ぼっちのホビーBlog[ボドゲ版]

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リスボア(Lisboa)【ボードゲーム】|非常に美しく、重厚で、複雑で、悩ましく・・・その壁を乗り越えた先に待っているリスボン復興への光。色々な意味で苦しいけど、これがボドゲである。

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ども。コモノです。

 

ここ1ヶ月ほどずっとテーブルに出しっぱなしだったリスボア、ようやく文章に書き起こせるくらいまでは遊べたのでご紹介いたしますよ!

とはいえ全く上手くプレイができなかったのです。でもその「上手くできなかった」が次につながっていくリプレイ欲を刺激される重量級。上手くプレイできなかったのに、なぜかもう一回遊びたくなってしまう不思議なゲーム。苦しみながらもとっても好きになったリスボアを今日はご紹介いたします(笑)

 

 

リスボア(Lisboa)

プレイ人数:1〜4人

対象年齢 :12歳以上

プレイ時間:60〜120分

国内発行元:リスボア【日本語版】 | ふるりん本舗

Boardgamegeek

boardgamegeek.com

 

 

リスボア(Lisboa)ってどんなゲーム?

ラセルダタイトルの中でも群を抜いてアートワークが好きな感じのリスボアです。白地に青線を基調としたアートワークはなんだか上品。そんな雰囲気の中でプレイヤーが取り組むのは大災害に見舞われたリスボンの復興です。

1755年の大地震に見舞われた首都リスボンを復興しよう

史実にある通り1755年、ポルトガルのリスボア(首都リスボンを含む地域)を襲った大地震。この街の復興を任された侯爵のもと、プレイヤーたちは新たに街区を整備し商店を建て首都の復興に貢献しようとしています。

瓦礫を取り除き、経済の中心となる街を作っていくリスボアは復興の難易度をそのまま再現するかのような重量級ゲーム。エリアマジョリティやオープンドラフトに頭を悩ませながら自分のマネジメント力の全てを注ぎリスボンの街を次の時代へと繋ぐために奔走するのです。

当時のリスボン復興ではポンパル侯爵のもとでヨーロッパ初となる耐震構造の建築様式を取り入れたり、街区を整然と整備し整然とした都市計画を採用したそうです。まさに新しい街へと生まれ変わらせるこの偉業は宗教中心だった人々の生活を経済を元にした近代社会へと生まれ変わらせる一歩となりました。

 

Boardgamegeekの評価は「8.2」、ランキング64位(記事執筆時点)

初版は2017年のゲームなのですでに発売からそれなりの時間が経っているタイトルなのですが、世界のボードゲーマーが集うBoardgamegeekでのランキングは64位。そしてユーザーの評価で決定されるレーティングは12,000件の評価を受けながら「8.2」というハイレーティングを維持しています。発売から年数が経っているのにも関わらずこの評価を維持している面白さが間違いなくリスボアにはある訳です。それはやっぱり気になっちゃいますよねぇ..

そしてウェイトは「4.57」...

非常に好奇心をそそる評価のリスボアなのですが、ずっとこれまで積んでしまっていたのには理由がありました。それは同じくBGGの評価項目の中にあるウェイトという値。この値はルールの複雑さを可視化している数字なんですけど5段階評価なのです。大体の感覚ですが3.5を超えたあたりから「理解するのに少し時間を要する」印象があるんですけどリスボアは「4.57」。。。

勉強か? これは勉強なのか?

というですね、自分にとって心の準備が必要な値です。サクッと遊んで「あ、こういう感じねー、ハイハイ」とか言ってみてぇよと思ってますが、相変わらずそんなこと言えません。

実際のところリスボアで採用されているメカニズムは複雑ではなく素直なルールなのですが、得点効率を考えて勝つための道筋をうまく組み立てるまで何度か遊ばないとコントロールがとても難しいタイトルに思います。プレイしていても「ん、なんかうまく立ち回れなくなっちゃった....」という感覚にフワッと襲われます(涙)。

ウェイトの数値が高い理由はこの「思い通りにプレイするにはやっぱり全体理解が必要」で、繰り返し遊ぶ事が前提になっているということにあるようです。言い換えれば繰り返し遊ぶ事でゲームの楽しさをより実感できるようになってる気がします。これはラセルダ氏のデザインの特徴でもあり何度も遊んでこのボードゲームに親しんで欲しいというスタイルの現れじゃないかと思っています。同じくラセルダタイトルのギャラリストにもそういう印象を受けました。

ギャラリストも相変わらずうまく遊べるようにはなってないんだけどもね....それでもリスボアはラセルダタイトルの中ではとっつきやすい印象を持ってるプレイヤーが多いみたい。アタシがその深淵に近づく事はいつなのか....

