ぼっちのホビーBlog[ボドゲ版]

主にボードゲーム中。ぼっちの時間を豊かにしたいブログ。

ノートルダム17(Notre Dame)〈ボードゲーム〉:今月の名作を嗜もうコーナーはあのシュテファン・フェルト作「ノートルダム」。ドラフトの名作は深夜に鐘を鳴らすのだ。

ども。コモノです。 

 

めっちゃひっそりとではありますが、名作ボードゲームを定期的に嗜む計画を立てつつ毎月1作品はなんとか手に取ろうと目論んでおります。今日ピックアップするのはアレアから出ているシュテファン・フェルトの作品「ノートルダム」。初版は2007年という10年以上前の作品ながらファンも多いボードゲームです。2017年に10周年記念版が出ていて(ノートルダム17)現在購入できるのもこのバージョンだぞ。

ノートルダム17(Notre Dame)/ alea / Stefan Feld

画像:Amazon

記念版には10周年のロゴが絵の右上にあるのが目印で、「ノートルダム」の人物カード拡張と、同じくアレアからでている「ブルゴーニュ」で使用する拡張が同梱されているよ。国内はメビウスゲームズから和訳付きで流通してますな。

アレアのボックスデザインは品がいいといいますか、、、なんかめっちゃ名作ボードゲーム感強い。勝手にユーロ系のボードゲームの代表!みたいなイメージが付いちゃってるのはなんなんでしょう。それが好きなところの1つでもあるのだけど。この箱持ってるだけでなんか幸せな気分になりますな!

手に持っているだけで幸せ感漂うドラフトの名作、ゲーマーズゲームとも評される「ノートルダム」をご紹介したいと思いますっ!

 

ノートルダム17(Notre Dame)

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プレイ人数:2〜5人

対象年齢 :10歳以上

プレイ時間:45〜75分

Boardgamegeek

boardgamegeek.com

ノートルダムとは?

プレイヤーは名家の家長であり、ノートルダム寺院の周辺にある街区を担当するよ。手札のカードに記載されたアクションを駆使しながら、一族の名声を高め影響力を手に入れるのだ。折しもパリではペストの脅威にさらされており、疫病には気をつけなければならない。街区内に住む住人の健康には注意が必要なのだ。

ゲームの最後に最も名声を手に入れたプレイヤーが勝利しますよ。

コンポーネント全体

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割とこざっぱりしているコンポーネント。アレアはなぜだかタイルがフニフニしているのが毎度気になる。もっとこう「ガチっ」ときて欲しい。タイルはガチッとしてて欲しい。欲しくない?

プレイボード

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ノートルダムといえば、この独特の形をしたプレイボード。この1枚のボードが個人ボードを兼ねている。参加する人数によってボードの形が美しく変化するよ。 

ノートルダムタイル

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参加人数に応じてノートルダムタイルを選択するよ。

3人プレイ時

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4人プレイ時

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5人プレイ時

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人数が増えるとまるで花が開くようにマップが広がっていく。このマップを考案した人(フェルド氏?)って、天才では。。。(=✧ω✧=)?

カード

ノートルダムは個人ボードに目が行きがちなのだけど、このカードのデザインも良いのだ。特に人物カードは雰囲気があってとても良いよ。

アクションカード

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各プレイヤー9枚づつ。基本は建物(1枚だけ人)に紐づく効果を得ることが出来る。

人物カード

全ラウンド共通して登場する茶色のカードと3つのピリオドことに出てくる灰色のカードがあるよ。どれも当時の職業を表しているみたいでめっちゃ雰囲気良し。

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茶色の人物カード

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灰色の人物カード

この他に10周年記念版には拡張として灰色カードを差し替えて遊ぶ人物カードが入っているよ。

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カードの効果はアイコンで示されているので、よく見れば判別はできると思う。

トークン・マーカー類

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大使マーカーは各プレイヤーごとに4枚。アクションカードの背面の色と揃えてプレイヤーに配るよ。

馬車コマと大使トークン・影響マーカーもそれぞれの色に分かれている。

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注)大使トークンは表向きで配置するのが正しいよ 

勝利点マーカーとコインマーカーは数が多いのだけど、小さくてちょっと取りづらい感じ。どちらも代用可能なので、なんか別のでもいいかもしれない。

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そしてスタートプレイヤーに渡されるスタートPマーカーがコチラ。

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ノートルダムの鐘つき男。塔の上から覗き込んでいるのだけど、何を?って思っちゃうんですがね...彼がユゴーの「ノートルダムのせむし男」なんだとしたら、アレを覗き込んでるのかもしれないよ?

