ぼっちのホビーBlog[ボドゲ版]

主にボードゲーム中。ぼっちの時間を豊かにしたいボドゲブログ。

アニマルシェ|戸塚工房:とあるマルシェでブタやアルパカに癒されてたら、がっつりワーカープレイスメントしてた件。

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アニマルシェ(デラックス版)

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プレイ人数:2〜4人

対象年齢 :10歳以上

プレイ時間:60分〜

デザイナー:戸塚中央(戸塚工房@イ07:ゲムマ秋両日 (@tozukachuou) | Twitter 

 

ブタは正義。

もはやこれを癒しと言わずして何を癒しというのであるか。ゆえに結論「アニマルシェ」は癒しなのである。そんな癒し感たっぷりながら、しっかり悩ましいワーカープレイスメントゲームを今日はご紹介しようと思うのだ。 

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今回、デザイナーの戸塚中央さんからお声がけいただき「アニマルシェ(デラックス版)」のデモ版をプレイする機会に恵まれた。

ワーカープレイスメントゲームが好きな人は、初めて遊ぶ人にもやっぱりワカプレ楽しい!好き!と思ってもらいたい気持ちがあって(無い?)一緒に遊ぶのはどのゲームが良いだろうか、結構慎重に悩んでいたりするのだろうと思う。アニマルシェはそんなお悩みに1つの答えを示すかもしれない。

ゲームマーケット2019秋にリリースされる戸塚工房さんの新作「アニマルシェ」から、可愛い動物コマを使用して遊ぶデラックス版をご紹介いたしますよ!

【注】本記事でご紹介しているコンポーネントはデモ版です。カードの色など、製品版では一部見え方が異なる場合があります。ご留意くださいませ。

 

アニマルシェ|戸塚工房

 

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写真提供:戸塚工房 

アニマルシェはいわゆるワーカープレイスメントゲームだ。広場にお店を出しているプレイヤーは建物を立て資源を手に入れ、お客様をお店に招き、時には他のプレイヤーに訪問し、建物を売却したりしながら勝利点を得ていくゲームだぞ。舞台は広場に面したプレイヤーのお店と、そこを訪れる動物のお客様たち。

この可愛さは一体なんということか。

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2人プレイ時は2×4マスの広場だ。4人プレイだと4×4になる。

まずブタがかわいい。

そしてパンダもかわいい。

キリンもかわいいし。

アルパカもかわいい。

つまり全部可愛いのである。可愛いは正義。例えおっさんがプレイするからといってその可愛さには揺るぎはないのだ。特にブタの可愛さといったら....(以下省略)

 

ゲームの概要 

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ゲームはこの可愛い動物たちを自分が広場に建てたお店に招き入れ、資源を得るところから始まっていく。当然お店を建てるにはお金も材料も必要で、それらは建物を訪れたお客様を通して得ることができる。基本的なリソースを確保しながら手元の個人ボードを発展させていく王道。多くのワーカープレイスメントゲームがそうあるように、「アニマルシェ」もその原理原則に従うかのようにゲームが確実に進んでいく。

初期建物は雑貨屋。 

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ゲームではお店から得たお金や資源で建物を建てる。雑貨店は全員のプレイヤーが持っている初期の建物だ。椅子のアイコンが1つあるので、1人のお客様を迎えることが出来る。収入フェイズで椅子にお客様が配置されていれば3金もらえるというカードだ。

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通常の青いお店カードは反転させる(追加のコストを支払う)とグレードアップ(赤の背景のカード)し、得られる収入やお客様を招き入れる席が増える。お客様の増加=収入の増加というわかりやすいルールのため、店舗の改築は楽しい。

お店は4つまで。

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もっとお店を建てたくなるわけだが、自分のエリアには4店舗分の空き地しかない。1つのお店を建てるのに基本は4コインかかる。いきなり赤い店舗を建てようと思うと、追加の支払いが必要だ。いつだって高級店ってやつはお金がかかるのだ。 

それでもマルシェでひときわ目立つお店を建てたい。この広場を巴里のモンパルナスみたいにしたい!って思ったっていいのだ。4つのエリア内にどんな風にお店を建てるのかなんて、自由なのだ。

