2021/10/03 エラッタ情報へのリンク追加しました。
ども。コモノです。
マーティン・ウォレスといえば借金。というくらい皆様がおっしゃる位に借金地獄というシビアなゲームをデザインなさるウォレス作品の中で、イギリスのオスプレイゲームズがリメイクを手がけた「ロンドン」の第2版が日本語版になりました!
元々英語版を持ってたんですが、日本語版が出る!というので買い直した本作は、ウォレス作品の中では中量級に当たるゲームです。古き良き大英帝国の香り漂うアートワークに包まれながら、プレイヤーは大火災に見舞われたロンドンの市街を復興する事になります。もう箱を開ける前からテンション上がりっぱなしだったロンドン完全日本語版、今日はしっかりご紹介いたしますよん。
ロンドン(第2版) 完全日本語版
プレイ人数:2〜4人
対象年齢 :14歳以上
プレイ時間:60〜90分
国内発行元:アークライト
エラッタ情報
Boardgamegeek
ロンドンってどんなゲーム?
1666年、ロンドンは大火に見舞われます。それまでの栄華を誇った中世都市ロンドンは失われ、まさに近代的な都市に生まれ変わろうとしています。 プレイヤーはこのロンドンの復興を担う人物となり様々なアクションを行いながら名声を高めます。集めた資金、ゲーム中に手にする勝利点を合計し、より復興に貢献した人物がこのゲームの勝者となるのですな!
元々は2010年に発売された作品なのですが、2017年にイギリスのオスプレイゲームズからリメイクされて再販されましたよ。第2版ではアートワークの刷新のほか、ロンドン市街を表していたプレイボードの廃止やカードバランスの調整などが行われているみたいです。
今回アークライトから日本語版として出たのはこの第2版。シンプルで品性あふれるコンポーネントは、それだけで古き良きイングランドの香りが漂いますな?(嗅いだ事ないけど)
デザイナーはマーティン・ウォレス(ワレス)
ウォレスといえば借金、と言われるくらいに有名な借金システム(システムでもないけど)は本作でも健在。借金トークンと呼ばずにローントークンと呼ぶのがこれまた魔力。「ローン」だとそんなに危機感無くない?そんなことないです?借金=ネガティブなんですけどローンだとあまりネガティブに感じないというマジカル。つまり資金のやりくりに悩みながらもいかに街の復興を成し遂げるのか、各自の才覚をダイレクトに問う中量級ゲームとなっております。
ロンドンのコンポーネント
メインボードが廃止されたので内容物はとてもさっぱりしてます。復興の要となる市街カード、復興された自治区を表すカードのほか、中央に捨て札の山を作るメインボードが入っているくらいでマーカーの代わりのトークン類は非常に少ないです。
ボックス内にトレイも付いているので収納もすっきり収まる親切設計。 1冊の書籍のような片開きのボックスなど、所持する満足度が高いのもオスプレイゲームズのこだわりだわよね。
ロンドンの遊び方・ルール
ロンドン市街を表す大きなボードが廃止されたのでコンパクトにゲームをプレイできます。でも自分の前に市街カードをプレイするので、多少はゆとりのあるスペースは取っておいた方が遊びやすいかも。
ゲームの準備
準備も比較的簡単。遊び始めるのが楽なのは良いよね。
- プレイボードをテーブルの中央に配置
- 貧困トークン・ローントークン・コイントークンを種類別に配置
- プレイヤーは1色のコマを選び勝利点トラックに配置
- 自治区カードの初期配置カード3枚を表向きに公開して配置
- 残った自治区カードをよくシャッフルして伏せて山札にする
- 市街カードをA/B/Cの種類別に分け、それぞれシャッフルする
- 上段をA、下段をCとなるように重ね、伏せて山札とする
- 各プレイヤーに6枚づつカードを配布する
- 各プレイヤーは5ポンドづつ銀行(サプライ)から受け取る
以上で準備は完了です。捨て札を配置するプレイボードにあるエリアはプレイ人数によって使用できるエリアが異なるのでその点も最初に確認しておきませう。
手番の流れ
各プレイヤーの手番の流れは以下のように進むよ。
- ローントークンの返済判断
- 手札カードの獲得
- アクションの実行
- 手札上限のチェック
1)のローンの返済は手番開始時でなければならない点は注意しましょう。ちなみに10ポンドのローントークンを返済するのに必要な額は15ポンドです。15ポンドなのです。。。´;ω;`)ブワッ
あと、2)の手札の獲得も忘れやすいのよね。山札、または捨て札置き場から1枚カードを引くことができるよ。ルール確認しているだけなのに忘れたのは単に私が忘れやすいのかもしれないけど、ゲーム中はずっと手番で実行するアクションの事を悩んでいるので、冒頭の手札の獲得はうっかりしやすいかもしれません。。。うっかりするよ?
