に悩ましいボードゲームになっているよ! 

ただとても有意義な時間だったのだけど、戦術の解説はコモノでは完全に理解できるわけがない事はこのブログの読者の皆様であれば想像つくでありましょう。そうでしょう。申し訳ないでしょう....

いや、つまりめっちゃ悩ましいってことだけはマジ確かだからな?皆もその目で確かめるが良いのだ( ・∀・)=b

 

まとめ

ボードゲームの魅力のうちで、個人的にとても好きな「ジレンマ」がたっぷり詰まったTREND COLOR(トレンドカラー)。今回は人数の関係で実際に遊ぶ事は出来なかったので残念だったけど、2時間にわたりルールや背景についてたっぷりお話を伺う事が出来た。プレイとはまた別の意味でより濃密なゲーム体験を過ごす事が出来たよ!

お話を伺いながら頭の中でルールをトレースし、その先の駆け引きなどを仮定して解説していただいた訳だが、一手一手かなり検討する事が多くいつものように安直にポチポチチップを配置しても、勝てるわけが無いということがよくわかった。

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リアルなモデルさん4人とか、本職のファッションデザイナーさん4人でのリアル対決も是非みてみたい気もする。きっと言葉にできない大人の世界が繰り広げられるに違いない。誰か動画にしてくれないだろうか。1時間弱でボードゲームらしい悩ましさにヒタヒタに浸れるTREND COLOR(トレンドカラー)。手にする機会があればガチで遊んでみて欲しいぞ!

 

 

我楽多ボックス|ゲームマーケット2019秋

出展日時 :11/23(土)

ブースNo.:Q-31(体験卓あり)

 ゲームマーケット2019秋の予約受付も開始!

docs.google.com

gamemarket.jp

 

TREND COLOR(トレンドカラー)が遊べる場所一覧 

コロコロ堂

ボードゲーム喫茶 天岩庵

  

 

【関連情報】

2021秋の新作「JAM SESSION」

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