ぼっちのホビーBlog[ボドゲ版]

主にボードゲーム中。ぼっちの時間を豊かにしたいブログ。

Otaru1899【ボドゲ紹介】|志高くあれ!激動の時代、後に北のウォール街と呼ばれることになる小樽の発展を担う一族となりましょう。なるのですっ!

ども。コモノです。

 

ついに我が家にも「Otaru1899」が届いてしまいました!

うちばこや新作のOtaru1899は2人用のボードゲーム。先に発売済みの「Sapporo1876」の拡張としてデザインされた本作は単独でも遊ぶことができる独立拡張です。明治、昭和の時代に劇的な発展を遂げた北海道。ニシン漁を礎とした大きな発展を遂げた小樽の地も、後に北のウォール街と呼ばれるまでになりました。その激動の小樽をテーマにしたボードゲームが本作でございます。その見た目からして人目を惹くOtaru1899、どのようなボドゲなのか楽しみであります!

 

 

Otaru1899

プレイ人数:2人

対象年齢 :12歳以上

プレイ時間:45分

国内発行元:uchibacoya

uchibacoya.shop

 

 

Otaru1899ってどんなゲーム?

Otaru1899は2人用のボードゲーム。基本的な流れはアクションを選択、ワーカーを増やしながら資源を確保し、小樽駅舎への派遣や建物タイルの獲得、有力者タイルの獲得を通し勝利点を得ていくゲームです。非常に雰囲気のよいアートワークに包まれているボドゲでございまして、テーブルに並べた時の満足感たるや....

大きな変革の時代を迎えていた小樽に思いを馳せながら一手にしっかり頭を使う中量級のボドゲですが資源もワーカーもただ使う、ただ置くだけではすぐに行き詰まってしまう仕掛けが随所にあるため「むーん...むーんん....」と考えながら小樽の未来を明るいものにしていきます。

デザイナーはTakeo Yamadaさん

Otaruのデザイナーはアマルフィ&Sapporo1876を手掛けたTakeo Yamadaさん。細部まで配慮されたルールのボドゲを作る方という印象を個人的に持ってるデザイナーさんです。なのでSapporo1876も気にはなってたんですよね。ただ2人用で遊べる環境ではなかったのでSapporoは入手を見送っておりまして、氏のタイトルを手にするのはアマルフィに続いて2タイトル目になります。

Takeo Yamadaさんはデザイナーズクロストークを公開しているので、そちらを参照するとOtaru1899についてより理解も深まるかと思います。

takewatch.blog.jp

AP(アクションポイント)制

各アクションはポイントを消費することで実行できます。4つあるメインアクションではAPを生み出すために使用する資源の種類(麦・稲俵・ヒツジ・ウシ)が指定されていて、それぞれ変換するための値が割り振られているよ。同じ資源でもアクションによって変換率が異なるためどのアクションでどれを使うのか残すのか、とても考えさせられるルールになっているのが特徴的です。

ヴァリアブル・フェイズオーダー

手番プレイヤーがアクションを実行した後、非手番プレイヤーも同じアクションを行います。このルール、嬉しいことも確かにあるのですが全く嬉しくないというか、あれもこれも出来ないとか辛いとか「ぐぬぬ....」となるケースが発生するという子憎たらしいルールです。これを2人用で入れてくるのだね...

収穫と決算

選択したアクションの種類によって収穫または決算トラックが進みます。一定のマスにコマが進むとそのラウンドの最後には「収穫」「決算」が発生します。収穫ではリソースやお金が、決算では勝利点が入ってきます。これらが合計5回発生するとゲームが終了に向かうのです。

当時の雰囲気を味わえるコンポーネント

※写真には発売前の事前予約特典が含まれてます(拡張2種&メタルコイン)

投資アクションで入手できる有力者タイルや建物タイルには聞いたことがあるような名前が並びます。小樽に詳しい人なら「おっ!」となること間違いなし。当時をイメージさせてくれるアートワークはSapporo1876を担当した浅野竜希さん、ウラベロシナンテさんによるもの。ワーカーコマ、ダブルレイヤーボードなど、うちばこやタイトルならではのクオリティはOtaru1899でもしっかり味わえます。

アナログゲームはコンポーネントを手取り触りながら遊ぶもの。うちばこやのボドゲでは手触りなどにも配慮されコンポーネントが作られていることが伝わります。このコンポーネントを含めたトータルデザインって個人的にはとても大事に思っていて、うちばこやさんタイトルはそれを毎度裏切らない仕上がりなのがすごいのです。

ウシとかヒツジとか資源で差し出すのが惜しくなる(飼いたい)よ・・・

 

 

Otaru1899のルール・遊び方

中量級の位置付けなので手番の流れはスッキリまとまっています。ルールも複雑ではないですが、勝利点に絡んだ処理は最初アイコンだけだと迷いました。ルールをしっかり読みつつ間違いないよう処理しましょう。

