これまで遊んできたボードゲームの中で、いわゆる新作ではない過去のボードゲームにも非常に面白いゲームが沢山ありました。わずか3年ちょっとの間に、ここまでハマったボードゲーム・アナログゲームの魅力が存分に溢れる名作たち。埋もれさせるには勿体無い作品を今回はピックアップしてご紹介いたします。
もちろん今後遊ぶ機会に恵まれておすすめできる名作ボドゲが増えたら随時追加していきますよ!
隠れた名作ボードゲーム
毎月リリースされる新作ボードゲームは魅力的で、ついつい目移りしがちです。日本国内だけでも年間数百タイトルがリリースされるので、新作を遊び続けるだけで十二分に楽しめるボードゲームですが、その影に隠れてひっそりと長い間くりかえし遊ばれているボードゲームもあります。
移り変わりの激しい中で、長期間に渡りプレイヤーに愛される名作は決して敷居が高い訳ではありません。むしろ万人が手に取ってもその魅力を感じやすい、優れた遊びやすさを備えたゲームが多いのです。今日は是非手にとって遊んでもらいたい名作ボードゲームの中でも、今でも比較的入手しやすい定番作品をいくつかご紹介したいと思います。
おすすめしたい名作ボードゲーム11選
コンコルディア(Concordia) 日本語版
2013年に発表されたコンコルディア。交易で財をなし、勝利点を競うボードゲームです。デザイナーはマック・ゲルツ氏。
まず、コンコルディアは美しいプレイボードが魅力。そのボードの上でコマを移動させながら交易を行い、カードを獲得していく。ゲームは運の要素がなく実力がはっきり出るゲームとして名高いコンコルディアですが、ボードゲームらしい悩ましさにあふれていて非常に楽しいゲームです。
また実力がはっきり出ると聞くと難解なイメージが浮かびますが、コンコルディアのルールは複雑なものではありません。むしろわかりやすいルールと言えます。ユーロ系のボードゲームをじっくりと悩みながら遊んでみたいという方にはおすすめのボードゲームです。
王と枢機卿 日本語版
陣取り系ゲームの傑作と言われる「王と枢機卿」の発表は2000年です。すでに20年近く前に発売されたゲームが今なお繰り返し遊ばれているという事は、ゲームの実力無くして実現することはありません。デザイナーはミヒャエル・シャハト氏。
エリアマジョリティ(陣取り)はプレイヤー同士がコマを配置し自分の領地を増やしながらその広さを争うものですが、王と枢機卿もまた非常に悩ましいプレイを楽しむことができます。
答えが見つからず、ずっと悩んでしまいそうですが、王と枢機卿ではカードをプレイしてコマを配置します。このカードのおかげで配置できるエリアに制限がかかるため、割とテンポの良いプレイを楽しむことが出来ます。
小一時間くらいでしっかりとした満足感が味わえるので、初心者の方にもおすすめです。
パンデミック:新たなる試練
協力型ゲームでは比較するタイトルが見当たらないくらい遊ばれているパンデミック:シリーズは2008年に発売されました。レガシー系ボードゲームの火付け役となった「パンデミック:レガシー」など、今でも派生作品が継続して発売されてる人気タイトルです。
爆発的に感染が広がるウイルスの脅威から世界を救うという没入しやすいテーマと、プレイヤーが協力してゲームをクリアするというシステムがうまくマッチした作品は、発売から10年経っても色褪せません。2018年には10周年を記念してコンポーネントをグレードアップした記念版も発売されています。
ミニチュアとシックになったコンポーネントデザインで遊ぶパンデミックも楽しいですよ!みんなでウイルスに立ち向かい、世界を救うドラマ的展開が熱いボードゲームです。
宝石の煌き
遊びやすく、駆け引きも楽しめて、テーマも素敵と、ボードゲーム初心者でも最初から楽しめると評判の「宝石の煌き」はセットコレクション系の名作です。宝石を手元に集めながら勝利点を集めるというシンプルなルールなのに、非常に悩ましいプレイが楽しめます。
拡大再生産の楽しさと、集めた宝石でさらに宝石を購入できるというお買い物系要素があるので、小さなお子さんや自分のプレイに没頭したい人でも楽しめるポイント。
繰り返し「宝石の煌き」ばかり遊ぶという人には4種類の拡張が1つにパッケージされた「宝石の煌き:都市」も発売されているので、長く遊べるのも魅力です。
アズール
2018年ドイツ年間ゲーム大賞とドイツゲーム賞のダブルクラウン受賞作品。プレイヤーはエヴォラ宮殿を飾り付けるタイル職人となり、美しいプレイヤーボードを作り上げていくアブストラクト系のボードゲームです。
アズールはコンポーネントが美しく、視覚的にも満足度が高いゲームです。でもその見た目に騙されていると手痛い目にあう本格的なゲームでもあります。特に2人でプレイするアズールは、将棋やチェスのような真剣勝負になりますよ。
