ども。コモノです。
「マラカイボの海賊たち」届いちゃったよ!あの重量級の名作「マラカイボ」をちょっと軽めにまとめた本作。日本語版でテンデイズゲームズから発売されたので楽しみにしてた人も多いと思います。楽しみにしてました!
本家マラカイボにはぐったり悩ましい魅力が詰まっていましたが「マラカイボの海賊たち」はどうなのか?カリブの海で財を集め、悠々自適な海賊引退ライフを送るための冒険が始まりますっ!
マラカイボの海賊たち(Pirates of Maracaibo)
プレイ人数:1〜4人
対象年齢 :12歳以上
プレイ時間:40〜100分
国内発行元:マラカイボの海賊たち 日本語版 - テンデイズゲームズ -TendaysGames-
【注】日本語版初版のルールにはテキストの一部に修正があります
Boardgamegeek
マラカイボの海賊たちってどんなゲーム?
マラカイボの海賊たちはライバルたちの誰よりも多くの富を求めてカリブの海を巡るボードゲーム。航海では仲間を集め、邸宅を用意し、財宝を溜め込みながら3ラウンドにわたる冒険を通して、より多くの勝利点を手に掴むことを目指しますよ。
重量級の人気タイトル「マラカイボ」のスピンオフ
2019年にリリースされたA・フィシュターの人気タイトル「マラカイボ」。本作はそのマラカイボから生まれた派生作品になります。
重量級ゲームとしても名高いマラカイボのルールをベースに遊びやすくまとめられた「マラカイボの海賊たち」。あの頭を悩ませていたアイコンシンボルも(少なくはないけど)それほど気にならないで遊べるようになってます。
海をめぐり、アクションを行い、時には島を探検するという一連の進行はまさにマラカイボ。そこから得点へと繋がる道筋も整理されていて「どうするか....うーん。。。」と唸っていた本家にくらべて「あ、こうしてみよう!」と先の手を見つけやすくなりました。これがとっても気持ちが良いのですよ!
手探りでゲームを開始しても、仲間にしたカードやクエストカードを参考に、なんとなーく戦略的なことを考えることができる親切設計。初めて遊んでも「ちゃんと考えてプレイできた」という満足感があります。
個人的に「A・フィシュターといえばすごろく」みたいな印象があるんですが、「海賊たち」でもマラカイボと同じく島々での探検コースが用意されていてます。アイコンも大きくマスの数も整理されているので検討する時間もスピーディになったかな?自分の戦略にあわせてどこに留まるのか考える時間はしっかり本作でも堪能できます。
海賊の仲間と共に作るタブロー
カリブの海では仲間や道具を入手することができます。これらのカードは航海での助けとなるだけでなく、ラウンド終了時には勝利点やダブロン(お金)を得る手段ともなるので、どのカードを獲得していくかの選択はゲームにおいてとても重要になります。仲間や道具は航海の幅を広げるアクションや効果をもたらしてくれるのでどのカードを手にしようか、マップを眺めて考えるのも楽しい。
即時効果・永続効果・終了時得点などもスッキリまとめられているので、わかりやすくなりました。永続効果をうまく組み合わせてゲーム展開をより自分好みにしていくエンジンを作るのも楽しいし、人物のイラストがまた妄想を掻き立ててくれるんですのよ....
そしてレース的なアレ
マラカイボでは船の移動が1〜7マスでしたが本作は1〜3マスに変更になっています。それでもマラカイボ港にいち早く辿り着けば6勝利点が入ってくるためレース的な展開も十分に残っています。3ラウンドというゲームの長さは「少し短い?」ような気もしましたが遊んでみるとちょうどいい。ぐったりするほど疲れもしないしサクサク進んでそこそこ悩ましい。個人的に中量級のボードゲームに求めている「ちょうどいい悩ましさ」のバランスで「も、もう一回やろ?」となる感じで終わりますな。
追加のモジュールも最初から用意されてる!
基本セットにはルールの変更やミニタイルを追加して遊ぶモジュール形式の追加要素が用意されていて、バリエーションプレイが楽しめるようになっています。
ルビー拡張を加えた図
財宝集める設定だからルビー拡張はやっぱり見栄えもするし好き。入手したルビーは最後に得点にもなるよ。
マラカイボの海賊たちのコンポーネント
箱のサイズは中箱サイズ。ボックスアートはなんとなくグーニーズ感あります。(グーニーズ知ってるかな...?)
