Aqua Garden(アクアガーデン)
プレイ人数:1〜4人
対象年齢 :15歳以上
プレイ時間:40〜60分
Designer:totsuca chuo
Artist:urabe_rocinante,Sai Beppu
国内発行元:uchibacoya
Boardgamegeek
アクアガーデンは水族館を作るボードゲーム。同じ街にはどうやら他の水族館もオープンしたようで、街1番の水族館を作るのは誰か?をプレイヤー同士で競います。水族館を彩る多彩な海洋生物の木コマがたくさん入っていて、華やかでワクワクする感じがとても魅力的なボードゲームなのです。
以前Kickstarterの注目タイトルとしてご紹介していた「アクアガーデン(Aqua Garden)」が遂に手元に届きました。
ジンベイザメの印象的なボックスアートは実物の箱を手にとってもやはり幻想的。水族館ってやっぱいいよねぇ・・・って気分にさせてくれます。手にしただけでも結構満足感高いアクアガーデン。今日はその魅力についてどっぷりご紹介したいと思いますよ!
アクアガーデンってどんなゲーム?
アクアガーデンのデザイナーは戸塚中央さん。昨年秋のゲームマーケットで話題となった「パフューマリー」や当ブログでもブタは正義のキャッチコピーでイチオシした「アニマルシェ」などを手掛けたデザイナーさんであります。その戸塚さんが今回デザインしたアクアガーデンは中々インパクトがある序文で始まります。
「そうだ、水族館作ろう」
ある日、急に思い立ったあなたは、町に水族館をオープンしました。
引用:アクアガーデンルールブック
アクアガーデンのルールブックの冒頭で語られるこの設定、よく考えたらとんでもない事なのよね。急に思い立ったからって水族館って建てられるの?どんだけ持ってるの?石油王なの?ウハウハなの?(=✧ω✧)?などなど、プレイ前から色々妄想が掻き立てられる設定です。さらに町には同じような事を思いついた人がいたのか、他にも水族館が出来たようなのです。
紳士はウミガメを買うのです
自分の水族館の評価を高めるためプレイヤーはオーナその人となり、水族館にさまざまな海洋生物を揃えていくのがアクアガーデンなのです。思いついたら水族館。。。建ててみたいよね。
触ってみたさ全開の魅惑のコンポーネント
アクアガーデンはアマルフィや狩猟の時代DX版を手掛けたuchibacoyaからリリースされています。uchibacoyaの手がけるゲームの魅力の一つは確かなアートワークに支えられたコンポーネント。アクアガーデンももちろんその期待を裏切りませんでした。
竜宮城か!舞い踊る海洋生物コマ
アクアガーデンの魅力のひとつとして、まず目を惹くのが可愛い海洋生物たちの木製コマです。タイやヒラメは出てこないんだけども、竜宮城かよ!ってくらい華やかで可愛いのです。
写っているのは基本セットに含まれている木製コマたち。拡張セットを加えていないのにこの量の可愛いコマがボード上に並ぶのです。コマのデザインは全体のアートディレクションも担当する別府さいさんが手掛けています。
海への憧憬を感じさせるアートワーク
一目見たら脳裏から離れないボックスアート。ジンベイザメを海底から見上げているこのアートワークは、海底世界への憧れの全てが詰まっているかのような感覚になります。たゆたう海に広がっているだろう世界。はぁ....現実逃避してぇ(笑)
静かで幻想的な雰囲気を醸し出すカバーを描いているのはアマルフィのアートワークを担当したウラベロシナンテさんです。ウラベさんの深層心理に響くタッチのジンベイザメ、もうジンベイザメ大好きです。
水族館というワンダーランド感あふれるクオリティ
「水族館が好き」という個人的嗜好の影響は否めませんが、アクアガーデンのコンポーネントはなんともたまらないものがあります。手触りのよい木製コマ、可愛いメンダコやマンタの上級ルールコマを眺めてるだけでニマニマしてしまうのです。いけません、これはいけませんな・・・現実に戻りたくない。
アクアガーデンの遊び方・ルール
アクアガーデンはいわゆる中量級と呼ばれる位のルール量です。プレイ時間は小一時間前後で比較的遊びやすいボドゲです。シンプルでわかりやすいルールなのだけど、勝ち負けにこだわったプレイもしっかりできる優等生。メカニクス的にはドラフト要素のあるタイムトラック系と言うのかな?後戻りできないトラックマスを前に前に進みながらお気に入りの魚たちをピックアップしていくゲームです。順番にピックアップしていくので狙っていた魚を他の人に取られてしまう事もあるので、他のプレイヤーの狙いも把握しつつ自分の水族館にお迎えする魚を狙うんですよ。
ゲームの準備
