どもどもコモノです。
今日はスパ帝国さんのカードゲーム「Not My Fault! ~俺のせいじゃない!~」のご紹介です。スパ帝国と言えば!そうかのワーカープレイスメントの名作「ナショナルエコノミー」を作られたところですね。社会性に乏しかったコモノもナショナルエコノミーで世間の厳しさを学びビジネスパースンとして成長できた良作(気のせい)。
そのスパ帝さんのカードゲームなのでかなり気にしてたのですが、あまりのお手頃お値段にいつでも買えるかな?と思ってしまったがゆえ入手が遅くなった本作。スパ帝国と言えば無駄のないソリッドな印象ですが果たして本作はどうなんだろう・・・
イエサブのボードゲーム販売週間ランキングの常連になってるし、どうかな。
【ランキング】ボードゲーム・TRPG販売個数ランキングを更新いたしました!『週間(8/16~8/22)販売ランキング TOP30』です!全店共通の集計かつ流通・入荷個数等の影響もありますが、話題の1つとしてご確認いただければと思います。 pic.twitter.com/VbY0Hs6DPB
— イエローサブマリン秋葉原RPGショップ (@YS_RPGSHOP) August 23, 2018
2018/8/16〜8/22は9位!
発売されてからそれなりに時間が経っていてこの結果、やはり期待して本日は開封してみたいと思います!
【目次】
〈Not My Faultって?〉
サブタイトル通り、「私の責任ではありません」という意味の言葉をタイトルに冠したこのボードゲーム、舞台は開発系ブラック企業の模様。受託なのか自社開発なのか、プレイヤー達はプロジェクトの一員となりカードをドローしてプロジェクトの進捗報告をして行くことになる。プロジェクトの進捗は累積。
前のプレイヤーが申告した数字に自分のドローしたカードの数字を足して報告するのだけど、ポイントは嘘をついてもいいこと。(てか嘘つかないといけないくらいシビアなマイルストーン)
他のプレイヤーももちろん、正直に進捗報告をしているわけではないので誰かが嘘をついている可能性がある。カードをドローする前に、直前のプレイヤーの進捗報告が怪しいと思ったら「監査」を入れ、進捗を確認し嘘をついたプレイヤーを吊るし上げます。
たとえその前に誰かが嘘をついていたとしても、プロジェクトに大幅な遅れが出ていれば(申告>実進捗)虚偽申告を指摘されたプレイヤーが責任を取ると。もちろん正確であったり、プロジェクトが前倒しされていた場合(申告<実進捗)、監査を入れたプレイヤーが責任をとると。。。なんというブラフ合戦かよ(笑)
刺されたプレイヤーはきっと心の中でつぶやく言葉がタイトルの「Not My Fault(俺のせいじゃない!)」と言うわけですよ。
なんかシビアで笑えない人もいそうだな。まぁゲームなので気楽に行きたい。行きたい。コレ、会社で遊んで大丈夫だろうか.....w
〈開封〉
Not My Fault! ~俺のせいじゃない!~
プレイ人数:2〜8人
プレイ時間:10分
対象年齢 :げーまーず向け
コンポーネント全体
Not My Faultはカードゲーム。コンポーネントも全てカードで構成されていてとてもコンパクトなサイズにまとまっている。箱の大きさはなんとなくキャラメルの箱くらいなイメージでポケットにすっぽり入る大きさしかない。
カード
カードで全て賄われるので、カードの種類はいくつかあるよ。
ルールカード
全4枚。
マイルストーンカード
プロジェクトの進捗報告を記録するカード。
矢印カード
プロジェクトの進捗を示すカード。申告された数字を記録していくよ。
こんな感じね。
数字カード(進捗カード)
カードに書かれている数字が実際の進捗を表すよ。
監査が入り、公開された時にマイルストーンの進捗報告と比較される。
戒告カード(黄色)
いわゆるイエローカード。
裏表あって、進捗報告を行う際にマイルストーン以外の数字(白い背景の数字)を申告する場合に裏返す(黒→黄色)。
一回しか使えないなんて・・・
停職カード(赤色)
レッドカード。
監査結果により虚偽報告をしたプレイヤーか、監査請求をしたプレイヤーのいずれかに渡されるよ。
2枚もらうとそのプレイヤーの負け。
〈ゲームの準備〉
簡単にゲームの流れを説明するよ。セットアップはとても簡単。
セットアップ
・数字カードをよくシャッフルし、伏せて山札にする
・プレイヤーに戒告カードを1枚受け取り、黒い面を表にして手元におく
・停職カードを全員が見える場所に重ねておく
・マイルストーンカードを全員が見える場所に置く
・矢印カードをマイルストーンカードのスタート位置(空欄)におく
・適当な方法でスタートプレイヤーを決める
以上でゲームをスタートするよ。
勝利条件
勝利条件は以下のいずれか。
・特定のプレイヤーが2枚の停職カードを受け取る(一人負け)
・特定のプレイヤーが30を宣言し手番を終了する(一人勝ち)
〈手番の流れ〉
プレイヤーは手番で以下のいずれかを行うよ。
・数字カードを引いて、プロジェクトの進捗報告を行う
・監査請求し、実行する
プロジェクト進捗報告