 

 

〈ノートルダムの遊び方〉

ノートルダムの1番の特徴とも言えるのが可変型のモジューラボード。プレイする人数によってセットアップが変わります。中央に鎮座するのがゲームタイトルともなっているノートルダム大聖堂だぞ。

セットアップ

難しくはないけれど、ちょっと細かいので準備は丁寧に行おう。

基本の準備

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注)大使トークンを表にするのは忘れないようにしましょう(忘れてる)

  • 人数に応じたノートルダムタイルを中央に配置
  • 各プレイヤーはプレイボードを1枚受け取る
  • ノートルダム周辺にプレイボードを配置
  • 金貨・名声トークンをボード脇に配置
  • 友人コマ・馬車・影響マーカー4個を受け取る
  • 残りの影響マーカーはストックとする
  • 4枚の大使トークンを裏向きにして混ぜ、自分の街区の角にある市場に裏向きで配置
  • その後、大使トークンを表に返す
  •  9枚のアクションカードを受け取り、よく混ぜて裏向きの山札にして手元に置く
  • 金貨3枚を受け取り、ネズミマーカーを港のペストトラック「0」に配置
人物カードの準備
  1. 茶色の人物カードをよく混ぜて裏向きにボードの横に配置
  2. 灰色(裏面にA/B/Cと記載)の人物カードをABCそれぞれに分けてシャッフル
  3. 下からC▶︎B▶︎Aの順に伏せて重ね、茶色の人物カードの横に伏せて配置する

スタートプレイヤーにスタPマーカーを渡せばゲームの準備は整ったのだ。

ゲームの流れ

ゲーム全体はA/B/Cの3つのピリオドに区切られる。各ピリオドは更に3つのラウンドで構成されるよ。ゲーム全体を通して9ラウンドで争われる。また、各ラウンドは以下の5つのフェイズから構成されるよ。

フェイズ1:人物カードの配置

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茶色2枚/灰色1枚の人物カードを公開して配置するよ。フェイズ4で1枚雇用できる。

フェイズ2:アクションカードの選択

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フェイズ2ではノートルダムをゲーマーズゲーム足らしめるドラフトが行われます。

  1. 手札から3枚のアクションカードを手に持つ
  2. 1枚選択して手元に伏せ、残った2枚を左隣のプレイヤーに渡す
  3. 渡された2枚のうち1枚を選択して手元に伏せる
  4. 残った1枚を左隣のプレイヤーに渡す
フェイズ3:アクションカードのプレイ

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スタートプレイヤーから順に時計回りで1枚づつアクションカードをプレイするよ。カードに描かれた効果を処理していく。移動や影響コマによる名声の獲得、寺院への寄付などが出来る。これらを駆使して名声を集めてくのだぞ。

1巡したら2回目のアクションを行うよ。2回目のアクションカードをプレイするとき、残った3枚目のカードを下に重ねて見えないように出す。そして1枚目、2枚目合わせて捨て札にするよ。プレイされなかった3枚目を他のプレイヤーに見えないようにして捨て札にするのだ。

フェイズ4:人物の雇用

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スタートプレイヤーから順に1人を雇用して、その能力を行使できる。賃金は1金が基本だよ。雇用せずにパスしてもよい。プレイヤーはラウンド中、1人だけ雇用する事が出来るよ。

