ども。コモノです。
今日は「項羽と劉邦 楚漢大戦」のご紹介です。項羽と劉邦、名前だけは聞いたことあるな!って方も多いと思いますが中華の歴史では避けて通れない「漢王朝」樹立の物語がこの項羽と劉邦の争いでした。やっぱり歴史物には弱いんですよねぇ...ちょうど子供達がキングダム(アニメの)にハマりこけているため、なんとなく「おっ!項羽と劉邦?」と興味が湧いちゃったのでポチってしまったのが今日ご紹介する「項羽と劉邦 楚漢大戦」です。デッキ系ゲームの名手であるトム・レーマンがまとめたという、歴史好き・カードゲーム好きにはとても気になる2人用のゲームをご紹介いたしまっす!
項羽と劉邦 楚漢大戦(Chu Han)
プレイ人数:2人
対象年齢 :14歳以上
プレイ時間:25分
Boardgamegeek
項羽と劉邦 楚漢大戦ってどんなゲーム?
背景となっているのは秦王朝滅亡後の戦乱期。西楚の武王「項羽」と農民出身ながらも賢王と慕われた「劉邦」が争った楚漢戦争が舞台です。
基本大富豪(ゴーアウト)系、でもちょっとトリテ風味
楚漢大戦の基本ルールは交互に手札をプレイしながら手札を出し争闘(トリックみたいなミニゲーム)を競います。相手をパスさせれば先手を奪え、最後のカードを出し切った時に相手の残った手札数に応じた勝利点がもらえるというわかりやすいルールです。
カードのプレイは手札から同じ階位のカードを1枚以上まとめてプレイするのが基本。相手がプレイしたカードのランク(階位)以上かつ同枚数のカードをプレイしなければならないというルールがトリックテイキングっぽくもありますな。階位が低いカードほどデッキには多い枚数が含まれているため、相手が(自分も)どの階位を何枚プレイしたのかを把握しておくのも重要になってきます。
スパイスの効いた特殊能力
当然同じ階位(ランク)をまとめてドバッと出していくだけでは芸がありません。トム・レーマンがそんな事を許すわけもなくカードには歴史上の人物名と合わせて特殊効果があるカードが何種類か入っています。
この特殊効果がかなり面白くて、使い所を考えるの楽しい。ただカードを出していくだけのルールなのに、相手の持っている手札を想像しながらプレイ中は悶々と悩ましいことになります。
かっこいい歴史上の人物たち
カードにはタイトルにもなっている項羽と劉邦もしっかり登場します!美麗なデザインだけでなくその特殊能力の使いどころもまた悩ましい。特殊能力をもった人物たちをどのタイミングで投入するのか、シンプルなルールですがしっかり考えないとうっかり足元を掬われます。しかも2人用なのでめっちゃ悔しいことに。。。
本命はキャンペーンにあり?
数ゲームをルールブックに乗っ取ってプレイしゲームの基本の処理が頭に入ったあとには、キャンペーン形式で歴史を追体験するようなルールが用意されています!
基本ルールと同じく手札には楚漢の両陣営のカードが含まれますが、事事カード(ゲーム進行や得点に影響するカード)の使用や、年表の史実にそって各陣営に含まれるカードに調整が入ります。この事事カード、加えることで応酬(カードのプレイ)の際に考慮すべき点が増えて悩みが増します。キャンペーンじゃなくても加えると楽しいよ。
別紙で付属するキャンペーンガイドは史実を簡単に解説したうえでゲームの調整を指示してくれます。ガイドに沿ってセットアップを行うことで、楚漢大戦の始まりから終結までをかなりしっかり追体験するかのようなプレイが楽しめるって訳なのです。歴史通りに劉邦が漢王朝樹立となるのか、ありえなかったifがおきて項羽による戦乱の世が来るのか。。そんな脳内妄想を堪能しながらプレイが出来ちゃいますよ!
項羽と劉邦 楚漢大戦のコンポーネント
2人用のボックスには色々たくさん入っております。サマリー類は大型のタイルだし、得点トラックは昇竜の形をとった2連ボードだし、なかなかに贅沢な造り。得点を記録するコマもちょっと凝ってて気分が上がります。
持ち運び用のボックス
なんとコンポーネントにはカードケースが入っています。説明書を読むと持ち運び用とありまして、、、なるほど!得点の記録をカードのみで行えるように追加カードも用意されており、持ち運びやすいようカードのみでゲームがプレイできるようになってもいました!簡易セットをまとめてケースに入れてサクッと持ち運べるようにするためのケースなんですな...どこでも項羽と劉邦の戦いが再現できるんです。
美麗なカードイラスト
そしてなんといっても魅力なのは、戦乱の中華に思いを馳せずにはいられないロマンたっぷりの美麗イラストのカードたち。虞美人と呼ばれたあの虞姫も登場するんですよ!ゲームではホイホイ手札から捨てていくカードたちなのですが、特殊能力持ちの人物とかはやっぱカッコいいのです。もう雰囲気は最高です。
項羽と劉邦 楚漢大戦のルール・遊び方
基本的なゲームの流れをサクッと説明しておきますよ。キャンペーンや事事カードの導入方法などはルールブックをしっかり確認しましょう。最初手を動かしてみるまではなんとなく頭に入ってきませんでしたけど、カードプレイの基本ルールが頭に入るとかなりサクサクのボドゲです。臆せず遊び始めてもすぐ慣れちゃうと思いますよ!