数字カードを山札から引いた場合はプロジェクトの進捗報告を行うよ。直前のプレイヤーが申告した数字がマイルストーンカードに示されているので、手札の数字と合計した数字を宣言し数字カードを伏せて自分の前に配置する。宣言の時は以下のルールを参照しながらバレないように申告するのだ。
※手札は実際には伏せておき、他のプレイヤーには見せない
・嘘をついても良い
正しい数字を申告したって、前のやつが嘘をついてるかもしれない。要は監査が入った時に逃げ切れば良い(マイルストーンカードの数字<公開カードの合計数)のだ。
・マイルストーンの数字以外を申告するのは1回まで
マイルストーンで示された数字(背景が濃い数字)以外を手番で申告する場合、戒告カードを裏返して黄色くする。(イエローカード化)
次のラウンド(勝敗が決まり、次のゲーム)に移るまで、もうマイルストーンの数字以外は申告できないよ。つまり高確率で嘘をつくことになる。
監査の請求
前のプレイヤーが嘘をついていると思ったら監査を請求できる。監査が請求された場合、プレイヤー達は伏せていた数字カードを公開し数字を合計する。
・写真手前のプレイヤーが進捗報告「8」に対して監査請求した場合
監査時の進捗報告は「8」<実際の進捗は「10」なので監査請求したプレイヤーが停職カードを受けとる、の図。
・公開された数字カードの合計が申告された進捗数より大きかった場合
▶︎監査は失敗する。監査請求したプレイヤーが停職カードを1枚受け取る。
・公開された数字カードの合計が申告された進捗数より小さかった場合
▶︎監査は成功する。直前に進捗報告をしたプレイヤーが停職カードを受け取る
〈ポイント〉
このゲームはプレイヤーの嘘を見破ることで勝敗が決まる、いわゆるブラフ系のゲームなのだけど単純に嘘を見抜くだけでは勝てないようなルールになっているよ。場に出ているカードの数字を予測し、カウンティングのように進捗報告と実数を見抜く必要がある点がかなり悩ましさを増してる気がする。
マイルストーンになっている5,8,12,17,23,30以外の数字は1ラウンド中1回しか申告できない(納期は死守しろって事よね...)ため、誰かは必ず嘘をつくことになる。数字カードは最大6なので誰かがどこかで嘘をつくことになるようにマイルストーンが配置されているのだ。
例)
プレイヤー1:ドローした数字5 / 進捗報告5
プレイヤー2:ドローした数字5 / 進捗報告8(5+5=10だけど戒告カードを使いたくないので虚偽申告)
〈実進捗数10>進捗報告8〉
▶︎この時点で監査を行った場合は以下のため監査失敗になる。報告より実際に作業が進んでいるのだから、プロジェクト的に全く問題ないという判断。
プレイヤー3:ドローした数字1 / 進捗報告12
〈実進捗数11<進捗報告12〉
▶︎この時点で監査を行った場合は監査成功になる。報告より実際に作業が遅れが発生しているので、虚偽申告をしたプレイヤーが責任を取る。
つまりマイルストーンを守るために嘘をつくかどうか、毎回キリキリ判断を求められることになる。数字の最大値は6だけど、マイルストーン間の数値は後半に向けて感覚が広がっていく。(8−5=3▶︎12−8=4▶︎17-12=5......)進捗報告を少なくしておけば監査で刺される確率は低くなり安全だが、低く見積もってマイルストーンを無視できるのは1度だけ。どこかで必ず報告と実数は逆転するようになる。場に出たカードの合計数を報告数が上回った(プロジェクトの進捗を誤魔化した)タイミングをどう見抜くかがNot My Faultのキモになるのだよね。
スパ帝国のブログでも初心者向けに解説した記事があるのでそちらも参考になるぞ。
〈まとめ〉
相変わらずスパ帝国の作るゲームはピリッとしている。最初このゲームを試しに遊んだ時、なんだか面白さというか悩みどころが掴めないフワフワした感じがした。ブラフというと相手を騙し騙されというゲームだという認識だったためか、Not My Faultでは嘘をついた事がゲームの展開に強く関わっている感じがしなかったのですよ。
今回ブログを書くにあたりテストで遊んでみたのだけど、あとあとルールの間違いに気がついて一人でルール確認をしながら下書きを起こしていた時に、自分の誤解に気がついたのだ。Not My Faultではブラフはもちろん大事な要素なのだけど累積された報告は事実に比べてどうなのか?自分の次のプレイヤーは自分の報告をどのように受け止めるか?監査を行うか?など、より他のプレイヤーの行動に気を配った申告を意識しなければならない事にこのNot My Faultの面白みがある事に気がついたのです。
そう、これは「ダウト」じゃなかったの。
ダウトみたいなシンプルな見抜き見抜かれるゲームではなく、7種類あるカードの累積と相手の嘘をつくタイミングを掛け合わせて判断する実に悩ましいブラフゲームなのでした。
Not My Faultって叫びたい方も叫ばせたい方も、このゲームが千円しないでポチれるって結構すごい気がするよ?バッグ常駐のボドゲには是非おすすめですな!
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ナショナルエコノミーもいいぞ。