ぼっちのホビーBlog[ボドゲ版]

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【ボドゲ紹介】アークライトカードゲーム(Arkwright:The Card Game)|大英帝国は革命の只中。世界が変わろうとしている時代に後世へ名を残す実業家となれるか、それが問われているッ(・∀・)!!

ども。コモノです。

 

今日は「重量級ゲームのカードゲーム化」という既成概念を軽ーく揺さぶってくるカードゲーム「アークライトカードゲーム」のご紹介をしたいと。昨年Kickstarterで見かけてポチポチしていたところ国内でもふるりん本舗さんが日本語版取り扱いを発表されている本作。元々はアークライト(Arkwright)という超重量級ボードゲームがありまして、それのカードゲーム版が本作。元になったゲームに比べれば確かに軽くなったんだけど、それでもBGGのウェイトは「3.85」を維持しているという....それは「カードゲームとは?」と問いたくもなるアークライトカードゲーム、謹んでご紹介したいと思いまする!

 

アークライトカードゲーム(Arkwright:The Card Game)

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プレイ人数:1〜4人

対象年齢 :12歳以上

プレイ時間:60〜100分

国内発行元:ふるりん本舗

fruhling.stores.jp

アークライトカードゲーム:エラッタ情報

note.com

Boardgamegeek

boardgamegeek.com

 

 

アークライトカードゲームってどんなゲーム?

舞台となるのは18世紀の大英帝国。まさに産業革命真っ只中のイギリスで、プレイヤーは実業家として名を残そうと奮闘します。4種類ある商材を巧みに捌きながら株式を蓄え、より多くの財を成すよう事業をすすめる事になります。

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テーマは元になったゲームのアークライト(Arkwright)と同じで、実業家となって事業で成功することを目指します。アークライト自体が非常に重いゲーム(BGGのウェイトが4.57)なので、一部ルールとコンポーネントを見直し若干軽くなったのが本作。しかしそれは「前作に比べ」という但書がついてないとおかしいレベルで、本作は本作で立派な重量級ボードゲームとなっております。すでに遊ばれている方も「カードゲームとは?」とちょいちょいTwitterで呟かれている方が多数。考え方によっては重ゲーのあのたんまりあるコンポーネントを使わずとも重量級ボドゲが楽しめるという、ある意味でコスパの良い経済系ボドゲタイトルなのです。

魅惑のコンポーネント

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カードゲームなのに個人のプレイヤーボードが人数分付属します。しかもダブルレイヤーボードなんだわよ。プレイヤーボードでは様々な開発パラメーターを管理し、事業をより効率よく進められるようになっていきます。

市場の商品価値を表すパラメーターは木製キューブで管理しつつ、手元には工場タイルが並ぶのです。工場に労働者や事務所などを配置できるのも会社っぽくて良き。ただし、工場は最大4つ並び左右にもカードを差し込むのでプレイするのにそれなりの広さが必要になる点は注意ですよ。

デザイナーは?

デザイナーはStefan Risthaus氏。あまり見覚え無いなー、とか思って調べてみたらGENTESとかサント・ドミンゴのデザイナーさんじゃ無いすか!見覚え無いとか言っててスミマセンした。どちらも好きでした。ちゃんと覚えてない反面、調べた時に「ファッ!」ってなるとなんか嬉しいのよね。知らぬ楽しみと言いましょうか。一度調べたことがあっても忘れてたりしますけど、何度でも楽しい。

アークライトってあのアークライト?

国内ボドゲ業界でアークライトって言ったらやはりアークライト社を思い浮かべる方が多いと思いますが、本作で言うアークライトは、18世紀のイギリスで水力紡績機を発明し産業革命のきっかけを作ったと言われる発明家「リチャード・アークライト」という実在の人物の名前なのです。アークライトゲームズとはスペルが違うのでよく見ると判るんですよ。業界のアークライト(Arclight)は、文明開花の時代の象徴として親しまれた銀座のアーク灯の放つ光の方だと思われます。コチラも風光明媚な社名ですが、どちらも新しい未来への可能性を指し示すエポックであるという共通項がありますな。

 

アークライトカードゲームの遊び方・ルール

ゲームを始めるための準備はちょっとややこしいかも知れないです。そして上級ルールを使用した場合には選択したルールによって追加の準備が発生する点も注意。今回は準備については説明を省略するので、しっかりルールブックを読んでゲームの準備にあたりましょう。

勝利条件

最終ラウンド終了後に計算する「手持ちの株数×株価」が1番高い事が、このゲームの勝利条件。株を買うにはお金が必要で、お金は作った品物を市場で販売して稼ぐのです。

手番の流れ

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ゲームは3つの時代(1770〜1790年)で争われ、各時代4ラウンドで構成されているよ。各ラウンドは3つのフェイズに区切られております。

ラウンドの構成

  1. アクションフェイズ
  2. 生産フェイズ
  3. 次のラウンドの準備フェイズ

各フェイズごとにプレイヤーは手番を行い、全員がそのフェイズを終えたら次のフェイズに移るタイプです。生産フェイズに関しては全員同時に処理を行いますよ。

アクションフェイズ

1.アクションの実行

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アクションは以下の中から1つを選んで実行するよ。

  • 工場の建設またはアップグレード
  • 労働者の雇用
  • 生産の自動化
  • 品質または流通の追加
  • 株の取引
  • 追加生産
  • 早期出荷
2.人気アイテムの価格と魅力を決定する