可愛いコマが多いので、ちょっと準備は時間がかかるかも。ただ基本的には並べていくだけなので慣れれば割とすんなり行きますよ。
ギャラリーボードのセットアップ
- ギャラリーボードと海ボードをテーブル中央に配置
- マイルストーンカード4種(各3枚)から、それぞれ1枚をランダムに選び配置
- 使わないマイルストーンカードを箱に戻す
- マイルストーン用のコマ(注1)をそれぞれのカード下に配置
- プレイ人数に応じた魚コマ(注2)をドローバッグに入れる
- ギャラリーボードのトラックマスに1つづつ魚コマをバッグから引いて配置(注3)する
- ドローバッグから魚コマ5個をランダムにひき、海ボードに配置
- 全ての海藻コマ、サンゴコマを海ボードに配置
- 海ボードから海藻コマを1つ取り、マイルストーン用のウミガメコマの隣に配置
- ラウンドマーカー(チンアナゴ)をギャラリーボードのラウンドトラック1に配置
注1:小型・大型魚、サメ、ウミガメ、タツノオトシゴの5種で通常コマの色違いコマ
注2:数はルールブックP4を参照
注3:無邪気な子供たちと紳士の嗜みについてルールブックP4の注意を読もう!
プレイヤーボード(水族館ボード)のセットアップ
- 各プレイヤーは水族館ボードを1枚受け取る
- 各プレイヤーは資金チップを受け取り水族館ボード上の資金トラック初期位置に配置
- 餌やりイベントカードをよくシャッフルし各プレイヤーに1枚づつ配布
- 各プレイヤーは受け取ったイベントカードを水族館ボード右側に表向きで配置
- 各プレイヤーは1色を選びオーナーコマ、従業員コマ、チェックキューブワンセットを受け取る
- 従業員コマを水族館ボードの初期位置(破線で囲まれたカーペット)に配置
- 各プレイヤーは自分の色のチェックキューブをマイルストーンカード側に1つづつ配置
- 適当な方法でスタートプレイヤーを決める
- スタートプレイヤーはギャラリーボードの待機トラックの1番下のスペースにオーナーコマを配置
- スタートプレイヤーから時計回りで順番にオーナーコマを待機トラックへ配置(下から順番に)
- 使用しなかったコンポーネントを箱に戻す
以上で準備は終了。水族館を作りますよ!
手番の流れ
手番では以下の2つを必ず実行するよ。
- オーナーコマの移動
- マスのアクションの解決、またはアクションフェイズからの離脱
1.オーナーコマの移動
オーナーコマをトラック上の任意のマスまで進める。進んだ先で止まったマスによってその後のアクションの内容が変わってくるよ。
2.アクションの解決、またはアクションフェイズの離脱
アクションの解決はオーナーコマが止まったマスの種類(魚マス/広告マス)によって内容が異なるよ。
魚マスでの処理
紳士はジンベイザメを購入するのです
- オーナーコマが止まったマスの魚コマをピックアップして手元に取る
- 水族館ボードの従業員を通路に沿って1〜3マス移動させる
- 移動先のマスに隣接する水槽にピックアップした魚を入れて展示する
・従業員コマの追加移動
さらに資金を支払うことで追加の移動ができるよ。1マスにつき資金1を払うと先まで移動することが可能となるのです。
餌やりイベント
従業員の通路にバケツアイコンが描かれていて、これを通過すると資金1を得られる他、餌やりイベントが発生するよ。イベント水槽2つに展示した魚コマの種類と数がイベントカードの条件を満たすと追加で資金がもらえるのです。
水槽の酸素量
各水槽は最大で4つの酸素を生み出します。魚コマは種類によって消費する酸素量が決まっていて、展示する魚の最大数は水槽の酸素量によって決まるのです。ジンベイザメは1匹で酸素4を消費するので水槽には1個しか配置できないのだね。酸素は海藻コマを1つ配置するとプラス2されるので、海藻コマをうまく使って配置を工夫するのです。詳しくはルールブックのP8を確認しよう。
海ボードからの追加購入/マイルストーンカードの達成
さらに海ボードから追加で海藻コマや魚コマを購入できたり、マイルストーンカードの条件達成処理を行えたりする。詳しくはルールブックを参照するのです。
広告マスでの処理
濃いブルーのマスに止まった場合、水族館の宣伝を行い資金集めをすることができるよ。ギャラリーボード中央に4つの広告ボードがあるので、そのうち1つを選んで描かれた条件に沿って資金を得ることができるのです。
アクションフェイズからの離脱
このラウンドでのアクションを行わないことを選択した場合、オーナーコマを待機トラックに配置できるよ。待機トラックの1番下から順番に手番を行うことが出来るので、次のラウンドで早めに手番を行いたい場合は他のプレイヤーより早めにアクションフェイズから離脱すれば有利にプレイできるかもしれないのだ。
ソロプレイはできる?
