ども。コモノだ。
今日はインダルジェンス(Indulgence)の開封レビューだぞ。先日の「pot de vin」に続きトリックテイキングと呼ばれる種類のボードゲームだ。インダルジェンスは1981年発売の「Dragonmaster」というトリックテイキングのリメイク。「Dragonmaster」はこれまた「クーデター」という名のゲームのリメイクと、かなり古くから延々愛されているボードゲームらしいのだ。
リメイクが繰り返されるということは、それだけ絶版を惜しむ声が多く上がった作品ということ。今回のインダルジェンスは「勅令か、罪か」と、これまたなんとも言えない選択肢を与えられたトリックテイキング。
「ゲームに勝つためには、掟を破らなければならない」ってさ...
さぁ、テオティワカンのルールのおかげだろうか、いまトリックテイキングのルールならすんなり頭に入るはずのコモノ、この機を逃さずインダルジェンスの開封とルール把握を行うよ!大丈夫!たぶん理解できてる!
ささ、開封だよー。
【目次】
〈開封〉
インダルジェンス(Indulgence)
プレイ人数:3〜4人
プレイ時間:40〜60分
対象年齢 :14歳以上
Boardgamegeek
コンポーネント全体
小箱というにはちと大きいけど、大箱では絶対ない大きさ。ブラッディ・インとかくらいのサイズ感。
あと、この内箱がねヤラシイ感。
血か!
いえ、蝋(ロウ)でした。昔の手紙の封に使ってたヤツな。
フローリンコイン&宝石
こちらがフローリン。お金である。
なお、これ紙製。なのにこの輝き。形もまん丸ではなくてちょっといびつな加工がされている。舞台となった中世のコインっぽい加工ってことだな。細部まで抜かりない。
厚みもかなりあるので、タイルとしてはかなり高級感あるよ。
そしても5フローリンとしての価値を持つ宝石たち。
キラッキラしてます。大きさ、形、どれを取ってもこれまで見て来た宝石トークンの中でダントツNo.1ではないかと。
映り込みまでもが美しき。
免罪符の指輪
もう1つ重要なアイテムがありますよ。
免罪符の指輪である。これを持って入れば罪が許される。(そんなことない)
ゲーム内で罪を犯すことを選んだプレイヤーにのみ与えられるこの指輪。めっちゃ存在感溢れてます。あまりに惚れたので、アリものを使って宝石のカット面が判るように撮って見たよ!
このルビー色の中に、罪を犯した人々の苦悩が宿っているのだな。
〈カード〉
トリックテイキングなので4種類のスートと数字が書かれているカードが主役だぞ。
一族カード
中世ヨーロッパで名を馳せた名門貴族たち。
スフォルツァ・オルシーニ・ボルジア・メディチの4貴族。数字(ランク)は1〜9まであるよ。歴史上の有名な人物も出てくる。
勅令カード
貴族たちに向けられる勅令。
「最後にプレイされたボルジア(緑)を獲得してはならない」だそうです。失敗するとルーラー(親)に8フローリンも支払うはめになる。
右下に赤いマーク(蝋)が記載されているカードはエキスパートルールの時にのみ使うカード。達成が難しい勅令が記されているよ。
罪について
勅令カードにはもう1つ別の側面がある。
「メディチ・スフォルツァのカードを獲得してはならない」という勅令は、、、
「メディチ・スフォルツァの全てのカードを獲得する」に変化する。
罪を犯すことを選ぶ(勅令に逆らう)と、勅令の逆の意味が達成条件となる。罪を選び、目的を果たせば得られるものは大きい。ただし失敗した場合の代償も大きいのだ。
勅令デッキのカバーカード
勅令は1ハンドごと3枚公開される。非公開の勅令を隠しておくためのカバータイルだぞ。
もはやタイルというか、鏡。
宝石カード
手元の資金を置いておく宝箱カード。裏面には宝箱の蓋が。
手抜かりはない。
教皇の大勅書カード
エキスパートルールで使用する教皇からの大勅書カード。
もちろん罪の面もある。
公開されている3枚の勅令全てを達成する(または罪を全て達成する)と、莫大な見返りがある。罪(×3)を選ぶと即時勝利なのだ。
〈セットアップ〉
ゲームには基本ゲームとエキスパートゲームがあるよ。基本ゲームでは以下のものは使用しないので箱に戻すのだ。
・コーナーに赤い蝋が描かれた勅令カード8枚
・ローマ教皇の大勅令カード
トリックテイキング経験者はいきなりエキスパートルールでも良いとか、、、
まじか。
セットアップの手順は意外と簡単だぞ。
準備
1)各プレイヤーは宝石カードを一枚受け取る
2)30フローリン(1フローリンコイン5枚&5フローリンの宝石5個)を受け取る
3)勅令カードをシャッフルし3枚引き、勅令面を表にして並べる
4)残りの勅令カードを山札とし、一番上にカバーカードを乗せる
5)勅令のそばに免罪符の指輪を置く
6)もっとも赤い服を着ているプレイヤーが最初のルーラー(ディーラーとなる)
なお、前述の通り上級者にはエキスパートルールなるものが存在する。勅令カードを全て使用し、ローマ教皇の大勅書なる恐ろしい効果を発揮するカードを導入する。大勅書を破棄し罪を選ぶなら成功=即勝利だし、失敗なら18フローリンとかマジない。ビギナーで遊ぶなら大人しく基本ゲームからやろう。そうしよう。
そう言えば、都市伝説みたいな話で「赤い服の男」の話ってあったな。。。
〈インダルジェンス:遊び方〉
ゲームは3ラウンド行なわれるよ。ラウンドでは各プレイヤーが1回づつルーラーとなり、1ハンド(3人なら12/4人なら9トリック)を行う。基本的な遊び方はマストフォローの切り札なし。
リードプレイヤーの出した一族と同じカードが手札にある場合は必ず出さなければならず、ランク(数値)が一番高いプレイヤーがトリックの勝者となるよ。
勅令の中に切り札を設ける勅令があるので、その場合は切り札が全てにおいて強くなるのは他のトリックテイキングと同じだな。
要はフローリン(お金)を集めるのだよね...
