こんばんわ。コモノです。
「今年の桜は今年しか見ることが出来ないんだよ」
そう彼は言いました。
僕は高校卒業後、1年のブランクをあけて東京へ。彼は京都へ。一度だけ京都に遊びに行った時に東山にある侘びたお寺の石庭で、「もっとソリッドになりたい...」とつぶやいた彼を今でもたまに思い出します。あれから◯十年経つけれど、桜が咲く頃になるとその言葉を思い出しては「今年の桜は綺麗だな」と、改めて思う春を毎年過ごしているのです。みなさんにとっての桜は、どんな桜でしょうか?
今年の春、JUGAME STUDIOさんが「サクラハント」のプロトタイプ版を発表した時になぜかコモノは冒頭の「今年の桜は今年しか見ることが出来ない」という彼の言葉を強烈に思い出しました。
何でかな?お酒の全く飲めないコモノは「桜=お花見=お酒」とならないのですが、春に咲き誇るサクラという花には冒頭のように中二病の延長にいた色々悩みの縁にいた高校時代の思い出がリンクしていたりします。毎年桜は日本のどこかで咲きますし、コモノもよく写真に撮りますし、みなさんもお花見はされるのではないかと思います。桜ってイイですよね。
同じように見える風景も毎年少しづつ違うという事実や、花を愛で花によせる様々な人の思いや、それらを花鳥風月として表せる感覚などなど、桜から学んだ事は振り返れば結構多い事に気がつきます。それに草花に人の感情を投影するというのはとても日本人らしい感覚なのではないかなと、コモノ個人的には思ってます。あ、海外に行った事ないんですけどもw(事実)。そんなとても個人的な感情と日本的な感情を同時に揺さぶる桜をテーマにした「サクラハント」。コモノはどうしても手に入れたくて仕方がなかった訳ですが(春のゲムマではプロトタイプを買い逃した)、この秋のゲームマーケットで無事に入手できました。あぁ、幸せ(笑)
今日はとても個人的な嗜好が強いのですが、そんなサクラハントを手に入れた喜びを交えつつ開封レビューをお届けしたいと思います!
【目次】
〈サクラハントの概要〉
サクラハントは花見を楽しむセットコレクション系のボードゲーム。4つの会場で桜の開花を予想しながら、お花見を楽しんだロケーションカードを獲得してサクラのパノラマを作って行きます。自分だけのロケーションにこだわるのか、壮大なパノラマを目指すのか。自分だけの景色を手元に作り上げて得点を狙うボードゲームですぞ。
〈開封〉
まずはボックスを愛でます。
グッッド、ルッキィィィング!(あんた誰)
〈サクラハント〉
プレイ人数:2〜4人
プレイ時間:30分〜
対象年齢 :9歳以上
箱の大きさはJUGAME STUDIOさんのワインレーティングやオーガナイザーと同じ大きさだぞ。バイブルサイズの手帳と同じくらいですよ。
コンポーネント全体
全体的に統一感のあるアートワークはJUGAME STUDIOさんらしい感じ。ゴテゴテ感のない抽象化されたサクラハントのデザインは、お花見の楽しさというか春っぽいホンワカした明るい感じを洗練した感じ。好きだなー。
スコアトラックと得点マーカー
この紙、なんていうんだっけ。。。?
※コチラはスコアシート(早見表だぞ)
単純な紙ではなくて上質紙といいますか、ハードカバーの本の表紙みたいなツルツルした感じの仕上がりです。
花見マーカー
プレイヤーごと1色づつ担当するよ。
4色×各5枚のマーカー。各会場でお花見をいつしたのかをマークするために使う。丸いタイルなんだけど、、ちょっと昔のメンコを思い出しちゃいますな。
〈カード類〉
サクラハントのキモともいうべきカード達。
一番下に並ぶのが酒カード。酒カードはパノラマのつなぎに使えます。ただしカード枚数のカウントからは除外されるので注意だぞ。
花見会場カード
表裏でデザインが違うよ。これが多分裏面。
花見会場は全部で4箇所。それを場に表すために使います。が花見会場からしてこのデザイン。
ロケーションカード
1〜10までの番号を振ったカードが各6枚づつあるよ。連番で揃えるとパノラマボーナスがもらえるのだけど、連番で揃うとかなり壮観なサクラのパノラマが出来上がるのです。カードは朝から始まり夜まで。午前中のすっきりとした空の色の中の桜から、夜桜のしっとり幻想的な感じまでがデザインされています。
例えばお昼から夕方にかけて。空のグラデーションが綺麗。
スリーブに入れたらなんかテカテカして、それもまた良し。
はぁぁ。美しいな!