タイル類もさほど多くはなく、各プレイヤーごとにコンポーネントをまとめてしまえばかなりスッキリします。各プレイヤーのプレイヤートークンはちょっと小さいので無くさないように注意が必要ですよ。
マラカイボの海賊たちのルール・遊び方
本家マラカイボに比べるとどれだけセットアップが楽なのか....プレイヤーごとに船タイルやコマなどを配布して、手順にしたがってマップを並べるだけという簡易さ。このスピーディさもマラカイボの海賊たちの魅力でございましょう。
ゲームの準備
特徴は毎回異なる配置になるマップカード。デッキを作ってから配置していくのでルールブックを参照して手順を間違えないようにしましょう。
宝島の位置が異なるのでルートが中央に集まる配置
ルールブックにも記載がありますが、宝島の位置を変更したマップもあります。ルート選びが変わるので、慣れてきたら色々試してみるのも面白いとおもうぞ。
手番の流れ
手番は2つのステップで構成されます。本家の手札フェイズがなくなった構成でわかりやすいですな。
1)移動ステップ
船コマを1〜3スペース移動することができます。移動開始と終了スペースは同じ縦列ではダメなので、必ず右に1列分はスペースを進めなければならないことに注意しましょう。
2)アクションステップ
移動を終了したスペースで各種アクションを行います。スペースには5種類あり、それぞれでできる事がことなります。
a)向上カード
コストを払いカードを獲得するか、または5ダブロンを得る
b)邸宅カード
コストを払い邸宅を建設することができる。ゲーム終了時に条件を満たせば追加で得点できる。
c)場所カード
ステップに沿って処理を行う。宝の価値の向上や闇市場の実行(タイルがある島のみ)以外にも船の改良や島の探検を行ったり、襲撃を実行して財宝を獲得できます。
・隠れ家ボード
宝島から獲得した財宝は手元の隠れ家ボードに配置します。隠れ家ではさらに財宝を埋めて隠すこともできます。
・探検ボード
探検ボードのスペースを進み、留まったスペースの効果を得ることができます。
・船の改良
船の改良を行うことで航海を有利に進めることができます。船首を取り付けたりもできます。
d)湾
航海の最後(ラウンドの終わり)にたどり着く湾では船の改良のほか、追加で3つのアクションのうちから1つを選択して実行できます。
【注】
初版の日本語版ルールブックでは「邸宅」アクションの説明に不足があります。湾では邸宅アクションを実行する際に通常のコストを支払う必要があるので注意しましょう。詳しくはテンデイズゲームズのサポートページを参照してください。
e)マラカイボ
マラカイボにいち早く到達したプレイヤーは船の改良を1回行い、6勝利点を獲得します。1〜2ラウンドは即座に終了、3ラウンドは例外処理があるのでルールブックをよく確認して正しくラウンドを終了しましょう。
ソロプレイはできる?
マラカイボの海賊たちもソロプレイが可能です。相手となるのはジェンソン。オートマカードのデッキと対戦するソロプレイになりますよ。
プレイヤー側のルールは基本ルールとほぼ同じなので、ゲーム手順の履修や戦略の検討などにもしっかり使える賢いソロモードです。向上カードをコストも支払わずに遠慮なく持ってくところとか、クエストカードとか、戦闘アクションとかもうなんか相変わらず。。。。オートマデッキの難易度調整もできるよ!
マラカイボの海賊たちの感想・まとめ
とても気分が良いマラカイボの海賊たち。本家マラカイボは面白いけどうまくプレイできたって思えた事があまりなかった(絶望感)ですが、本作はそのあたりの満足感も感じることができました。重すぎず、軽すぎず、とてもちょうど良いの。
本家マラカイボと比べてどうなの問題
好みではありますが、重篤なゲーマーの方は間違いなく本家マラカイボが良いという気がします。理由としては以下の点かなと。
- 本家にくらべて運の要素(カードの引き)が強い
- ゲーム中に他のプレイヤーの勝利点がわかりづらい
プレイ中の選択肢の多さ、それを組み立てていく楽しさは間違いなく本家マラカイボにあります。ただし複雑なメカニクスを理解して思い通りにプレイできるようになるのにはそれなりに時間を要します。ここのハードルが自分にはとても高かったんよね。。。
個人的にどっちが好きか?と問われると「マラかイボの海賊たち」に(現時点では)軍配があがりそう。理由はいくつかありますがプレイコスト(準備とかルールの把握時間)が低いってのがとても魅力的。本家はアイコンの把握にもすごく苦労した印象があって、しばらく遊ばない期間ができると再学習の時間がどうにもかかってしまうのです。基本色々なことを忘れながら生きているタイプの人間なので、ボドゲのルールも例外ではなく。。。
そういう点では圧倒的に学習コストと準備の手間が少ない「マラカイボの海賊たち」推しになります。1アクションのアイコンの組み合わせが本家より少ないのかな?アイコン見ていて「???」となることが比較的少ないので、重ゲー慣れしていなくてもスッと遊べると思います。最適解パズルの面白さと勝敗レースの緊張感は本家に及ばないけども、あまたある中量級ボードゲームの中でも遊ぶ時間と手応え感のバランスがとても良い気がします。
程よく運の要素がある点(これは元々そういう中量級が好きなので)アタシの好みに合っているし、カードによるマップの構築というのもボードよりもなんか広がってる感じがしてプレイしている時の気分が良い。
全体的にも本家のマラカイボ感は十分に感じるし、エンジン構築の面白さやキツすぎないインタラクションもちょうど良い。なのでマラカイボ好きだけど気軽に遊べないよなぁ...と思ってる人にも合うと思う。
ただ「海賊」って感じはどうかしら...略奪とか大暴れするようなプレイはなかった(史実的には正しそうだけど)ので「海賊になるっ!」的な気分の盛り上がりに欠けたのはちょい残念かな。今年のエッセン新作の拡張「Commanders」では要塞襲撃や司令官的な役割が追加されるみたいなので期待しましょう。
アイコン効果を読み解き最適解を探求するような難しさはあまり感じず、なんとなくプレイしちゃってもなんとなく行くべき先は見えてくる感じがあるので比較的ボドゲライト層にも最初から遊びやすいと思います。クエストカードを参考にしながら戦闘や探検、仲間の獲得などの基本戦略をどれかに寄せていけば得点も伸びやすいはず。
コントローラブルにゲームを遊びたい人や、実力のせめぎ合いのようなインタラクションプレイを好む方には断然本家マラカイボ一択だと思います。ですがそこまでがっつりではなく、中量級ながらしっとり悩みたい方にはおすすめしちゃうなー。
公開されるカード次第では全く思うように行かなくなることもありそうだけど、、、ま、海だしね?海は人の手には負えない、自然相手だし?くらいのゆとりを持って楽しむのが海賊たちのロマンを堪能するポイントではなかろうかと思うよ!
カリブの海が待ってるので、中量級ボドゲがお好きな方なら是非一度遊んでみて欲しい。拡張の日本語版も出て欲しいな!
【マラカイボの海賊たち 販売情報】
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