勅令で禁止されたカードを他のプレイヤーがトリックで獲得した場合、ルーラーは他のプレイヤーからフローリンを得る。他のプレイヤーが罪を犯すことを選び、禁止されたカードを全て得た場合はフローリンを得ることが出来るよ。
ルーラー:他のプレイヤーが勅令に背いた場合にフローリンを得る
ルーラー以外のプレイヤー:罪を犯し、全ての禁止カードを集めフローリンを得る
ゲームの終了時にもっとも多くのフローリンを得ているプレイヤーが勝者となる。
〈ゲームの流れ〉
1ラウンド内のハンド数は参加しているプレイヤーの数と同じ。3人プレイなら3ハンド、4人なら4ハンド行われる。
ハンドの流れ
1)勅令デッキの一番下からカードを引く
2)勅令面を表にして、他の勅令カードの隣に置く
1〜2は最初のラウンドではパスする
3)ルーラーは一族デッキをよくシャッフルし、各プレイヤーに同枚数になるようにカードを配り切る
4)ルーラーは3枚の勅令カードの中から1枚を選ぶ
5)ルーラーの左隣のプレイヤーから、順にパスをするか罪を犯すことを選ぶか選択する
罪を犯す:罪を犯すことを選択したプレイヤーはルーラーの手元から勅令カードを受け取り、罪の面を表にして自分の前に勅令カードを置く。また免罪符の指輪を受け取る。
全員パスする:ルーラーは勅令面を表にし、自分の前に勅令カードを置く
6)全員が罪を取らずパスをした場合、ルーラーがトリックをリードする。罪を犯すことを選んだプレイヤーがいた場合、そのプレイヤーがトリックをリードする
7)直前のトリックで勝利したプレイヤーが次のトリックをリードする。全てのカードがプレイされると、そのハンドは終了となる。
attention)得点になるカードが全て残っていない場合、または罪の挑戦に失敗した場合にはハンドを終了しても良い。
8)ハンドが終了した場合、勅令または罪の条件をチェックし、フローリンを獲得する
9)ルーラーの左隣が次のハンドのルーラーとなり3)以降を行う。
免罪符の指輪
罪を犯すことを決めたプレイヤーは免罪符の指輪を得る。プレイしたカードの上に指輪を置くと、そのカードは同族の10のカードとして処理される。指輪は1ハンドで1回のみ使用する事が出来るよ。
なお、トリック終了時の得点計算時は指輪の効果は失われ、元のカードの値で計算を行う。使用した指輪は勅令カードの横に戻そう。
ゲームの終了
ゲームは以下の条件を満たした時に終了するよ。
プレイヤーのフローリンが尽きた場合
3ラウンドが終了した場合(各プレイヤーが3回づつルーラー行った状態)
一番フローリンを得たプレイヤーがゲームの勝者となる。どの時代もお金である。
〈まとめ〉
インダルジェンス、雰囲気やっぱ良いな!勅令カードには様々な効果が書かれているのでかなり悩ましいことになる。ルーラーになった時は基本的に他のプレイヤーの失敗を画策し、罪を犯すと決めた時は全力で罪を犯す。勅令カードで動くフローリンの数はかなり大きいので、油断しているとフローリンは尽きてあっというまにゲームが終わってしまいそうだ。。。
勅令を達成するには意識してトリックをプレイする必要にどうしても駆られる。そうなるとただぼんやりカードを出していくだけでは絶対勝つことができない。インダルジェンスではトリックテイキングの面白みを存分に味わい、大罪を犯す訳であるな(笑)
やはり罪とは甘きものであります。
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