お客様をお迎えするにあたりまして。

お店の中には椅子のアイコンが書かれている。そう、これがお店に入れるお客様の数なのだ。広場には動物のお客様たちが集う。なんと愛らしい事だろうか。

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冒頭でブタは正義といったが、キリンも正義だと追加したい。広場に集う動物たちを眺めているだけで日々の疲れなど吹っ飛ぶほどに可愛らしい。自分がおっさんであるということを忘れて「可愛い!」を連発していたことなんて忘れたい。全力で忘れたいくらい、コロコロ堂にその声は響いていたに違いない。

収入は?

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そう、お店からは収入が得られる。種類はお金と木材だ。収入を得て、お店を建てる。お店が増えれば呼び込むお客様の数も増える。そうすると収入が増えるし、何よりも可愛い。こちらを見ているブタと目を合わせて欲しい。もうキュン死確定(死語) 

働くということ。

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お店を増やせば従業員が増える。彼らが働く(アクションを行う)から収入が増えたりするのだ。基本は1軒のお店を建てると1人増える。店員さんは貴重な労働力だが、アニマルたちの可愛さの前には無印のミープルでいるほかはない。

お店の種類

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モンパルナス(違う)にはビルを建てることだって可能なのだ。そしてビルは売ることが出来る。派遣会社だって建てられる。フードコートだって・・・いや、やはりパリにはパン屋が似合うな。パン屋だ、パン。お店はかなり豊かなバリエーションが揃っている。

店主という隠れた主人公。

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やはり昼下がりのドラマには主人公が必要だ。それが固有の能力を持つ店主たち。

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みんなそれぞれ癖の或る能力がある。ユニークな能力を活かして、マルシェを盛り上げるのだ。

お向かいのお店へ行く。 

自分のお店だけではない。お向かいのお店に行くことだって出来る。

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しかもお金など、何かもらえちゃうのだ。普通お店に入ったらお金を支払うのに、アニマルシェではもらえる。素晴らしい。現実もそうであって欲しい。

  

ゲームの進行

とても大まかにだけど、アニマルシェのゲームの流れについて説明するよ。全部で5ランウドを行い、最後に獲得した勝利点が一番多かったプレイヤーの勝ちとなる。

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ゲームは4つのフェイズに分かれていて、フェイズごとにプレイヤーは自分の手番の処理を行う。

お客様の獲得

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広場に集まるお客様(動物たち)を自分のお店にお迎えする。店舗カードには席のアイコンが描かれているので、スタートプレイヤーから順番にお客様を1人づつお席に迎え入れる。お店の正面の縦列にならぶお客様のみお迎えできるので、店舗の種類によってはお客様の奪い合いが発生する。

店舗の売却

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建築済みの店舗を売却できる。売却すると勝利点などがもらえたりするのと、土地が空くので新しい建物を建てたり出来るよ。売却益は結構インパクトがデカイ。

アクション

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各プレイヤーが1回ずつ順番にアクションを行う。バックヤードに控えている店員(ミープル)の数だけアクションを行うことが出来るよ。

閉店

お店が閉まるのとともに、働きにいっていた店員たちが戻ってくる。

 

 

プレイ感

まず、、アニマルシェは可愛い。これだけは断言できる。意識的にも現実的にも間違いないおっさん属性であるが、あまりの可愛さにちょっと狼狽した。

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ゲームとしてはワーカープレイスメントの仕組み(労働者コマを置いてアクションを行う)なのだけど、あまり奪い合い感が強くない。どちらかというと自分のお店を建てて

賑やかになっていくのが楽しい感じだ。実際ブタやパンダを並べてニヤついていたが、それだけでも割と幸せである。

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ところが後半(3ラウンドくらいから?)になってくると他のプレイヤーとの絡みが自然と生まれてくる。お店が増えて店員の数も増えてくると、アクションでどうしても相手のお店に入店する機会が増えてくるのだ。これが始まると俄然ワーカープレイスメント感が増してくる。他店への入店では自分にも相手にもお金や木材が入る。どのお店に入るべきか、相手に得をさせないためにはどこに入るべきか、相手が次のアクションで何を狙っているか、、、自然と人間の黒い部分が出てくる勝利点や相手の戦略に目が向く仕組みなのだ。デザイナーの戸塚中央さんが言っていた通りの展開になった。これはとても不思議な感覚だった。