アクション
このロンドンにおける最大の楽しみであり最大の悩みであるアクションには全部で4つの種類があるよ。
a)配置アクション
手札から1枚を自分の前にプレイできるアクション。プレイには出すカードと同じ色のカードを1枚捨て札にするよ。またプレイする場所はすでに配置済みの市街カードの上(市街カードの山をスタックと呼ぶ)に配置してもよいのです。捨てる場所はプレイボード上になるので次のターンで他のプレイヤーに取られる可能性がありますな。
b)土地購入アクション
公開されている3枚の自治区カードの内、1枚を選んで購入するよ。購入すると大体即時解決する効果が発生するので、大いに潤いをもたらしてくれます。
c)運営アクション
自分の前にプレイした市街カードの内、表向きに配置されている任意のカードの効果を得ることができるよ。ただし効果発動後にこの表向きに配置したカードの枚数(スタックの数)分の貧困トークンを受け取る事になるのです。。。
街の復興、発展は光に満ちた場所だけでなく影の部分も生まれるというとてもシリアスなルール。カードによっては追加コストがかかるものや他のプレイヤーを攻撃する要素のカードもあるのでテキストを読んで活性化させるべきか判断するのです。(個別に活性化しなくてもOKよ)
d)追加ドローアクション
手札が足りない!とお金も入ってこない。お金が入ってこないと何も出来ないのは資本主義社会では当たり前です。手札の上限は9枚なので、そこまではこのアクションでカードを3枚ドローすることができるよ。ただし手札が多い状態で運営アクションを行うと貧困トークンをその分余計に受け取る事にもなります。手札増やすのも慎重にならねばならないという悩みは尽きません。
ソロプレイはできる?
残念ながらソロプレイは出来ません。が、ソロプレイ感はそこそこあります。手元の市街カードの配置や活性化、自治区の購入などはまさにロンドンの復興に関わっている感覚を味わえるのはソロっぽいかも。ゲーム全体としては捨て札がドラフト対象になるし、カードによっては直接攻撃の要素などもあるのでインタラクションが強い面もあるゲーム。バランスはこのくらいがちょうど良いなと個人的には思いました。
ロンドンの感想・まとめ
品の良いアートワークに惹かれて最初は手にしたロンドンですが、程よく悩ましくバランスの取れた中量級に思いました。最近の自分の好みともぴったりで、プレイ時間は1時間半くらいになるのかな?何か良く分からないままプレイしていても勝利点はそれなりに入ってくるし、ゲームの最中に大負けするような感じがないのも遊びやすいかなと。
ウォレス作品と聞くとちょっと身構えるところも無くはないのですが、ロンドンはそういう意味では心配無用。そこまで難解ということもないし借金まみれの泥沼にハマる、みたいな事も起きにくいように思います。ただし最後の得点計算でひっくり返ったりしそうなので、ガチに勝ちに行くとそれなりに悩むだろうけども。。。アタシそこまでのレベルでもなし(悲しみ)
中量級、品の良いアートワーク、ウォレス作品のユーロっぽさを上手くブレンドしたロンドン第2版、いいっすよー。いいねぇ・・・しっとり好みに刺さりました。
これ、好きだなぁ。。。(。-з-)
おまけ
今回はコインを変えてみました。
同じくウォレスの名作「ブラス」のオプションアイテム、クレイコインを使用すると雰囲気がグッとアップするぜ?
うほー!(゚∀゚*)゚
お好みのコインでプレイしても良いかと思うよ!
【ロンドン完全日本語版・販売情報】
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