ども。コモノです。
先日のゲームマーケットで完全なる衝動買いをしてしまった白き豆腐ことXORIO(エクソリオ)を今日はご紹介いたします。
そして衝動買いした負味さんのエクソリオ。白い豆腐。デザイナーさんにご挨拶したかったですがタイミング合わず。 pic.twitter.com/UHQHwarKxI
— コモノックス (@komonox) 2020年11月15日
少しばかりざらっとした長角形の品の良い和皿にそっと置かれ、すぐ横にしゃっきり刻んだメネギともみじおろしなんか添えて出されたら最高級な冷奴にしか見えないXORIOのパッケージ。
やはり我が家では「白き豆腐」というネーミングでしかもはや呼べそうにないエクソリオですが、その中身はというと絹のごとき舌触りと身を蕩けさすような芳醇な香り。ではなく、排他的論理和なる、なんだか小難しいことがモチーフになってるアブストラクトゲームです。論理和ってのはなんだい?小難しいのはいけねぇよ。。。おっさんついていけねぇ...(告白)
そんな完全文系、非論理的思考100%には定評のあるぼっちのホビーBlogが挑むエクソリオの真実とは。心してご紹介したいと思いますよ!
XORIO(エクソリオ)
プレイ人数:2人
対象年齢 :10歳以上
プレイ時間:15〜30分
XORIO(エクソリオ)ってどんなゲーム?
キャッチコピーがまずイカしてます。
「この空間では、0と1がすべて」
この0と1、いわゆる排他的論理和という概念においての単位であり。わかりやすく理解するのであれば偶数と奇数を例にとると理解が容易かもしれない。かもしれない。
奇数(真,1)+奇数(真,1)=偶数(0,偽)
偶数(0,偽)+偶数(0,偽)=偶数(0,偽)
奇数(真,1)+偶数(0,偽)=奇数(真,1)
とか書いたけど、....全く容易な感じがしないな。。。
という排他的論理和をベースにしているアブストラクトゲームだ。この式で言うところの+という部分が、ゲームの中でコマとコマがぶつかった時のことで、その結果どうなるかというのをこの式が表しているのだよ。それを図解するとこうなる。
明快すぎて間違いようもない!
この論理をゲームの中のコマの処理に適用し、あらかじめお互いが用意した暗号(0と1の並び)を盤面上に先に再現したプレイヤーが勝利するというゲームだ。つまりコマ同士をぶつけあって排他的論理和をとった値に置き換えながら目指す数値を揃えていくゲームなのだ。書くとこの上なく小難しいのだけど、実際やってみるとこんなにスッキリしている処理もあまりないような、そんな印象を受けるゲームだぞ。げに恐ろしき白き豆腐よ。
XORIO(エクソリオ)のコンポーネント
流石に論理的な思考をまとうだけあって、そのコンポーネントにもミニマリズムの極みを見た。ルールブックは入っておらず、QRコードでWEBページを呼び出すと言う形式。
四つ折りの排他的論理空間。そして0と1、それらをより難解に導く3つのトークン。それだけである。コンポーネントの色使いも純白の空間にそっと落とされた薄墨のようなグレー、薄花色のごとき品の良いブルー。なにこの完成度。。。論理には刃向かうことすら許さない、確固たる静謐さがあるな。
XORIO(エクソリオ)のルールと遊び方。
準備に無駄を取り込むことが困難(取り込むな)なくらいシンプル。
- 四つ折りのボードを広げます
- グレーと青のビッドコマをそれぞれが自陣にならべます
- 3つの共有ビッドコマを所定の位置に配置します
- 暗号カードをよくシャッフルして、お互い手元に公開します
準備は以上だ。通信、終わる。
コマの動きとルール
一度動かしたビッド(コマ)はどこかにぶつからないと止まらない。縦横に直進し、相手のビッドかエリアの壁にぶつからないと止まらないのである。まるで素粒子の運動である。ビッドは直進し、何かにぶつかると排他的論理和をとる。真と偽がぶつかると真。偽と偽がぶつかると偽。。。
つまりはこう言うことであります。
- 0+0=0
- 0+1=1
- 1+0≒1
- 1+1=0
でありますな!これをうまく活用しながら5列に暗号と同じ配列を再現するのだ。
目標となる暗号カード
お互いに1枚ずつランダムに引いて、公開しておく。相手の暗号成立を阻止するのも大事になってくる。ほうほう。。