手番の流れ
基本的には「争闘」と呼ばれるゲームを繰り返しながらVPを獲得していきます。
争闘では手札をなくすことを目的に先手と対応(後手)と交互にカードを場に出していきます。先手と対応でそれぞれいくつかの注意がありますぞ。
争闘
争闘では手札から交互にカードをプレイ(応酬)し、手札をゼロにすること(完遂)を目指します。
応酬
先手プレイヤー
1)先手は以下の2つを任意の順に実行することができます。
- 先手能力を持つカードをプレイしても良い
- 勅書を1つ取ることで山札から2枚カードを引いても良い
2)同じ階位のカードを1枚以上組にしてプレイする
対応(後手)プレイヤー
3)以下を順に実行することができます。
- 勅書を1つ取ることで山札から2枚カードを引いても良い
- 場にプレイされた階位より高い階位のカードの組をプレイするか、パスをする
3)の手順でいずれかのプレイヤーがパスをするまで手札から交互にカードをプレイします。
完遂(争闘の終了)
いずれかのプレイヤーの手札がゼロ(かつ、対抗能力がプレイされている場合は全ての効果が解決済み)の場合、争闘が終了します。完遂したプレイヤーは以下のVPを得ます。
- 相手の手札に残ったカード1枚につき1VP(最大5VP)
- 相手がとった勅書1つにつき1VP
ゲーム中、得点が発生した際にいずれかのプレイヤーが31VPに達した場合、そのプレイヤーがゲームに勝利します。いずれのプレイヤーも31VPを獲得していない場合、次なる争闘が始まりますよ!
勅書
応酬でなんとか先手を奪われないよう打開したいがカードが足らない、という時には勅書を取ることで山札から2枚カードを引くことが出来ます。あと1枚足らない...という時に勅書で狙ったカードが出た時には「天運は我に味方した...」と空を見上げたくなります。
カードの特殊能力
階位3・6のカードには特殊能力があります。これらの能力をいかに使いこなすかが戦乱の世を勝ち抜くポイント。史実に名が残っている武将や軍師が登場しますよ!
「先手」と書かれた特殊能力は手番の流れに記載した通り、先手手番のステップ1でプレイすることが出来ますよ!
この特殊能力を持つカードはプレイできるタイミングが3パターンに分かれるため最初はうっかりしがちです。能力の種類に応じてプレイできるタイミングが決まっているので、最初はルールブックをよく読んで覚えましょう。
項羽と劉邦 楚漢大戦の感想・まとめ
楚漢大戦、思ってたよりかなり楽しい!というか、かなり好きな部類のカードゲームでした。ゴーアウト系のわかりやすさに加え、特殊能力カードの使い所や手札山札にのこるカードの読み合いなど、意外に戦略的に考えを巡らせるポイントがあれこれ存在するゲームです。ほどほどに運要素はありますがトリックテイキングのように何回か「争闘」を繰り返すため、カードの引き運が気になる!という感じでもありません。負けるタイミングでの手札数に応じた得点が相手に入るため、負けるにしても....と悩むことになります。突き詰めれば確かに運が影響するんですが、そのおかげで経験者ともそこそこにいい勝負ができるかもしれません。
応酬中にもVPが入るのもポイント
手札を出し切ることが目的なのでさっさと大量にカードを出してしまいたいところですが、プレイの仕方によっては応酬でVPを得ることもできます。
例)
a:項羽(6)で先手を奪う
【注】
項羽(6)でパスした場合、先手は相手になるとのことです!この流れを決めるには相手が出した項羽に乗っかる必要がありますね。ご指摘ありがとうございます!
b:范増(2)を5枚〜 +熊心(0)を手札から出す
➡︎この流れならまさかの12VP (⊙ꇴ⊙) ‼︎
項羽を使っていなくても范増の6枚以上で6VP〜はかなりインパクトあります。なかなか揃わない組み合わせではありますが范増は手札に結構集まってくるので、夢を見たくなりますわなぁ...こういうトリッキーなプレイも存在するので、中盤になって相手が手札を溜め込んでいたら何か狙っているかもしれない、、と考えを巡らすのも楽しいのですよね。相手の策略を見抜き自分に勝負の流れを引き寄せる罠を巡らせるなんてこともできちゃいます。
ちなみに劉邦の妻である呂雛(りょち)は項羽の持つ能力を打ち消すことが出来ます。史実では劉邦に代わって感王朝の実権を握ったと言われる女帝はやはり恐ろしい。。
ルールは簡単でも、しっかりボドゲ感を味わいたい人におすすめ!
争闘の勝敗を決める応酬は長引けば手札の読み合いが増します。ルールは単純なためカードのプレイ順、相手の手札、勅書で引けるカードの確率など応酬中はあれこれ考えながらプレイしますが、手札が少なくなってきた時の緊張感も楽しい。
基本ルールがシンプルで展開も早いためサクサク遊べるしある程度は自分の思ったように進めることも出来るので、配られたカード一喜一憂するよりも何度も遊ぶのが正解だと思います。
うーん....これは面白かったぞ?!
存外好みにハマった「項羽と劉邦 楚漢大戦」。重すぎず、軽すぎないバランスの良い2人用ボドゲでしたな!これまで遊んできた2人用の中でも、かなり遊びやすい印象あります!遊び始めのハードルが低いっていうのも良いよねー。
長女ならそろそろ出来そうかな?修学旅行の夜に部屋で友達とプレイするのが似合いそうな「項羽と劉邦 楚漢大戦」。あまり話題になってる感じが無いんだけど、、、故事的にはおすすめのタイトルですよ!
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