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各ラウンドには1つ、人気商品となるアイテムがあります。この人気アイテムを生産している(その工場をすでに建てている)場合、工場で生産されるアイテムの価格と魅力を決定出来ますよ。魅力あふれる商品を作れば需要が高まり、販売できる数が減っていくというジレンマ。販売価格と魅力はシーソー関係なので、需要を見極め価格と魅力を決定する必要があるのです。

3.開発

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以下のいずれかを1つ実行できるよ。

  • プレイヤーボードの開発
  • 開発カードの獲得

プレイヤーボードにはアクションに影響する開発の項目が並んでいます。その中の一つを選んで開発する事が可能なのだよね。開発カードを獲得すると様々な恩恵が得られるのですが基本は早い者勝ちでピックアップします。恒常的に効果を発揮するものや、即時効果を持つものなど色々な種類があるので、どういう方針で開発を行うのか、結構重要な選択となるのです。

生産フェイズ

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人気商品を生産する工場を持っていないプレイヤーはこのフェイズをスキップします。生産フェイズでは以下の処理を全員が同時に行うよ。

  1. 国内市場に商品を販売し収入を得る
  2. 商品の保管・出荷を行い収入を得る
  3. 生産コストを支払う
  4. 株価を上げる
  5. 流通を減らす

事業で収入を上げ会社の株価を上げるフェイズ。生産にかかるコストを支払ったり、市場に大量に供給された商品の流通を下げるなど、なんだかリアルな感じの処理がたまらない訳です。時代の流行に乗らねば、得られるものは何もなく、流行りを追いすぎると価格競争で負けるというね....仕事か?

次のラウンドの準備フェイズ

次のラウンドの準備を行いますよ。

  • ラウンドマーカーを次のスペースに進める
  • スタートプレイヤーマーカーを次のプレイヤーに渡す

また、年代Ⅰと年代Ⅱの終わりには次の準備も行うよ

  • ラウンドマーカーを最初のスペース(食品の下)に戻す
  • 年代マーカーを次のスペースに移動する
  • 使用済みの(90度倒されている)開発カードを元に戻す

これを3つの時代にわたり繰り返し、事業を成長させてゆくのです。

 

ソロプレイはできる?

なんとアークライトカードゲームはソロプレイに対応しているのですよ!ルールベースで手番を行うダミープレイヤー2名を相手に、自分の事業をどう拡大させていくか悩む事ができるのです。

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生産した商品の販売では商品の需要と魅力の差分が販売可能数になりますが、お値段も重要。入ってくる収入を見越して様々なパラメーターをコントロールして次に繋げねばなりませぬ。これらのトラックをダミープレイヤーは適度にかき回してくれるため、良い塩梅でリソースを回すのがなかなか難しいのよね。そうかと思うとダミープレイヤーはホイホイ株を手に入れたり株価を上げたりしていくため、手元で悩んでばかりだと差は開く一方。。。

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なかなか遊びごたえのあるソロプレイが楽しめますよ!何が良いのか探り当てるまで、結構研究が必要な気がしてる。そして何度か遊んでますが未だ正解が見えない....(笑)

 

アークライトカードゲームの感想・まとめ

こいつぁぁぁ...悩ましい。そもそも経済系のゲームだったり、パラメーター管理だったりするゲームが得意かというと全く不得意なので当たり前の感想なのですけども、非常に何をどうしたらいいか考えまくっております。そしてまだ正解がよくわかんないという点も良き(笑)

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全体的に派手な感じは全くなくて、とても地道にそれぞれのパラメーターを組み合わせて、どう株を購入し株価を上げるかがこのゲームの焦点。リアル社会の株式会社となんら変わる事がないゴールなのですが、上手く噛み合わせて行くには色々な方法がありそうです。

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定石のようなプレイイングがありそうなんだけど、せっかくソロプレイができるのであえて1人で悩んであれこれ試したい、そんな気分にさせてくれるゲーム。あと評判通り「カードゲームとは?」という気分になりまくる重量級。産業革命という激動の時代にどう事業を成功に導くのか、辣腕っぷりを発揮したいとこですが色々情報を把握しないとダメだな〜。せめて開発カードの効果とかはしっかり把握してプレイしないと超悲惨な結末しか見えない。。。

 

アァァァ(゚Д゚щ)ワカンナイ...!!

アァァァ(゚Д゚щ)ワカンナイ...!!

アァァァ(゚Д゚щ)ワカンナイ...!!

けど、楽しいの。なんだろね?

 

じっくり考え、じっくり自分の手を慣らしていく事が好きな方にはめっちゃ刺さりそうなゲームですぜ?さぁ、眠れる起業家としての才能を、今こそ覚醒させるのだぞ?

 

【アークライトカードゲーム販売情報】

国内販売はふるりん本舗さんで!

fruhling.stores.jp

 

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