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また、店舗カードの持つ固有の能力が割と多彩で、店舗の能力を引き出すためにセットコレクションの要素がひっそり入っているなど 細部にゲーマーズな仕掛けがしてある。。。この後半かけて自然にゲーム性が強く感じられるというのは、あらかじめ意識して作られたそうなのだ。ゲームの説明からプレイのお相手をしてくださったデザイナーの戸塚中央さんは「可愛いですよね!」と叫びつつも、こんな仕掛けを裏でスイッと組み込むようなお方である。もはや完全にデザイナーの手のひらで踊っているネアンデルタール人の気分だ。デザイナーさんの頭の中は一体どうなっているのか。

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そうしてままならない悩みを抱えたまま終盤を迎えた訳だけど、忘れがちな目的カードをチラ見すると大量得点が入ってきたりする。ちょっと嬉しい!この目的カードは非公開なので、ゲーム終了時に素知らぬ顔で相手を追い上げて抜き去ることも可能なカード。多くの要素をコントロールする事に慣れていない初心者でも鮮やかに勝利をつかみとることが出来る可能性が残されているのだ。なんという小憎い仕掛けか。

デラックス版の隠れた推しポイント

この可愛らしい動物コマたちは癒される視覚的要素だけでない。実際に手に取ってもらうと分かるけど、動物たちの手触りがめちゃいいのだ。

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プリミティブな感覚まで計算されている。どうかマジでブタを撫でて欲しい。もう虜である。

 

まとめ

今回、戸塚中央さんにお相手をしてもらいながらプレイさせてもらったけど、デザイナーが意図した仕掛け(普通に遊んでいる分にはあまり意識しない)の緻密さと、それが作り上げるプレイ感のバランスが凄い。プレイヤーのレベルが異なっていたとしてもこの仕組みの上ならば自分の好みにこだわったプレイができる。

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広告を打つという経済的戦略もある...

ベテランが相手を初心者と侮っていては、最後の目的カードにしてやられるかもしれない。初心者は勝ち負けだけでなく、やりたい事を再現しているだけでもワーカープレイスメトや拡大再生産といったボードゲームの楽しみを十分体験出来てしまう。

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基本的にソロプレイが多いコモノだが、中量級ゲームで他の方のプレイを見る余裕はあまり無いことが多い。それは決してソロプレイが好きだからなのではなくて心の余裕が全く無いからなのだけど、アニマルシェでは自然とお相手をしてくださった戸塚さんのボードをよく見ていたように思う。これも戸塚さん曰く「意識して作りました」との事。。。どうなってんのよ?w

なんか凄いゲームだったなぁ.....そんな感想でした。以下のような感じで、どのレベルの方も楽しめると思うんです。上級者の方の楽しみは、まぁ自分で探しましょう(笑)

◆熟練度別の楽しみ方(個人的観測)

初心者の方:可愛い動物を愛でる。とにかく愛でる。ブタ推しだ。

中級者の方:自分で建てたお店の効果を最大化してみよう!

上級者の方:お店カードの効果を熟知してから、アツい展開を盤上にどうぞ

ワーカープレイスメントに興味があるけど、ちょっと難しそうだなー、、、と思っていた方や、ワード系・パーティ系ゲームとはまた違った楽しみを味わってみたい方には一度ぜひ遊んでみてもらいたいぞ。 

 

【エラッタ情報】

 

【販売情報】

 

 

戸塚工房|ゲームマーケット2019秋

出展日時:11/23(土)・24(日)両日

ブースNo.:イ07(ドンナースタークシュピーレ)

gamemarket.jp

ゲームマーケット2019秋「アニマルシェ」予約受付中!

※記事でご紹介した動物コマで遊びたい方はデラックス版を選択するのだ

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【関連情報】

www.comonox.com