手番の流れ

  1. アクションポーンの移動
  2. 隣接スペースへの紙幣配置
  3. 収穫・決算マーカーの移動
  4. 手番プレイヤーのアクション実行
  5. 非手番プレイヤーのアクション実行
  6. 収穫・決算
  7. 手番の終了

アクションポイントの獲得

アクションスペースには2つの資源アイコンが描かれており、その横に数字が記されています。資源と数字の組み合わせは各アクションによって異なるため同じ資源をどのアクションで消費するか常に迷うことになりましょう。

アクションの種類

アクションは4種類。非手番でも発生するので資源は常に枯渇気味。

農学校:教育

個人ボードの左側には6人の学徒(ワーカー)が控えています。農学校は彼らを小樽の開発に向かわせるためのアクションです。教育を済ませたワーカーは様々なところへ派遣され、資源や勝利点をもたらしてくれます。

開拓使村:開拓

これから小樽が発展していくためにはやはり開拓は必要です。ワーカーを派遣し、開拓レベルを上げることで「収穫」で得られる資源や資金がアップします。

基督教会:投資
  • 有力者タイル(即時)
  • 建物タイル(手番のみ

当時の小樽の発展には宗教団体が貢献したという側面がありました。基督教会もそういった功績を残した団体です。基督教会アクションでは即時効果を持った有力者の招聘や小樽の発展に寄与する効果を持った建物タイルなどを獲得できます。

中央小樽駅:任命

当時の北海道開拓に重要な役割を果たした鉄道。小樽と幌内を結んだ中央駅は経済の発展に必要不可欠な重要拠点でした。その駅での業務に配下のワーカーを任命します。ワーカーの配置位置、数によって決算時に勝利点を獲得できます。

 

 

ソロプレイはできる?

もともとはソロプレイの設定がないOtaru1899ですが、ソロ拡張が用意されておりますよ!その名は「イナゾー」。

このイナゾー拡張が作られたので今回Otaru1899を購入するに至ったのです。イナゾー、まぁ名前とイラストからあの人であることは想像に難くありません。イナゾーは以下の特徴を持ったカードボットです。

  • イナゾーは裕福なので開拓もしない
  • イナゾーは私塾からエリートを派遣する(教育が不要)
  • イナゾーはAPがジャブジャブである
  • イナゾーは使わないくせにお金が大好きである

特徴だけ並べるとイナゾーはかなりひどい嫌なヤツに思えます。いやとても頭が良く、小樽の未来のためにそのえた知見と財力を惜しみなく投入した非常に立派な方なのでしょう。そうでしょう。

だがしかし。

ゲーム上の条件だけ見ればコチラが苦しんでキューキュー言うてる側から建物タイルをゴッソゴッソ持っていったり、駅にゾロゾロ配下を送り込んだりと利益を貪る政治的有力者に見えなくもありません。そうです、イナゾーはカードボットなのにとても手強い相手のソロボットです。歯応えはあるな.....

 

Otaru1899の感想・まとめ

2人用ボドゲの続編と言うこともあり当初はお見送り予定だったOtaru1899。しかしながらソロ拡張が用意されるというニュースを見て即ポチすることになりました。だって雰囲気最高に良いじゃん?しかも父方のルーツがちょうど幌内周辺というミニ事情もあり小樽・札幌は個人的にも思い入れの深い場所。小樽、いいとこなんですよね。数回しか訪れたことはないですが冬の小樽とかマジ大好きです。そういった私情バリバリの思い入れも込みでOtaru1899を遊びましたが非常に感慨深く一粒で○度美味しい!的なボドゲでございました。

のびのびやりたいことができる反面APの資源指定などで適度に縛りがかかっているためしっかり考えることが必要ですし、非手番時のアクション発動など相手と自分それぞれのアクションに対して配慮が必要などなど盤面には常に目を配っていなければなりません。加えて4つのアクション実行に関わる資源のマネジメントやそれらを補助するお金をうまくコントロールしなければならないわけですが、建物タイルや開拓トラックなどワーカーを使用しなければ効果を得られないルールがもどかしいのですよね。欲しいモノが容易には手に入らないという場面がOtaru1899では頻繁に起きます。

そんな資源のやりくりやワーカーの使い所に悩みすぎて欲を張ると決算に間に合わず得点できないという悲劇が待っています。小さな積み重ねを怠ると小樽の発展に名を残すことなど出来ないって事なのです。辛い。これは辛いぞ.....

そんなに複雑な印象を受けないルールなんですけど、良い結果を残すにはかなり頭を使います。今回ソロルールで遊びましたが実力が拮抗する対人戦ならかなりシビアなマネジメントになりそう。Sapporo1876と組み合わせ3〜4人でも遊べる北海道開拓使ルールも用意されているためプレイの幅も非常に広がっています。

ウチではまだまだイージーなイナゾーとしか遊べていないのですが、開拓使ルールでの対人戦もいずれ遊んでみたいなー。上質なコンポーネントが醸し出す品の良い雰囲気で遊ぶOtaru1899、楽しいですよ!

 

ささ皆様、小樽の発展に思いを馳せませう。

 

 

【Otaru1899 販売情報】

一般の販売開始!

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