 

ヴィタル・ラセルダ&イアン・オトゥール

ラセルダタイトルの特徴として美しいコンポーネントデザインがあります。これは本当に美しい!といいますか「大人の知的な遊び」してる感がめっちゃ漂います。これを支えているのはアートワークを担当しているイアン・オトゥール氏。ラセルダ作品では数多くのタイトルを担当し、そのビジュアルは常に「楽しそう!」と自分の期待を一段引き上げてくれます。(つまり物欲メータがあがる)

ボドゲのコンポーネントデザインは奥が深くて、コマの置く位置やフォントの大きさ、ボード上のアクションエリア印刷位置などでプレイ時の没入感がかなり変わります。リスボアは大地震からの復興というテーマ性を最大限に感じさせつつプレイアビリティを高く維持するデザイン力の高さはオトゥール氏ならでは。この2人の手がけるゲームにファンが多いのは理解できます。(ただしひたすらに難しいんだけど)

 

リスボア(Lisboa)のコンポーネント

アートワークがめっちゃ光るリスボア。ポルトガル文化を語るに欠かせないアズレージョを彷彿とさせるデザインがめっちゃ美しいですよ!この色は震災後に当時流行った色みたいで、史実を背景としているイラストにリスペクトと重厚さを感じるのはアタシだけではないはず。テーブルに広げた時の統一感のある美しさは必見。

 

リスボア(Lisboa)のルール・遊び方

ゲームの準備や、得点計算など最初はルールブックをしっかり読みながら間違いないように進めましょう。ルール量は結構多めだと思うので、何度か遊ばないとスムーズに思考が流れていかないですぞ(おっさん脳)

手番の流れ(アクション)

手番の流れをざっくりと説明します。手番でやることはそんなに複雑に思えないのだけど、これをうまく組み合わせて最適解を考えるのがめっちゃ難しい.....各アクションや手番の終了などではより細かな処理があるのでルールをしっかりチェックして間違いの無いようにしましょう。

1.船の帰港

荷物が積まれている(積荷トークンが裏向き)の船がある場合、積荷トークンをサプライに戻します。

2.アクションの選択(またはお金を受け取る)

アクションには「カードのプレイ」か、「1レアル(金)を受け取る」の2種類があるよ。

基本的にはカードのプレイを行なって街の復興を実行していく事になります。カードをプレイした際に選べる詳細なアクションは全部で4種類。カードをプレイする場所によって選択できるアクションが異なる点に注意が必要だぞ。

A)カードをプレイヤーボードにプレイ(ポートフォリオに追加)する

カードをプレイヤーボードにプレイする場合は以下のいずれかを選択するよ。上下どちらのポートフォリオに加える場合も加える最大枚数がある事に注意だぞ。

・プレイヤーボードの上部にプレイする(貴族カード)

・プレイヤーボードの下部にプレイする(財務カード)

プレイヤーボードにカードを加えた場合は以下のいずれかの1)または2)のアクションを必ず1つ実行しなければならないよ。

1)商品を売却する

商品の売却は船カードの積荷スロットに空きがある場合に可能。任意の数の商品を空いている積荷スロットに配置する事で相場の価格のレアルを受け取ることが可能。船カードの積荷スロットがいっぱいになった時に船は出航(積荷トークンを裏返す)しますよ。船が出航した際、船の持ち主のプレイヤーは裏返したトークンと同じ数の勝利点を得ることができるよ。