〈ゲームの流れ〉
サクラハントはセットコレクション。出来上がったカードの組みに応じた得点を獲得するゲームだよ。ルールを読んだだけなのでアレですが、インタラクションは薄めな印象を受けました。手元のコレクションに没頭しちゃいそうなのは、このアートワークならば仕方がないと思う。ざっくりと流れとルールを記載しておくけど、ここに記載していないルールもあるので詳しくは説明書を参照して欲しい。
セットアップ
縦列の一番左にお花見会場カードを4枚セット。右に6枚分のスペースを開けるよ。
スコアトラックと得点マーカーはよく見えるところに配置。ロケーションカードと酒カードをよくシャッフルして、プレイヤーに各6枚づつ手札として配る。担当する色のお花見マーカーを1枚受け取り、残ったマーカーはお花見会場カードの側にプレイ人数分(各色1枚づつ) まとめて置いておく。
ゲームの終了条件
ゲームは以下の条件のいずれかが満たされた場合に終了するよ。
①全てのプレイヤーが4つ全ての会場でお花見を終えた場合
②4つの会場全て、6枚目までのロケーションカードが配置された場合
得点の計算
得点を得ることが出来るのは以下の場合。
①お花見を行った時➡︎開花時期によって得点が異なるよ
②終了時のボーナス➡︎パノラマの長さに応じてボーナス得点がもらえるよ
パノラマの計算では同じロケーションカードを3枚あつめると、「独り占め」ボーナスももらえるのだ。
アクション
プレイヤーの手番では以下のアクションから1つ選んで実行するよ。
A)下見➡︎山札から1枚引き、会場に手札から1枚ロケーションカードを出すよ。各会場にロケーションカードが4枚並ぶと「満開」を迎える。
B)花見➡︎山札から1枚引き、会場から1枚、手札から2枚を加えて「連続した3枚」か「同じ番号の3枚」のセットを作るよ。
C)場所取り➡︎会場のカードと手札のカードを1枚交換し、手元の場にカードを1枚置いておけるよ。獲得したカードの上に花見マーカーを置き、お花見の時に手札の代わりに使うことが出来るよ。
各会場の開花時期を見定めながら、いつお花見を行うのか。集めたロケーションカードでどのようなパノラマを作り上げるのか。 気に入ったパノラマを集めるのもよし、独り占めするロケーションを増やすもよし。思い思いのサクラをコレクションしていくのだな!
〈まとめ〉
とにかく並べたロケーションカードが美しい。そしてどうしても完成させてみたくなる欲求に取り憑かれてしまいます。反面、プレイヤー間の駆け引き的な要素はガチガチな感じでもないので、ふんわり穏やかにコレクションを作っていくボードゲームかと。晴れた休日の午後に、気の合う友達となんとなく時間を共有するような、あんまりインパクトは大きくないけど大切にしたい時間のような、そんな感じのボードゲーム。インタラクションは強い感じがしないのでゲーム性を強く求める人には物足りない感じがしちゃうかもですな。
コモノは個人的な桜に対する思い入れもあいまってますが、春を待ち遠しく想いながら遊んでみたくなるボードゲームだよ!手に入れて良かった
さて、コレは誰と遊ぶべきかな・・・w
【販売情報】
ネット通販で手に入るところは今のところ見つからないけど、色々なところで買えるようになるといいなー。