フェイズ5:ペストの判定

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このラウンドで公開された人物カードの一番下のネズミの数を数えるよ。その数から各自の病院エリアに置かれた影響マーカーの数を引いた数値分、ペストトラックでマーカーを進める。

ラウンドの終了

公開された3枚の人物カードをそれぞれの山札の下に戻し、スタートプレイヤーは左隣のプレイヤーに交代するよ。

各ピリオド(3ラウンド)終了時

各ピリオドの終了時には以下の処理を行うよ。

  • ノートルダムタイルに置かれたマーカーによる処理
  • 茶色の人物カードをよくシャッフルし、あらためて山札として配置
  • 手札を各プレイヤーの色ごとに分けて、新たな山札とする

全9ラウンド終了後、名声トークンを最も多く獲得したプレイヤーが勝利するよ。

 

アクション

アクションカードは全部で9種類。これがフェイズ2のドラフトでプレイヤー間を行き来する。他のプレイヤーがどんな手を狙っているかはボードを見ればある程度推測がつくため、ドラフトで相手が有利になるカードを渡さない事(いわゆるカット)もできる。この辺りの駆け引きがノートルダムをゲーマーズゲームと言わしめるところみたい。

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アクションカードをプレイするには手持ちの影響マーカーを必ず同じエリアに配置する必要がある。影響マーカーは最初4つしか持っていないので、うまく増やしつつアクションカードをプレイする必要があるよ。ペストも無視できず、思うように増やせないので悩ましい。なお、手元にあるマーカーが尽きた場合は配置済みのエリアからマーカーを移動させることが出来る。

人物カード

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人物カードは全部で茶色6種/灰色9種類ある。灰色の人物は各ピリオドに3枚しか登場しない。人物カードを雇うには1コインが必要。しかし得られる効果は結構でかいのだ。街の有力者には擦り寄っておいて損はないということだな。

 

〈ハウスルール〉

Boardgamegeekに世界のソロ好きが作成したソロルールがアップされてました!しかも2つもバリエーションがあるよ。

SoloPlay_NotreDame_v1.pdf

Solo variant in English translation

うむ。ぼちぼち楽しんでみたいと思うのだ。

 

 

〈まとめ〉

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ゲームは14世紀末、疫病に怯えるパリ・ノートルダム街区が舞台。プレイヤーはペストの蔓延を抑えつつも、ノートルダムで名声を得るため尽力する。時には有力な人物の協力を得ながら、時にはドラフトでは他のプレイヤーの思惑をカットしたりリソース管理や勝利点の獲得に悩み苦しんだりするわけだ。

いわゆるゲーマーズゲームと言われる延々悩みの尽きないゲーム性の評価も高いと。。。このレビューのためにいつものように深夜に色々調べつつコンポーネントを弄りつつ書いてきた訳ですけど、気がついたら3時間くらい経ってた。

つまりすぐに遊びたくなった訳です。(無理)

絶対好きなやつ。コレ絶対好きだ。

 あぁぁぁぁぁぁぁぁ.....もうコピーロボット実用化しかなくない?ないよね?

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やることはシンプルなのに悩みが深いというのは、良いゲームに共通しているところか。フレーバーも好みだし、セットアップの手軽さやルールの把握のし易さなど遊びやすいところも良いですな!

 

あとは誰かと遊ぶだけなのだけどもー。

あとは誰かと遊ぶだけなのだけどもー。

あとは誰かと遊ぶだけなのだけどもー。

 

 暇が欲しいです。

 

名作まとめました。

www.comonox.com

 

〈追伸〉

本作がテーマに据えているパリのノートルダム大聖堂は今年2019年4月に大火災に見舞われてしまい、建物の一部(中央の尖塔)が焼失するという悲しい出来事にあっています。大聖堂は半世紀以上パリを見守ってきたカトリックの貴婦人。大聖堂の修復も無事終わると良いですなー。

 

 

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買えるけど、日本語訳ついてないのもあるから注意だぞ。

ノートルダム17(Notre Dame)/ alea / Stefan Feld

ノートルダム17(Notre Dame)/ alea / Stefan Feld

 

 

 

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