2)貴族と取引する

手持ちの商品を貴族たちに納め、国家アクションを実行することが出来る。6箇所ある国家アクションエリアの空いているところに、その貴族が求める商品トークンを1つ配置してアクションを実行するよ。異なる国家アクションであれば商品トークンを支払う事で追加でもう1回実行することもできる。

a)王宮建築家マヌアル・ダ・メイヤ

メイヤは主に街の復興に関係するアクションが可能。配置する商品は道具または

・役人の雇用▶︎各貴族の役所に役人を派遣することが出来る

・建設計画書の取得▶︎公共施設を建設するための計画書を取得できる

b)ポンパル侯爵

ポンパル侯爵は主に商品の入手、売却に関係するアクションが可能。配置する商品はまたは金。

・船を建造する▶︎船を建造(改築)できる

・商品を生産する▶︎商品を生産することができる

c)ポルトガル国王ジョゼ1世

ジョゼ1世は主にプレイヤーの直接的利益に関わるアクションが可能。配置する商品はまたは金。

・枢機卿へ謁見する▶︎枢機卿タイルを獲得できる(教会の決算もある)

・王室の好意を得る▶︎好意タイルの獲得(他のプレイヤーの訪問に相乗り出来る)

B)カードを王室にプレイする

カードを中央ボードにある王室にプレイする場合、プレイしたカードによって以下の3)または4)のいずれかのアクションを実行しなければならないよ。

3)貴族を訪問する

貴族カードをプレイすると、影響力を支払い各貴族に紐づいた貴族アクションを実行することが可能。またその貴族の担当する国家アクションを商品タイルを支払わずに1回だけ行うことも出来る。他のプレイヤーは影響力と好意タイルを使用する事で手番ではない場合も貴族アクションに追随することができるよ。

a)王宮建築家マヌアル・ダ・メイヤ

メイヤと取引することで商店を復興中の街に建設することが出来る。商店を建設するとボーナスや勝利点を得ることできますが、土地代がかかります。また瓦礫キューブを得ることが可能で瓦礫キューブを集めるとポートフォリオに配置できるカードや商品数の上限がアップしするよ。

b)ポンパル侯爵

ポンパル侯爵は政令カードを得ることができる。政令カードの条件を満たすことができればゲーム終了時に勝利点を追加で得ることが出来るよ。

c)ポルトガル国王ジョゼ1世

ジョゼ1世は公共施設を建設することが出来る。公共施設の建設には条件が設定されているので注意が必要。

4)イベントに協賛する

財務カードをプレイするとイベントに協賛することが出来るよ。レアルを支払うことで財務カード中央に描かれたアクションを実行するか、ボーナスを受け取ることができる。

3.新しい政治カードの獲得

ディスプレイから新しい政治カードを獲得する。

4.手番の終了

以下を処理して手番を終了するよ。

・新しい政治カードの公開

・商店タイル置き場の補充

・教会トラックの補充

・政令カードディスプレイの補充

・国家アクション上のトークンをサプライにもどす

手番が終了した時点で瓦礫セットのチェックを行い、新しい時代の準備 / ゲームの終了を確認します。(新しい時代の準備では中間決算とカード類の入れ替えが行われます)

 

ソロプレイはできる?

出来ます!しっかりソロルールがあって、ソロでもリスボアを堪能することが可能です。ただし今回は基本ルールの把握にとても時間がかかってしまってゆっくり遊べてないので....今後追記予定。きっと楽しくあそべるようになってるはず....

 

リスボア(Lisboa)の感想・まとめ

結論:何度か遊ばないとダメ(遊びたい)

結局空いてる時間がまとまって中々とれなかったんで、空き時間を見つけて繰り返し手を動かす事を1ヶ月くらい続けてしまいました。ぶっちゃけ最初のうちは「何をどうすれば一体....」という気持ちになること数回。短い時間で理解しようとするのはアタシには無理だった。初めて遊ぶ場合は気持ちにも時間にも余裕がある時をお勧めします。

でもそのおかげでリスボアの楽しさの端緒には触れられた気がするよ!レアル(金)を確保して商店を建て、得られた商品で国家アクションをうまく使いこなす。影響力とレアル、商品のバランスに気を使いながら貴族アクションで勝利点に繋がるアレコレを狙ってくような流れならきっと。きっと....(小並感)この辺りはもっと掘り下げて言語化できるくらいになったら追記していきたい。追記したい!(と思ってる)

何かに集中すると何かを忘れる(特に影響点の収入)

ちょっと落ち着けば気がつくはずなのですが、影響点の収入をよく忘れました。船カードの建造と教会の決算時に影響力は得ることが出来ますが、特に教会の処理で忘れました。きっと暑かったからだと思います(言い訳)