共有ビッド
そうはと言ってもただぶつかり合いただ相対的論理和をとり反転のみを行うというアブストラクトの空間ではあまりに味気ない。その無駄ないがゆえに単調にすぎる恐れがある空間に、戦略的な幅を持たせるのが3種類の共有ビッドコマだ。これらのトークンは共通のエリア内に常にとどまり、偶発的なイベントを演出する。
固定ビッド:縦横に隣接しているコマはぶつかっても反転しない
反転ビッド:ぶつかったコマは反転する(相対的論理和はとらない)
マルチビッド:縦横に隣接しているコマは暗号文作成の時にどちらの数字としても扱える
論理和の支配する領域に、ゆらぎをもたらす味付けというわけだろうか。それともこの3種のビッドコマすらも論理によって定義されたものだろうか。
禁止行為
相手のビッドコマを囲み、完全に動けなくする配置は禁止だよ。
エクソリオの感想
ルールも明快でわかりやすい。遊び始めるまでに悩む事はほぼないのだけど、遊び始めてからは悩みしかない。これは強い人が絶対強い、そういうゲームだ。しかし高みを目指し、繰り返し遊ぶ事で強くなっていけるゲームでもある気がする。アブストラクト系の味わいを凝縮した、それこそ高級冷奴のごとき深い仕上がり。
まだ勝てぬ...勝てぬのだ...私には、勝てぬ....いつか必ず。エクソリオ、楽しいけど、アタシの実力では勝つのが難しい。ぐぬぬ。
勝利条件の暗号揃えるってのはなんか良い。揃いそうなのに、あと1手が揃わなくて「きぃぃ...!!!」ってなります。相手の暗号をみる余裕などあるわけもなく。でもその辺りがインタラクションとしてピシッと効いているので短時間でもキュッとしまったプレイ感です。昔ルービックキューブでもおんなじようになった記憶が蘇るな。どーやったら強くなるんだろ〜。
光と闇について、おまけの妄想
しかしエクソリオ....なんたるミニマリズム。エクソリオの存在は、この無限の曖昧さを内包した人生こそ身上(●ↀωↀ●)!と考えているぼっちのホビーBlogへの挑戦状か。(そんなことない)
論理に基づいた空間というのはあまりに整然としていて純白の平原のようである。そこを飛び交うビッドは整然と動き、相手への配慮もせずにただただ衝突するのだ。彼の地は無音の空間であり、無限に同じ動作が繰り返されていく理路整然とした淀みない世界。宇宙のように重力の概念を持たないエクソリオはいうなれば光と闇の生まれる場所だ。3つの共有ビッドは、無垢なる生命を生み出す鍵となろう。
アタシはしっている。このエクソリオのデザインを手がけた負味なる集団は、あのナラティブの王道「マケランディア」をデザインしたという事実を。
このエクソリオの空間こそ、ビッドの衝突が人の想像を超え幾億星霜の回数行われたのちに、光と闇が生まれおちる生命の起源たる場所ではないだろうか。
全てを曖昧にしてしまいたがるアタシから見たエクソリオは、やがて生まれるだろう光と闇へとつづく静謐なる約束の地に映ったのだ。
じゃじゃーん。マケランディアに続く...(続かない?
何度か遊んでみたけど、まったく勝てる気がしない。特にエンジニア系の仕事をしている人や理系の人には勝てる見込みがない...このままアタシは白き豆腐に飲み込まれていく。アタシが、アタシが白く溶けていくよ....((((;≡д≡;i))))ヵ゙タヵ゙タ㌦㌦...
アブストラクトゲームXORIOの真実は負味さんのみ知るだな!しかしアタシは白き豆腐はマケランディアに続くと信じて疑っていない。妄想全開でご紹介したが、なんかすみません。
エクソリオ自体は非常にシンプルでわかりやすいアブストラクトゲームだよ!ただしわかりやすいからと言ってアタシが勝てる訳ではないという事を思い知ることになったのは申し添えておきたい....うぅ(悲しみ)
さっと出してささっと遊べるエクソリオ。排他的論理和に馴染みのある方ならニヤニヤしそうね。君たちも君たちなりのXORIOの世界を感じてみると良いぞ。
【XORIO(エクソリオ)の販売情報】
見かけない。もしかするとしばらくはイベント限定発売なのかな?興味のある方は負味さんのツイッターなどなど、チェックしてみよう。販売確認できたら情報を追加しますよ!
負味公式ツイッター