アズールもシリーズ化されていて、続編も美しいコンポーネントが目を惹きます。お気に入りのアズールを手に入れるのも楽しいですよ。
アズール:シントラのステンドグラス
アズール:サマーパビリオン
電力会社:充電完了!完全日本語版
フリードマン・フリーゼという緑色が大好きなボードゲームデザイナーの名作です。「電力会社:充電完了!」は世界の高IQ集団MENSAのメンバーが遊んでいるボードゲームとしてテレビ番組で取り上げられた事もある「電力会社」の新版です。
電力網を作り上げて勝利点を得ていく経済系ゲームに、運の要素はほとんどありません。かといってルールが難しい訳ではなく、ボードを眺め自分の1手に真剣に思いを巡らせるユーロ系ボードゲームの楽しみを存分に味わうことが出来ます。考えることの愉しみを味わいたい方におすすめできるボードゲームです。
バトルライン 日本語版
ポーカーのような役を作り、中央のフラッグを奪い合うバトルラインは、2人用ボードゲームの中でもファンの多い作品です。初版は2000年という、実に20年近くも経っているゲームですがその楽しさは全く色あせることがありません。
南北線戦(バトルライン台湾版)
海外ではテーマを変更したバリエーションも発売されているのも魅力です。駆け引きをダイレクトに愉しみたい方にはぜひ遊んでいただきたい作品です。
ハイソサエティ 日本語版
ハイソサエティは競り(オークション)というジャンルを片手に納まるサイズの小箱に詰めた名作カードゲームです。
ゲームのタイトルにあるように、プレイヤーは世界有数の資産家気分を味わいながらゲーム中で贅を尽くし高級品を集めます。しかし使いすぎには注意しなくてはいけません。ゲーム終了時に手持ちの資金が一番少なかったプレイヤーは自動的に脱落してしまうのです。僅かなルールが強烈なジレンマを生み、高級品を集めるという判断をより悩ましいものにするハイソサエティ。1995年の初版から、四半世紀近くにわたり長く遊ばれているゲームです。
ハイソサエティ・オスプレイ版
2018年にはテーマを変更した新版(オスプレイ版)も海外で発売されました。USアマゾンから取り寄せる事も出来ますよ。
あやつり人形 新版
あやつり人形は2000年にフランスで発売されたゲーム。その作品が2018年にコンポーネントデザインを刷新し、新版として発売されました。ドラフトとセットコレクションが楽しいカードゲームです。
ドラフトで選択する役職者ごとに異なる能力を持っているので、どの役職をどのタイミングで選択するのかが重要なゲームなのですが、正体隠匿要素もあってとてもワイワイプレイが出来ます。
あやつり人形新版には拡張として販売されていた内容も同梱されており、役職者の組み合わせを変える事で何度でもリプレイする事が可能となっています。
ディクシット (Dixit)
幻想的なイラストが見ていて美しいディクシットは親になったプレイヤーの心を読み解くコミュニケーション系ボードゲーム。お互いの意識がふわりと重なるには、相手の人となりや好き嫌いなど、いつもよりも慎重かつ真剣に相手のことを考えなければなりません。その気持ちの関わり方がとても楽しいディクシットは今年2019年で10周年を迎えました。
好みの拡張を揃え、ゆったりとした時間の中で気のおけない人たちと遊びたい。ディクシットはそんな気分にさせてくれるボードゲームです。初めてカードゲームに触れる方でもそのイラストを眺めているだけで楽しめそうなくらい、様々な拡張が発売されているので繰り返し遊んでも飽きることは中々ないと思います。
ノートルダム17
注)大使トークンは面を向けて配置するのが正解だよ
遊ぶ人数によってプレイボードの形が華のように変わるノートルダム。シンプルなルールなのに、一手一手が悩ましい美しいボードゲームです。
カードをはじめとするアートワークも非常にユーロっぽさがあって、遊んでいるだけでもかなり満足を感じさせてくれる作品です。程よい重さに美しいコンポーネントが、ボードゲームを遊んでいる満足感をさらに充実したものにしてくれますよ。
【まとめ】
初心者のうちに名作・古典とよばれるボードゲームを遊ぶことには色々メリットがあります。長い間に様々な型の評価を受けているため、ゲーム(ルールやメカニクス)そのものに問題があって楽しめないという事がほとんどありません。
また遊ぶ時間も1時間前後と、ちょうど手頃な満足感が得られる時間でゲームが終了する作品がほとんどです。ボードゲームに触れ始めて、どれを買ったら良いかな?と悩んでいるのなら、古くから愛される名作ボードゲームを手に取ってみてはいかがでしょう?とても深い満足感を得られるかもしれませんよ。