他にも忘れた事(ポートフォリオの効果)

ほんとにリソースはすぐ尽きるし苦しいっ!ってなってたんですけど、実は忘れていたのです。ポートフォリオの効果を。レアルが安くなったり、追加の影響力を得たり勝利点計算での追加ボーナス以外にも復興活動の費用を安くできるボーナスがポートフォリオ(自分の個人ボード)にはあるんです。色々なことに気を取られがちですが、この各プレイヤーごとに異なるボーナスを組み合わせて行けることもリスボアの魅力。

聖職者タイル強い。(処理忘れてたけど)

プレイ開始時に1枚渡される聖職者タイル、実はとっても序盤の助けになる効果を持つタイルが結構ありました。船の影響力2プラスとか(処理忘れてたけど)めっちゃ強い。

他にもポートフォリオ下部に差し込んだ財務カードの永続効果や、商店を建てたあとの付与効果にはリソースを削減できたり追加で商品をもらえたり、かなりお得な付与効果が揃っていました。こういうのうまく使いこなせてればかなり立ち回りも楽になるんですな。

つまりは全てがとても絡み合っている

ゲームの序盤がめっちゃ苦しい....とにかく何をするにも何か足りません。カードのボーナスとにらめっこしながらポートフォリオのカードの入れ替えでレアルをとりあえず確保しながら商店の建設(土地代高ぇ...)に悶々とします。

教会で枢機卿さんに謁見して聖職者タイルを集めたり、グッドなタイミングで船を出航させたり、政令カードをうまく集めながら勝利点への仕込みをしたりとリスボアの復興は本当に忙しい。影響力も商品もレアルも、補充する手段を考えておかなければ中途半端なプレイをするハメになるので、常に先に何をする予定なのか考えながら行動しなければならないのです。これがリスボアの難しくも楽しいポイントかなと。

商品を補充すれば相場が下がるし、最初なんかいっぱい持ってる!って思ってたレアルも商店なんか立てようモノならすぐにすっからかん。。。ポートフォリオのカードを入れ替えながらギリギリで回ってる感じ、たまらないですなぁ。

街を復興させるわけだからもちろん商店は建てるけども....2軒目建てたい!なんて考えに固執してるとすぐにお金も影響力も足りなくなって、なんとなく不完全燃焼なアクションを選ぶハメになったりもします。

 

数手先で自分が何を行うつもりなのかしっかりみておかないと、ここぞって時に貴族への訪問もままならない。リスボアはそんなふうに目まぐるしく頭を動かすボドゲ。これはアレだ、初めてボドゲ遊んだ時に「脳が疲れた...」ってなった感覚の再来って感じだなー。でもなんか上手くいってない感じが残る(笑)

結局ゆっくりとは遊べていないのだけど、アクションとそれに紐づく処理を間違えずにプレイできるよう感覚的につかめてからはリスボアの評判の良さが少しだけわかった気がします。アクションをどう繋げて勝利点まで持っていくか、これがとっても悩ましい。商店建てたい、でもお金がない、お金欲しい、でも商品ない。。。と、なんとかとっかかりを作ろうともがくあの楽しさが存分に楽しめるんです。これはリプレイ欲が湧きますな。うー!上手くプレイできるようになりたいっ!

 

重量級ボドゲは「考えることの楽しさ」を実感させてくれるタイトルが多いですが、その中でもやはりちょっと別格な感じを受けるラセルダ作品。リスボアは「だんだん思い通りにプレイ出来るようになってきた」って感覚を強く感じる事が出来るタイトルです。ボドゲカフェとかでパッと出して遊ぶには不向きでも、クローズ会とか自宅で繰り返し遊んでいると楽しくなってくるタイプのゲーム。

そういう意味でやっぱリスボアを遊べて良かったように思いました。全然うまくプレイなんか出来てないけど「うん?う、うーん。。。」とか悩みながら次の行動を考える楽しさは格別のモノがあります。これで誰かに勝てるようになったなら、きっとめっちゃ気持ちいいんだろうと思う。

 

つまり、上手くプレイ出来るようになりたいです!

(´;ω;`)ブワッ

 

そんな次への野望を感じさせてくれる美しき重量級。ラセルダのボドゲは上手く遊べた試しがないんですがやっぱり大好きだな。

 

 

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