アクアガーデンはソロプレイに対応してますよ!拡張を入れてもソロプレイが可能なのでおひとりさまでも安心して水族館を育てることが可能です。
得点は60点を目標にすることが推奨されているのでまずはそこを目指してプレイする事になるのだけど、実際に遊んでみた感じだと気に入った魚をいかに配置するか見栄えなんかが気になっちゃって仕方ないのです。なんとか基本セットでは目標点をクリアできたけど、拡張入れた2プレイ目はもうシーラカンスとラッコしか頭に浮かばないw
酸素量を考慮してどの水槽に魚を配置するのか先に決めてからトラックのオーナーコマを移動させないと、いざ獲得した魚を配置できないという事になったりするのでソロと言えども気は抜けない感じ。(油断して置けなかった回数、多数)
憧れのシーラカンスも出てくる「海の宝石拡張」
この思った通りに魚を展示するというのが案外難しく、拡張入りでは序盤から資金をどう活用するのか悩みながらのソロプレイになりました。結果は....( ゚-゚)...悔しくもラッコを配置できなかったという雪辱。
なのでこれはリプレイ必至案件ですわ。。リプレイするわ!
でも思ったように水槽の展示が作れるって、それだけでもう感無量....ソロはソロでまた楽しいんです。
アクアガーデンの感想・まとめ
自分の好きな場所を自分で作るという喜びはもちろん、水族館に行った後のあのなんとも言えないフワフワした高揚感といいましょうか、それらに似たような感覚を覚えたアクアガーデンのプレイ後。日本全国の水族館好きな方、このゲームは注目です。
いやぁ。。。これは好きですわ。全国の水族館好きの皆様には是非一度プレイしてほしいボドゲです。もうゲーマーというより、水族館が好きな人に遊んでみて欲しいなと思います(●ↀωↀ●)!
また、上級ルールを入れて遊ぶことでカッチリした中量級ゲームとして楽しめるようになるかと思います。なので普段からボドゲをよく遊ぶ方々は上級ルールを入れて遊ぶこと推奨。むしろ上級ルール入れて3人以上で遊ぶあたりがこのゲームの本領発揮的な印象を受けました。結構シビアなプレイになるんじゃないかな?
酸素量と従業員の移動量とか、少ないながらシビアに見るべき要素があったり、他のプレイヤーの狙いを読み切っておかないと欲しい魚が手に入らなかったりと、悩ましい要素は結構散りばめられています。公開情報が多いのも上級者要素だわよね。
3種出ている拡張はいずれも上級ルールで使用する魚コマが追加されるので、選んで追加しても良いし全部入れて遊んでも良いはず。数が増えると選択肢が増えてしまうので慣れるまで上級コマの追加は最大でも3種類までにするように推奨されています。深海魚だけ選んで深海魚縛りとかしてみたいよなぁ・・・
基本セットだけだと可愛さと水族館愛溢れるプレイが楽しめます。上手くいかなくったって気に入った魚が展示できれば良いじゃない!チンアナゴとかコンポーネント全体が癒しアイテム見たいな感じなので、プレイ後もほんわか楽しい感じがするのです。
うまく行かなかった時はカバーアートのジンベイザメを今一度見つめて、自分が作った水族館の巨大水槽を泳ぐジンベイザメを妄想するのです。さすれば幸福感に満たされるでありましょう。ジンベイザメにアタシは救われたよ。
アクアガーデン、実に楽しかったです。良いゲームを蹴りました。実際の水族館にも行きたいなぁ。。美う海水族館とか行ってから遊んだら絶対楽しそうよね。拡張については遊んだら追記していきますよ!
インスタグラムでもアクアガーデンの一コマ公開中です!
View this post on Instagram
フォローしてねん。
【アクアガーデン販売情報】
すでに一般販売は始まったようなんだけど、瞬殺だったかしら・・・まだ一般販売は開始前でした!
拡張含めてAmazonでも買えますよ!
販売情報などはuchibacoya公式Twitterをチェックしておきましょう!
アクアガーデンを中古で探すならコチラ
アクアガーデン | おもちゃホビー | 中古・新品通販の駿河屋